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万博、W杯で国威発揚=UAE・カタールが存在感


 【ドバイ時事】中東・アフリカで初めての国際博覧会(万博)がアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで10月1日開幕する。UAEにとって重要な国威発揚の機会で、中東初のサッカー・ワールドカップ(W杯)を来年控えた近隣のカタールと共に国際社会での地位向上を狙っている。  中東とアフリカは紛争や政情混乱が強調されがちだが、両国は近代的で世界に開かれた姿勢を誇示し、異彩を放つ。万博開幕は新型コロナウイルス流行で1年遅れたものの、UAEは威信を懸けてコロナ下の世界最大級イベント開催にこぎ着けた。  ドバイは中東の金融・貿易の拠点として知られる。だが、コロナ禍で観光などが大打撃を受け、2020年の経済成長率はマイナス10%超に沈んだ。現在はワクチン2回接種率が8割超と世界有数で、経済の回復に不可欠な人の移動・物流の正常化を急いでいる。  UAEは建国50周年の今年、中東初となる火星探査機の周回軌道到達を実現。約100年後の火星移住など壮大な宇宙開発計画も掲げる。アラブ諸国初の原発商業運転など脱炭素も重視。「保守的に市場を閉じれば長期的には経済に害を及ぼす」(政府高官)との危機感から産業多角化を進めており、国家の威信を懸けた万博誘致もその一環だ。  外交面でも存在感を高めている。UAEは内戦状態のイエメンやリビアに介入。昨年9月にはイスラエルとの国交樹立を果たし、他のアラブ諸国が追随する流れをつくった。  一方のカタールも引けを取らない。潤沢な天然ガス収入を武器に国際大会誘致や欧州強豪サッカークラブなどへ投資を加速。衛星テレビ局アルジャジーラは独自の報道視点が際立つ。  パレスチナのハマスやアフガニスタンのタリバンなどイスラム主義組織への支援が問題視され、17年にサウジアラビアなど近隣諸国に断交されたが既に修復。アフガンの混迷では、対タリバン外交に苦慮する欧米諸国から「カタールほど力を尽くした国はない」(ブリンケン米国務長官)と信頼を集め、米誌フォーブスはカタールを「アラブ外交で支援を仰ぐべき中心地」と評した。  中東ではサウジやエジプトなどの地域大国が外交でも力を発揮してきた。UAEとカタールの躍進は大国の競争心や警戒感を刺激しかねず、中東の秩序や勢力図に影響を与える可能性もある。 【時事通信社】 〔写真説明〕ドバイ万博開会式のリハーサル(万博公社提供) 〔写真説明〕開幕への準備が整ったドバイ万博の会場。新型コロナ禍で延期されたが、会場内には当初の開催年だった「2020」の看板が残る=29日
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