一橋大入試問題流出か＝警視庁、２０代男を逮捕―留学生向け、ネットで外部に

　一橋大（東京都国立市）で今年１月に行われた外国人留学生向けの入学試験で、試験中に撮影されたとみられる問題が外部に送信され、流出した疑いがあることが８日、関係者への取材で分かった。警視庁は同日、２０代の中国人の男を偽計業務妨害容疑で逮捕した。 　捜査関係者によると、一橋大で外国人留学生を対象にした入学試験が行われた際、試験中に受験生から数学の問題の画像がインターネットで外部に送信されていた。画像を受け取った人物は試験開始前に、「問題を解いてほしい」と依頼を受けていたという。依頼を受けた人物の関係者の中国人男性が大学に通報。大学が警視庁に相談した。試験には数十人が参加していた。 　一橋大は「入試に関することはお答えできない」とコメントした。　 　大学の入学試験をめぐっては、警視庁が２月、大学入学共通テストの試験中、問題の画像を外部に送信したなどとして、大阪府の女子受験生ら２人を偽計業務妨害容疑で書類送検。東京地検は３月、受験生を東京家裁に送致し、中継役の男を略式起訴した。 　文部科学省は３日、入試の不正防止対策を公表し、各大学に受験生の手の位置や目線など注意するポイントを監督者に周知するなどの巡視強化を要望した。試験開始前に通信機器の電源を切り、状況に応じてかばんに収納させることや、不正発覚時には警察に被害届を出す可能性があることを受験生に伝えることなども求めた。（了）【時事通信社】