また、健康や病気の症状・治療法に関する情報を「判断できるか」尋ねたところ、「できる(できる+少しはできる計)」と回答した人の割合が、日本以外の5カ国は7~9割であったのに対し、日本は6割以下となっています。「収集できるか」についても、日本が6カ国中最も低い結果となりました。
世界保健機関(WHO)は、健康を「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、全てが満たされた状態であること」と定義していますが、この認識を持つ回答者は日本が最も少なく、25.2%でした。
一方で、日本は「寿命を延ばしたい」人は最も少なかった(19.4%)ものの、各国とも「健康寿命を延ばしたい」人は半数を超え(日本:51.2%)、両者の差が最も大きかったのは日本という結果になりました。
デジタルツールを使って健康状態を把握しているかを聞いた質問でも、日本は39.2%と最も低い結果に。
受診時に医療関係者と対話ができているという自信のある日本の生活者が4割以下という結果も他国と比べて低く、治療方針の決定における、主体的関与の意識も6か国中最も低いことが明らかになっています。
健康・医療においては、「目の前に起きている事象・状態」に対処することは確かに重要ですが、「自分はこうありたい・あるべきだからこの事象・状態を変えていきたい(またはこのままでいい)」といった、人生100年時代を生きる上で少し長期的な思考を持つことも有用な場面があると中山先生。
重要なのは、「自分の人生において、健康・医療の事象や状態にどう対応していくか、を自ら考えていく姿勢」。
自分の健康の現在地を知り、自分がどんな人生を送りたいのかを整理してみましょう。新たな健康との向き合い方やどうふるまえばいいかが見えてくるかもしれません。
出典:プレスリリース