多肉植物を育ててみて、種類によって育つ季節が違うと思ったことはないですか。
多肉植物は、3つの生育タイプがあります。成長期じゃないのに植え替えなどしてしまうと、株を枯らしてしまう原因になってしまいます。
多肉植物を元気に育てるためにも、生育タイプを知っておくと便利ですよ。園芸初心者でもわかりやすいように、生育タイプをまとめましたので是非、参考にしてみてください。
多肉植物の生育タイプとは
多肉植物の生育タイプは春秋型、夏型、冬型の3タイプ あります。生育タイプと聞くと一見難しそうですが、多肉植物が成長する季節が違うのと、お世話が違ってくるだけなので難しくないですよ。生育タイプがわかるとさらに多肉植物が育てやすくなります。それぞれの生育タイプについて説明しますね。
春秋型の多肉植物
多肉植物の中で一番多い生育タイプ ですね。 気温が10℃~25℃以上になるとよく成長 します。春と秋に成長して 、夏と冬には休眠期 を迎えますね。
春秋型多肉植物のお手入れ方法
- 春と秋 :植え替えや種まき、株分けするのに向いています。肥料は植え替えの時に混ぜ込む。水やりの頻度は3日~1週間に一度土が乾いたら水やりする。置き場所は日当たりと風通しがいい屋外か日当たりのいい室内。
- 夏 :休眠期なので植え替えなどしない。高温多湿になるので遮光が必要になる。水やりは控えめで水やりするなら涼しくなる夕方に。
- 冬 :最低気温が0℃を切り始めたら冬越しの準備を始めます。寒さに弱い種類は室内に避難させる。休眠期なので植え替えはしない。凍結を防ぐため断水する。乾燥が気になる時は0℃以上続く時に土が濡れるぐらい水やりをする。
春秋型多肉植物の種類
- エケベリア
- セダム
- ハオルチア
- センペルビウム
- グラプトペタルム
- パキフィツム
- グリーンネックレス系
- ガステリア
- モニラニア
夏型の多肉植物
夏の暑い時期に成長期を迎えるタイプ です。 気温が25℃~30℃以上になるとよく成長します。 春と秋はゆっくり成長して、 冬に休眠期を迎えます。
夏型多肉植物のお手入れ方法
- 春と秋 :植え替えや種まきに向いています。植え付けの時に混ぜ込むか、液体肥料を月に一回与える。水やりは3日~1週間に一回土が乾いたらたっぷりとあたえる。置き場所は日当たりが良くて風通しがいい場所に置く。
- 夏 :成長期だが、種類によっては高温多湿に弱いものがあるので、40℃を超えるは水時はやりしない。水やりする時は涼しい夕方に。植え替えは梅雨が始まる前に終わらせておく。種類によっては遮光が必要になる。
- 冬 :休眠期なので植え替えはしない。寒さに弱い種類が多いので、最低気温が0℃切り始めたら明るい室内に避難させるか断水気味にして凍結を防ぐ。乾燥が気になる場合は気温が0℃続く日に土が濡れるぐらいにサッと与える。
夏型多肉植物の種類
- アガベ
- ユーフォルビア
- アロエ
- チランジア
- サンセベリア
- カランコエ
- アデニウム
- サボテン
- パキポディウム
冬型の多肉植物
気温が低い冬に成長期を迎えるタイプ です。気温が5℃~20℃になるとよく成長します。春と秋はゆっくり成長し、夏に休眠期を迎えます。
冬型多肉植物のお手入れ方法
- 春と秋 :植え替えや種まき、株分け秋に行います。肥料は植え替えの時に混ぜ込むか、9月~11月に月に2回液体肥料を与える。水やりは土が乾いたらたっぷりあたえる。頻度は1週間に一回ほど。置き場所は日当たりがよくて風通しがいい場所と雨にあたらない場所に置きます。
- 夏 :休眠期なので植え替えなどはしない。水やりは表面が濡れるぐらいの水を月に一回ほど与えます。風通しがいい場所で半日陰に置いて管理する。高温多湿に弱くなっているので、できるだけ涼しくしてあげてください。
- 冬 :ゆっくり成長します。水やりは月に2回ほど半分程度水を上げる。置き場所は昼間は直射日光が当たる屋外で管理し夜は室内にしまうか、日当たりの良い場所で管理します。
いくら寒い方が好きといっても、 耐寒性が強いわけではありません。 霜や冷風にあたってしまうと凍結したり、葉が冷害を起こしたりと株をダメにするリスクが上がってしまいます。寒波が来て凍結の心配がある時は、気を付けましょう。
暖房がついている部屋に置くのはご法度 なので、明るい室内に置いて上に毛布やビニールをかけて防寒してあげましょう。
窓辺で管理するときは、窓からの冷気で株が痛んだりしてしまうので窓ガラスにプチプチビニールを貼って冷気を遮断したり、窓から10cm程離して置くと安心ですよ。たまに鉢を回してしっかり光にあてると株が偏らなくて真っ直ぐ育ちますよ。
冬型多肉植物の種類
- アエオニウム
- リトープス
- コノフィツム
- アルブカ
- フォーカリア
- セネシオ
生育タイプにも例外はある
多肉植物の生育タイプを説明しましたが、例外ももちろんあります。 同じ種類なのに夏型や冬型に分かれる多肉植物 もあります。クラッスラやカランコエなどは品種によって生育タイプが分かれているものもありますし、 育てる環境が良ければ休眠期でも成長したりします。
一般家庭ではあまりないと思いますが、業務用のハウスなどで育てている場合は温度管理など一年を通して多肉植物が快適な環境で管理できるので、成長パターンも変わってきます。
購入した時の品種タグがある場合は品種名で一度育て方を調べてみるといいかもしれません。生育タイプはあくまで目安と考えて、育てている多肉植物の様子をよく見てあげるのが一番です。
生育タイプがわかれば怖くない!お気に入りの多肉植物を育ててみよう
多肉植物は3つの生育タイプがあります。種類と季節によって育て方が変わってきますので、生育タイプがわかっていると休眠期に間違った手入れをして株に負担をかけないので、多肉植物を元気に育てることができますよ。
多肉植物を始めるときは、品種名を一度調べて生育タイプを意識して育ててみてくださいね。
椎名淳美
余暇プランナー
園芸店で1つのサボテンに出会ってから、多肉植物の魅力にどっぷりハマってしまった茨城在住の主婦です。 多肉植物を育て始めて4年目を迎え、気が付いたら150種類以上の多肉植物と暮らしています。 季節ごとに違う姿を見せてくれる多肉植物に癒されますよ。 今まで育てた経験を生かし、多肉植物の魅力をお伝え出来たらいいなと思い、植物系ライターを始めました。多肉植物の育て方や寄せ植えの仕方、トラブルの対処方法について執筆していきたいと思います。