疫病退散・無病息災・病気平癒・健康長寿の神社仏閣を巡る記事、本日はその第3弾をお送りします。
名称が有名、インスタ映えで有名な神社仏閣でも、ご利益のことを詳しくすると違った気持ちで参拝できるかもしれません。
疫病退散・無病息災・病気平癒・健康長寿の神社仏閣
青蓮院門跡~国宝青不動の門跡寺院
青蓮院は、平安神宮の参道をしばらく南へいき、知恩院の手前にあります。地下鉄東西線「東山」駅から3分、駐車場はあります。
門跡寺院というのは代々皇族や摂関家、皇室関係者が住職を務める寺院のことで、京都を中心にいくつかありますが、青蓮院は三千院、妙法院とともに 天台3門跡寺院 として高い寺格に位置づけられています。
歴史のあるお寺ですが、明治時代の火災でほとんどが焼失してしまい、現在の建物は明治半ばよりあとに建てられています。
しかし襖絵や仏像は残っていて、特に 国宝の青不動明王 は日本3不動のひとつです。他は滋賀県大津の三井寺の黄不動と和歌山県高野山明王院の赤不動です。
青不動明王のご利益は、悪行を滅する・疫病などの悪いものを退散させる他にも、家内安全など身に降りかかる災いを払ってくれること全般的に渡っています。
青蓮院は浄土真宗の開祖・親鸞聖人が9歳の時に得度したお寺としても知られます。境内には親鸞聖人が得度された「御得度の間」や、得度のときに剃り落とされた髪の毛を植えた像が安置されている「植髪堂」、その残りの髪を納めた「遺髪塔」などもあります。
また、小堀遠州作庭の「霧島の庭」や築山泉水式の庭など庭園も名園が揃っています。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイトをご確認ください。
https://souda-kyoto.jp/guide/spot/shorenin.html
八坂康申堂~日本3康申のひとつ
東山の八坂康申堂は、八坂の塔からすぐ西へ坂を下ったところにあります。市バスの東山安井から5分、駐車場はありません。
八坂康申堂は通称で、正式には大黒山延命院という天台宗のお寺さんで、金剛寺といいます。地元では「 康申さん 」としてしられています。八坂通りの途中に朱塗りの門と赤い幟が目立ちます。大坂の四天王寺、浅草の浅草寺とともに 日本3康申 のひとつです。
創建ははっきりしませんが古く飛鳥時代からあることは間違いなく、聖徳太子の創建や八坂の塔の法観寺の末寺であるとか、諸説がありはっきりとはしていません。
八坂康申堂はカラフルなくくり猿のイメージがありますが、ちょっと変わったご利益があります。コンニャクを3個、無言で北を向いて食べれば病気をしないとか、病人の頭にコンニャクを吊るすと病気が治るなどの コンニャク祈祷 です。また他にも下着に祈祷印を受けて履いていると家族に排泄などの面倒をかけないで済むというタレコ封じ、そしてくくり猿は布製の猿の手足をひとつにくくって欲を抑え祈願成就を願うというものです。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイトをご確認ください。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=2007
三十三間堂・今熊野観音寺~後白河上皇の病気平癒の祈り
東山七条にある三十三間堂は正式には蓮華王院といいます。千体の仏像と33間ある長いお堂であまりにも有名な観光寺院です。1164年、後白河上皇は平清盛の援助で 持病の頭痛を治すため にこの寺を建立しました 。
三十三間堂の正面長手の長さはおよそ120mあります。
頭痛を治すお守りが多く、スタンダードな頭痛平癒守護のお守りをはじめ、楊枝とともにお経一巻が入っている巻頭痛封じお守りは毎年1月に行われる、楊枝で参拝者に霊水をふりかけるという作法にちなむものです。
また、ここの南大門はそのまま昔の 方広寺の南大門 になっています。
方広寺はおよそ430年前の安土桃山時代に、天下人となった豊臣秀吉が東山七条付近に建てた巨大な大仏を安置する広大なお寺です。
現在は跡地として京都国立博物館の北側にわずかに残るだけですが、少なくとも北はそのあたりから南はこの南大門まであったということになります。門の両側には今も太閤塀が残っています。
一方、御寺と呼ばれる泉湶寺の近くにある今熊野観音寺は、元々は825年に弘法大師が熊野権現より授かった一寸八分の観音像を十一面観音像の体内に入れて創建しました。
熊野詣を繰り返した後白河上皇が ここに熊野の代わりとして今熊野という名称を送りました。
もともとは厄除け開運や病気封じ、学業や知恵の授かりなどのご利益で知られていますが、特に後白河上皇が本尊十一面観音の霊験によって持病の頭痛が治ったという伝説から、頭痛や痛風を治す観音として参拝者を集めます。
また今熊野観音寺は西国三十三ヶ所観音霊場の第15番札所になっています。
ここには 枕宝布 と書いてマクラカバーと読む人気のお守りがあります。これを枕の下に敷いて寝ると頭痛治癒、ボケ封じ、開運厄除け、健康長寿のご利益があると言われます。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイトをご確認ください。
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=488
【京都】身体が資本!疫病退散・無病息災・病気平癒・健康長寿の神社仏閣 Part4へ続きます。
kanomao
余暇プランナー
仏像と歴史好きな、社寺建築の仕事をしていたおじさんです。全国の社寺、仏像を見て回り、古代から戦国の時代を空想しています。 空想しすぎて小説を書き、文学賞もらっちゃいました。旅ライターと小説家の2刀流おじさんです。