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製鉄所退避、頼みは「トルコと中国」=ウクライナ兵家族が訴え


 【イスタンブール時事】ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所でロシア軍に包囲されるウクライナ部隊の兵士の家族らが16日、イスタンブールで記者会見し、救出に向けた「最後の頼みがトルコのエルドアン大統領、中国の習近平国家主席、そして神様だ」(兵士の妻)と訴え、トルコと中国に介入を求めた。  家族らは救出をエルドアン氏に直訴しようと15日にイスタンブール入りした。14日にはウクライナの首都キーウ(キエフ)でも記者会見し、習主席に退避実現への支援を要請した。  精鋭部隊「アゾフ大隊」兵士の母ナタリア・クラツソワさんは、製鉄所への攻撃について「爆撃のたびに人が命を落とし、あらゆる兵器が使われている。抵抗は(製鉄所で立てこもる以前も含めて)80日ほど続いているが、毎日死ぬ思いだ」と声を震わせた。  また、兵士の妻ナタリア・ザリツカさんは「兵士の大半は負傷している。手を失い、足を失い、医薬品がない」と窮状を訴えた。  ロシアとウクライナの停戦交渉の仲介役を果たしてきたトルコはこれまでに、マリウポリが面するアゾフ海に船を派遣し、ウクライナの負傷兵を退避させる提案を行ったが、ロシア側が拒否したとされる。 【時事通信社】 〔写真説明〕16日、イスタンブールで記者会見するウクライナ部隊の兵士の家族たち。右端は兵士の母ナタリア・クラツソワさん、左端は兵士の妻ナタリア・ザリツカさん
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