北朝鮮、近く核実験の恐れ＝制裁強化、中国に協力要請―米高官

　【ワシントン時事】米国のソン・キム北朝鮮担当特別代表は６日、北朝鮮で１５日に故金日成主席生誕１１０年を迎えることに関連し、「あまり推測したくないが、ミサイル発射か核実験を行うこともあり得る」と述べ、北朝鮮が軍事的挑発に踏み切る恐れを指摘した。記者団との電話会見で語った。 　北朝鮮の豊渓里核実験場では最近、核実験に使用される坑道の掘削作業などが、人工衛星画像の分析で確認されている。北朝鮮は２０１８年に坑道の入り口などを爆破し、核実験を凍結する姿勢を示したが、坑道復旧で実験の準備を進めている可能性がある。 　ただ、米専門家は３月、坑道の損壊状況によると指摘しつつも、核実験が可能になるまで復旧するには数カ月が必要との認識を示していた。 　キム氏は５日、中国の劉暁明・朝鮮半島問題特別代表とワシントンで会談した。キム氏によると、会談では米側が目指す国連安保理での新たな対北朝鮮制裁決議について話し合い、制裁強化に反対する立場の中国に協力を求めたという。　【時事通信社】