【尾張】総合運・諸願成就のパワースポットの4回目になります。
名古屋市内から2つと、岡崎市から1つご紹介します。
今回も最後までお付き合いよろしくお願いいたします。
善光寺別院~願王寺
願王寺とは
名古屋市西区の願王寺は天長6年(829年)、願王寺として創建され、鎌倉中世には、松寿院長興寺と称されました。 ご本尊は薬師如来 です。明治になって、 信州善光寺より本尊善光寺如来を勧請 し、昭和4年善光寺本堂が建立されて以来「善光寺別院願王寺」となりました。
名鉄犬山線中小田井駅下車南東へ徒歩3分、庄内緑地公園のすぐ北側です。
昭和62年、この地域一帯は、 名古屋市指定の「街並み保存地区」 に指定されています。こちらのお寺のまわりでは古い建物をリノベーションしたお店や、週末のオープンカフェなどが開かれています。
善光寺別院願王寺のご利益は 諸願成就、開運運気アップ、無病息災、病気治癒 など多岐にわたります。
本堂のデザイン
注目したいのは昭和51年度の 日本建築学会賞 を受賞した、ちょっと変わった本堂です。正面から見ると5角形になっていて、大きな屋根はびっしり銅板屋根が葺かれています。
ぱっと見た目にはお寺だとはわかりません。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイト等をご確認ください。
荒子観音寺~諸願成就と円空ゆかりのお寺
荒子観音寺とは
名古屋市西部の中川区にある荒子観音寺は、地下鉄東山線「高畑」駅から歩いて約15分です。中川区役所の南にあり、市街地ですが駐車場もあります。
創建は天平元年(729年)と古く、 尾張四観音 のひとつとして有名で、 ご本尊は聖観音菩薩 です。観音菩薩には千手観音や11面観音など33パターンの多彩な種類がありますが、観自在菩薩とも呼ばれる聖観音菩薩はそれらの原型です。 諸願成就、災難除去、病気平癒、子宝祈願 などのご利益で知られています。
境内には 国の重要文化財である多宝塔 があります。およそ500年前の室町時代、1536年に建てられた名古屋市内では最古の木造建築物で、戦災にも焼けずに残りました。
円空仏がたくさん
江戸時代の仏師、円空 が荒子観音寺に滞在し、多くの円空仏を彫ったことでも知られており、昭和50年に多宝塔の中から新たな円空仏1020体が発見されたことも話題になりました。放浪の仏師・円空がこの荒子観音寺に滞在したのは1676年ごろのことで、44歳から45歳のときです。仏師としてちょうど脂の乗った時期で、残されている円空仏も力があり優れたものになっています。
護法神立像 は、お釈迦様の没後56億7000万年後に弥勒菩薩が現れるまでのあいだを地蔵菩薩と共に守るという神さまといわれ、円空仏の特徴がよく表れています。護法神、千面菩薩の他、仁王門に安置している仁王像は、円空仏の現存する最大サイズの作品といわれています。
節分祭のときに一同に厄除けの御祈禱をする以外は、来寺による御祈祷は受けていませんが、郵送にて随時受付けて いるので、厄除け以外にも、各種の願い事をお願いできます。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイトをご確認ください。
https://www.nagoya-info.jp/spot/detail/76/
見事な本堂と仏像~滝山寺・滝山東照宮
滝山寺の本堂と仏像
滝山寺と滝山東照宮は、岡崎市の市街地から北東へ離れた山手にあります。
名鉄本線の東岡崎駅から名鉄バスで近くのバス停までは行けますが、車がある方は東名高速の岡崎ICか豊田ICから降りて行く方がおすすめです。
駐車場から長い階段を登りきると、まず 「瀧山寺」の立派な本堂が正面に 現れます。保安年間(1120年頃)の創建とされ、源頼朝公や徳川家康公など、各時代の将軍から厚い庇護を受けてきた由緒ある寺院です。 桧皮葺で寄棟造りの本堂は名建築 といわれ、正面に立って眺めているとなんともいいようのない不思議な感覚に包まれます。
屋根のラインが美しく、見ているだけでぼーっとしてうっとりしてしまう感覚です。建築的に言えば和様・唐様・天竺様・禅宗大仏など鎌倉時代の特徴とスキルがすべて詰め込まれた作品となるのですが、そんな専門的なことを考えなくても ただただ圧倒される美しさ なのです。
また、宝物殿には 運慶と湛慶による観音菩薩像 があります。撮影禁止なので画像が出せませんがとにかくこちらも美しく、鳥肌が立つという感覚です。3体が国指定重要文化財に指定されています。
家康を祀る滝山東照宮
隣地にある瀧山東照宮は正保2年(1645年)、徳川3代将軍家光公によって、 瀧山寺の境内に創設されました。久能山と日光だけでなく、家康公生誕の地である 岡崎にも東照宮を観請 したいと考えたからです。
拝殿と幣殿、中門、石鳥居などが国指定の重要文化財です。久能山、日光と並び三大東照宮と呼ばれる古社の威厳を感じられます。
拝殿などの建物だけでなく、葵の御紋が入った賽銭箱や灯籠も価値ある文化財です。
また、一般の参拝客は立ち入れませんが、本殿の厨子に家康公の像が安置されています。土・日曜であれば拝観料200円で中門まで立ち入りできます。
所在地、拝観料などの情報は公式ウェブサイト等をご確認ください。
https://okazaki-kanko.jp/point/485
kanomao
余暇プランナー
仏像と歴史好きな、社寺建築の仕事をしていたおじさんです。全国の社寺、仏像を見て回り、古代から戦国の時代を空想しています。 空想しすぎて小説を書き、文学賞もらっちゃいました。旅ライターと小説家の2刀流おじさんです。