米台、経済連携強化へ新協議体＝ＩＰＥＦ代替狙う―月内に初会合

　【ワシントン、台北時事】米国と台湾は１日、経済連携を強化するための新協議体「２１世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」の発足を発表した。米主導の経済圏構想「インド太平洋経済枠組み（ＩＰＥＦ）」に台湾が参加できず、これを代替するのが狙い。台湾海峡の地政学的リスクが高まる中、米国は経済安全保障の観点でハイテク技術に強みのある台湾と協力し、覇権を拡大する中国に対抗する構えだ。 　米台は今月内にワシントンで初会合を開く。新協議体は民主主義の価値観に基づく貿易・投資ルールを構築するもので、貿易円滑化やデジタル経済、サプライチェーン（供給網）における強制労働排除など１１分野が柱。ＩＰＥＦと同様に中国の不公正慣行への対応に焦点を当て、現時点で関税を引き下げる市場開放は含まれない。　【時事通信社】