４年間の成長示す＝坂本、安定の好演〔五輪・フィギュア〕

　坂本には苦い記憶がある。シニア１年目で初めて臨んだ４年前の平昌五輪。日本が５位に終わった団体で今回と同じフリーを任されたが、冒頭のジャンプが乱れた。「残り３分半くらいは、ずっと頭がパニック。何をやっているのか分からないまま終わった」という。 　４年間で演技の安定感が増し、その成長を示した。序盤の３回転ルッツが不明瞭な踏み切りと判定された以外は、ジャンプにミスはなかった。基礎点が１．１倍になる後半は連続３回転や３連続ジャンプをしっかりまとめ、「みんなで取れたのが、さらにうれしい」と力を合わせた結果を喜んだ。 　出番前にメダルが確定し、気負わず臨めた。「格好良くメダリストになりたかった」。その思いを好演でかなえた。 　団体メダルを胸に、平昌で６位だった個人種目に臨む。「（宿舎の）部屋にメダルを置いて、（個人戦の出来が）恥にならないようにしっかり調整したい」。快活な２１歳が気を引き締めた。（時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕フィギュアスケート団体、女子フリーの演技を終えた坂本花織＝７日、北京 〔写真説明〕フィギュアスケート団体、女子フリーで演技する坂本花織＝７日、北京