里いもはスーパーなどで購入できますが、あのほくほくしながら少しねっとりとした美味しさを味わうには旬がおすすめ。寒い季節が旬で、いちばん美味しく食べるにはある意味期間限定の作物なので、チャンスを逃さず味わってみましょう。もちろん家庭でも栽培と収穫ができます。
この記事では里いもの嬉しい栄養素、栽培方法、簡単なレシピを紹介していきます。
里いもの効能
秋から冬になるとスーパーで良く見かけるようになり、自分で収穫したり人からいただいたりと食べる機会も増えてくると思います。そんな里いもですが、 美味しいだけでなく体にも嬉しい効果があります。 そんな効能をいくつか紹介していきます。
血圧を下げる
里いもは芋類の中でもカリウムが豊富に含まれています。カリウムを摂ると塩分を排出するという嬉しい効果が。 高血圧の原因でもある塩分を体に溜めず排出することで、血圧を下げる結果に繋がるのです。
便秘の解消
里いもには 不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、腸の中で水分を吸い込んで膨らみ、腸を刺激して排便を促します。 また、里いものぬめりには食物繊維の一種である「ガラクタン」という成分が含まれており、このガラクタンが腸の動きを活発にし、便秘を防ぐ効果があるのです。
他にも嬉しい効果が
さきほど紹介した成分「ガラクタン」は腸の動きを活発にするだけでなく 血糖値の上昇を抑え、コレステロール値を下げて高脂血症などの病気の予防 にもなります。他にも ビタミンB1による疲労回復 や、 ビタミンCによる美肌効果 を期待できるなど、体に嬉しい効果ばかりの栄養素が含まれているのが里いもです。
里いもの栽培方法
里いもは家庭でも栽培と収穫ができる作物です。ただ、春の4月頃に植付けをし、収穫は11月や12月と 半年以上の長い期間の生育になるので、植える場所は他の作物の支障にならないように考えて植えるようにしましょう。
植付け・育て方
1.里いもは芽が出始めている 「タネイモ」 の植付けから始めます。春の植付け時季になるとホームセンターなどでも見かけるようになりますが、土が付いている里いもをタネイモとして使うことができますよ。ただし、 キズがついていたり、カビが生えているものは避けるようにしましょう。
2.まずは土作りです。植え付けの2週間前には堆肥と化成肥料を土に入れて混ぜ込んでおきましょう。畝は高さが10~15㎝、幅が70~80㎝の大きさで作り、 寒さが苦手な里いものためにマルチングしておきます。 タネイモをそのまま畑に植えても良いですが、 確実に芽を出してもらうために最初はプランターやポットに植えましょう。 暖かい場所に置き、水やりは乾いたらの頻度で充分です。発芽したらいよいよ畑へ植付けます。
3.4月~5月が植付け時季です。株間を30~40㎝ほど空け、深さ10㎝ほど掘ったらタネイモの芽を上にして植付けます。 土は植え付けの穴に対して半分程度被せるだけで充分です。
4. 水やりは天候に任せ、ほとんど必要ありません。 ただ、雨が降らず乾燥が続きやすい夏などは、日中を避けて早朝や夕方の涼しい時間帯に水やりを行ってください。里いもは乾燥が苦手なので植付け部分など 葉やわらなどで覆って乾燥対策するとなお良いでしょう。
5.植付けして4週間ほどすると芽が2本以上出てくるので、元気のある芽だけを残し、もう一方は引き抜いてください。この芽かきで栄養が上手くまわるようになり、元気な里いもが育ちます。ただし、この芽かきは 最初の1回で充分なので、何度も行わないように注意しましょう。
6.追肥は6月、7月、8月の計3回行います。追肥の都度マルチを外し、化成肥料を混ぜ込み同時に土寄せをして少しずつ畝を高くしていきます。 土を高くすることで里いもを太らせていくのです。
収穫
長い時間をかけて育てた里いもをいよいよ収穫です!11月や12月の霜が降り始める前に収穫を行ってください。 霜が降り始めてしまうと寒さが苦手な里いもは枯れ始めてしまうのです。
1.まずは地上に出ている葉を切り取ってください。そのままにすると収穫作業の邪魔になったりもしますが、切り取らなくても特に問題ありません。
2.植付け部分より、少し離れたところからスコップで掘り返していきます。親芋のまわりにたくさんの里いもがついていますので収穫していきましょう。少し力が必要かもしれませんが、 丁寧に里いもを傷つけないよう気をつけながら収穫していってください。
里いものレシピ
里いもの簡単レシピを紹介していきます。
里いもの調理ポイント
調理をしていると里いも特有のぬめりで手がかゆくなってくる場合もあります。かゆみは一度ついてしまうと簡単に取れず気になってしまいますよね。そんな時は 里いもを触る前に塩、もしくは重曹を手に付けておく とかゆみの防止になるのでおすすめです。
里いもの砂糖醤油
大人にも子どもにも好評の里いもの砂糖醤油です。 ほくほくとしなががら外側がカリッと甘しょっぱく ついつい食べ過ぎてしまします。
- 里いもは皮を剥いて食べやすい大きさに切っておきましょう。
- 切った里いもに片栗粉をまぶし、油を敷いたフライパンにかんがりと焼き色がつくまで揚げ焼きをしていきます。
- 次に醤油・みりん・砂糖を1:1:1の割合で混ぜ合わせ、揚げ焼きをしたフライパンとは別のフライパンに火をつけて里いもとからませれば出来上がりです。調味料は薄い濃いはお好みで、割合をそのままで調整してください。
いつもの食事に里いもを
ほくほくと美味しい里いもは味だけでなく カリウム、食物繊維、ビタミンなど栄養素が豊富な優秀な作物です。 味噌汁に入れても良いですし、メイン料理や副菜としても幅広く使えるので毎日の食事に取り入れて少しずつでも食べていくと体調も良くなるかもしれませんね。
大塚なつこ
余暇プランナー
緑に囲まれた田舎住み。田舎しか勝たん。休日は畑やったり、ゆっくり家族と過ごすのが好き。旅行は好きなので国内・海外いろいろ行っちゃってます。雪国育ちだけど将来の夢は南国でずっと夏を過ごすこと。難しく考えず、ゆったりとリラックスした気分で読める記事を目指しています。知識をたくさん取り込んで、たくさん発信します。