火花散る神長と平井＝北京五輪へ最後の戦い―全日本ショートトラック

　北京五輪代表を懸けた最後の戦い。女子で実力伯仲の２２歳神長、２４歳の平井が持ち味を出し、前半の２種目を終えて１、２位につけた。 　先に行われた１５００メートルでは、総合力で勝る平井が上回った。決勝は大きく飛び出した２選手に惑わされず、ペースを守って２位。「ワールドカップ（Ｗ杯）の連戦で、調整が大変だった」と万全ではなかったが、冷静な滑りにまとめた。 　続く５００メートルでは神長が持ち前の瞬発力を発揮した。得意のスタートを決めて、決勝を含む４レースで全てトップを独走した。４３秒９９４の大会新記録もマークし、「予想通りというか、作戦通り行くことができた」 　神長は高校生で出場した前回の平昌五輪で、１５００メートル３０位の惨敗を喫した。再挑戦の思いを胸に「２大会連続で出場したい」と意気込む。五輪初出場を目指す平井は「目の前のレースに臨むことが今できる最大の努力」と静かに闘志を込める。気持ちの強さでも両者は譲る気配がない。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕女子５００メートルで１位になった神長汐音＝１８日、丸善インテック大阪プールアイススケート場 〔写真説明〕女子１５００メートルで２位の平井亜実（右）＝１８日、丸善インテック大阪プールアイススケート場