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【こぼれ話】空への夢、今も…76歳男性がフライトシミュレーター自作 ヨルダン


【アンマンAFP=時事】ヨルダン人のムハンマド・マルハスさん(76)は長年、大型旅客機の操縦士になることを夢見てきた。今は、自宅の地下室に作ったコックピットの中から雲の上の旅を楽しんでいる。(写真はヨルダンの首都アンマンの自宅で、ボーイング機のコックピットに模した自作のフライトシミュレーターを操作するムハンマド・マルハスさん) 地下室にあるのは、ボーイング737-800型機のコックピットに模したフライトシミュレーターだ。友人の手を借りながら、廃品や中古品を使って自作した。 「私の心はいつも空にありました。操縦士になるのが夢でしたが、いろいろな事情でかなわなかったのです」とマルハスさんはAFPに話した。 1978年には小型飛行機のライセンスを取得したが、熱は一向に冷めなかった。飛行用のソフトウエアを自分のコンピューターにダウンロードし、以前はよく世界中のフライトシミュレーター愛好家と一緒に中東から英国や米国までバーチャルの空を飛んでいたと話す。 自作のコックピットには3台の大型スクリーンと、さまざまなスイッチやインジケーターが備え付けられている。ここに座れば、マルハスさんは指先の操作で世界中どこにでも飛んで行ける。 部品はすべて地元の市場で購入した。コックピットの椅子は、もともとはバスの座席だった。スクリーンの上には雲や空、下には川や森、砂漠の画像が映し出されている。外の天気も自分で選ぶことができる。 エンジニアの友人に手伝ってもらいながら、3年がかりで制作した。費用は約6000ディナール(約96万円)かかった。 時には妻と一緒にコックピットに座ることもある。 「家にいながら空を飛び、世界中を飛び回る喜びが味わえるのは素晴らしいことだと思います」とマルハスさんは話した。【翻訳編集AFPBBNews】〔AFP=時事〕(2021/12/06-13:17)
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