編み物は、手先が器用な人が行うものだとは思っていませんか?帽子や手袋、洋服を編んでる人をみると、私には絶対無理だと諦めてしまっているのかもしれません。そう思っている人は、まず輪針で編み物をすることをおすすめします。
今回は、輪針初体験の筆者が腹巻きの編み方を紹介します。棒針もほとんど初心者ですが、100円ショップで輪針を発見したので、何か作ろうと思い立ちました!
輪針を覚えると苦手だと思っていた手袋も編めるので、ぜひ参考にしてみてください。
輪針とは?
輪針(わばり)とは、 2本の短い棒針の端をコードでつなげた状態の手芸道具 のことをいいます。針の太さやコードの長さは様々で、作るものによって適切な輪針を選びます。また、輪針という名前のとおり、輪になっている作品に特化していて手袋や靴下を編むのに最適です。
輪針の選び方
ほかの編み針同様、 編む作品によって使う輪針の種類 が違います。100円ショップには3種類しかありませんでしたが、手芸店に行くと様々な輪針があります。そこで、輪針を選ぶときのポイントを紹介しますので目安にしてみてください。
輪針の長さ
基本的に 編みたい大きさより短いコード を選びます。50cmの帽子を編むなら40cm、というように輪針は40cm、60cm、80cmの種類が100円ショップにはありますので、適切な長さを選んでください。
靴下や手袋のように40cmより小さいものを編みたい場合は、 マジックループ という技法があります。帽子もそうですが、減らし目が必要な時にも使えます。動画で詳しく説明があるので、参考にしてください。
https://www.youtube.com/embed/BKPB_7AvELw?si=GXDLoZJZ7FbGLGI3
針のサイズ
針のサイズは、毛糸の太さで選びましょう。 毛糸を包んでいるタグには針の適正サイズが表記 してあるので、それを見て毛糸と針のサイズを決めてください。今回筆者が使う8号針は比較的太いので、ネックウォーマーや帽子がぴったりかもしれません。
材質
100円ショップの商品は、すべて材質が竹でした。手芸店などに行けば、金属やプラスチックなどの材質もあります。 竹はすこし引っ掛かりやすい ので、短時間でさくさく編みたい人は金属やプラスチックがよいでしょう。
また、輪針に慣れていない人は先端がとがりすぎていると怪我をする可能性もあります。ある程度 先端は丸みがあったほうがよい かもしれません。編み目がすくいづらいかもしれませんが、慣れたときに道具を変えてもいいですね。
輪針で腹巻きを編んでみよう
輪針の大きなメリットは 平編みをして輪にとじるという工程がない のと、編み図があっても編み図を反転させずに編むことができる点です。また、棒針で輪編みをする場合は何本も棒針が必要ですが、その手間も輪針ならありません。
今回は、初心者にもできる簡単な腹巻きを輪針で編んでみます。 編み方は棒針と一緒 なので、棒針編みで使う表編み、裏編み、編み終わりに使う伏せ止めを覚えて編みます。
材料
- 輪針(40cm、8号)
- 毛糸
材料は 輪針と毛糸があれば始める ことができます。毛糸は腹巻きを編む場合は約2玉必要です。毛糸の太さは棒針の表示で輪針のサイズ(号数)に近い糸を選びます。今回はゆったりと編みたいので輪針は8号ですが、毛糸の適正サイズが10号の太めの糸を選びました。
毛糸の太さは適正サイズを選ぶのが妥当ですが、あまり棒針に慣れてないときつく編んでしまい、完成品より小さな作品になる場合が多いです。なので、 輪針に慣れるまで針のサイズより少し太めの毛糸 をおすすめします。
使用する道具
- とじ針
- はさみ
とじ針は毛糸の太さに合わせて使ってください。太い糸なのに短くて小さいとじ針をつくと、針の穴に糸を通すのが難しいですし、通したとしても 糸が分裂してしまう可能性 があります。とじ針も100円ショップで購入できるので、できるだけ糸に合ったとじ針を使いましょう。
はさみはできるだけ、裁ちばさみを使います。紙を切るはさみでも代用できますが、裁ちばさみに比べて刃が鋭くないので、切れ味が悪く一回では糸を切れないかもしれません。そのぶん 裁ちばさみは鋭い刃 を持っているので、柔らかい布地や糸でもきれいに切れる特徴がありますよ。
作り方
①作り目を140目編む
まずは棒針でも 基本である作り目 を編みます。今回は腹巻きを作るので作り目の編み数が多いですが、40cmの輪針なら問題ありません。作り目の編み方は動画で紹介しているので、ぜひご覧ください。
https://www.youtube.com/embed/BPg16RhWaPs?si=U1hfwvkuyiaiJtzU
②裏編みと表編みを交互に編む
棒針の基本的な編み方として 裏編み、表編み、メリヤス編み というものがあります。どの編み方でも腹巻きを作ることができますが、裏編みと表編みを2目ずつ交互に編むと模様にもなり、立体的で温かさが増します。
裏編み2目、表編み2目で1セット と考えて編み進めるとわかりやすいでしょう。途中で毛糸がなくなったら、玉結びでつなげるだけで足すことができますよ。最初は1段編むだけでも時間がかかるので、焦らずゆっくり編み進めてくださいね。
https://www.youtube.com/embed/SByeHPDnUTc?si=XuqAIPf1PAnYrQfr
③ふせ止めを編んで完成
自分の好みの長さまで編んだら、 ふせ止め を編みます。動画では表編みのふせ止めになっていますが、裏編みも同様です。最後に糸を引き抜いて、とじ針でふせ止めに絡めてとじたら完成です。
https://www.youtube.com/embed/HN19DPDmbYI?si=HhU70IFiDn_hbR0m
輪針で編める雑貨3選
輪針で編める作品を3つご紹介します。どの作品も 腹巻きで編んだ技法 を取り入れたりマジックループを使ったりするだけなので、初心者でも迷うことなく取り組めるはずです。今回は簡単な紹介だけですが、もし自分で編みたい作品があったらぜひ挑戦してみてください。
輪針でスヌード
編み方は腹巻きとほとんど同じですが、ざっくり編めるので13号くらいの輪針とコードの長さが60cmにしてもよいでしょう。 スヌードは最後の目を減らして少し縮めた方が首筋にフィット して温かくなります。もし二重に巻きたいときは、100cm前後のコードがあれば問題ないですね。
輪針で靴下
輪針に慣れたと思っても、靴下は難易度が高いと考えてしまうのではないでしょうか。しかし、腹巻きを編むことができたら、目を減らしたり増やしたりできればあっという間に靴下の完成です。 針は1~2号針、コードは60cmか80cmくらい が適当です。セリアには細い針はない(2023年12月21日現在)ので、手芸店で調達しましょう。
輪針でニット帽
ニット帽は減らし目を覚えれば、靴下より簡単に編むことができます。輪針に慣れてくると 縄編み などのような少しデザイン性の高い編み方もプラスしたくなるかもしれません。最初は難易度を高くせず、表編みと裏編みで編んでみましょう。
輪針でおうち時間を快適に過ごそう!
編み物は1回で上手に編むことはできませんし、初めての人はかなりの時間がかかるかもしれません。しかし、輪針は編み物の中でも 初心者が失敗することが少ない道具 です。また、帽子やスヌードなどはとじ編みをせず、輪針で編んだ状態で最後まで編み続けることができるので、仕上がりもきれいです。
筆者は棒針編みは経験済みですが、ブランクがあり今回の腹巻きも完成するまでかなり時間がかかりました。しかし、次は帽子やスヌードを編みたいという意欲も湧いてきました。一度に編む時間は短くても、 コツコツと編めば指も慣れて 編むことが楽しくなりますよ。
最初はあまり時間のかからない小さな作品に挑戦し、楽しくなった時は帽子や靴下など難易度の高い作品に挑めば、 おうち時間も有意義に過ごすことができます 。まずは、100円ショップで道具を用意して気軽に輪針を楽しんでくださいね!
sorayou
余暇プランナー
フリーランスWebライターのsorayouです。カフェや雑貨店を渡り歩き、気になったハンドメイド作品があれば自分流で日々挑戦しています。最近は、プチプラだけど高見えするハンドメイドを模索中。休みの日には、子供たちと家にある素材をひっくり返して工作しています。色々な作品に触れていく中、新しい発見があれば、ぜひみなさんと共有していきたいです!