日本人は英語力がない、とよく言われます。たしかに他国と比べると英語を話せる人の割合は少ないように感じますし、英語を苦手とする人も多いでしょう。
しかし、本当に日本人は英語力がないのでしょうか？
今回は日本人の英語力と、英会話力を伸ばす方法を解説していきます。
日本人は英語力がないは本当？
早速、本題の日本人の英語力について見てみましょう。
日本人の 英語学習の総時間は中高で1,200時間 と言われています。これだけの学習時間があって、本当に英語力は低いのでしょうか？
英語の知識は豊富
結論から言うと、 日本人の英語の知識は豊富 と言わざるをえないでしょう。
中高の6年間で1,200時間ということは、 毎年200時間の勉強時間を確保している ことになります。1日1時間勉強するとしても、半年以上は英語の勉強をすることになりますね。
これだけの時間、英語の勉強をしていて英語力が低いと言われるのであれば、英語教育の方法に問題があると言わざるを得ません。
実際、多くの日本人は ゆっくりであれば相手の言いたいことを理解でき、時間をかければ単語を繋げて伝えたいことを伝えることもできます 。
話すのが苦手なだけ
日本人の英語力が低いと言われる所以は、 スピーキング力の低さ にあります。
日本での英語教育は、 大半を読み書き に充てます。そのため、スピーキングの練習をする機会が少なく、せっかくの英語の知識を存分に発揮することができません。
せっかく豊富な英語の知識があるのに、話すのが苦手という理由で英語力が低いと判断されると、なんだか悔しい気持ちになりますね。
なぜ英語を話せない（話さない）のか
それでは、なぜ日本人は英語を話せない（もしくは話そうとしない）のでしょうか？
この理由は、日本人ならではの考え方や性格が表れているようです。
スピーキングの練習不足
1つ目の理由は、単純に スピーキングの練習不足 です。語学を学習する上で、インプットとアウトプットはどちらも重要ですが、中学高校ではインプットに重きをおいて、アウトプットの練習をあまり行いません。
これでは、せっかくインプットした英語の知識を表現することができません。
完璧を求めている
英語を話す際、完璧な英語でなければならない、という強迫観念に襲われていないでしょうか？
英語はあくまでもコミュニケーションツール です。会話を行う上で完璧な英語を話す必要は全くありません。
日本語で会話する時、あなたの日本語は完璧ですか？ 母国語ですら完璧に話すのは非常に難しい のに、外国語である英語を完璧に話せるはずがありません。
周りの目を気にしすぎる
日本では、すべて同じ、平等がよしとされています。教育の現場でも同様で、生徒全員が同じ進度で、同じ方法で学習を進めていくことが求められます。
英語は特に個人差が大きく出る教科で、得意な人も他の人と同じ進度で授業を受けなければいけません。
他の人がカタカナ読みで発音しているのに、自分はきれいな英語の発音をしようとして笑われた、という経験がある人もいるでしょう。
反対に頑張って英語を話してみたけれど、文法が正しくなくて笑われた、という人もいるでしょう。
人に笑われたくない、という思いから英語を話すのを躊躇してしまう 人が多いようです。
自己表現が苦手
英語は自己表現が求められる言語です 。日本語は察する言語なので、最後まで言い切らなくても相手が発言の意図を汲み取ってくれますよね。
しかし 英語は、「〇〇だから、〜してほしい」と言わなければ、発言の意図を汲み取ってもらえません。
察する言語を扱う日本人にとっては、しっかりと自己表現をする必要がある英語を苦手と考えてしまうのも無理はないかもしれませんね。
英語力を伸ばすにはどうしたらいいの？
それでは、英語力を伸ばすにはどうしたらよいのでしょうか？
前述の通り、日本人の英語力、とりわけ 語彙力や文法力は中高の教育で十分に培われます 。あとは英会話力さえ伸ばせれば、日本人の英語力は成長するはずです。
完璧な英語は存在しないことを知る
まずは完璧な英語であるべき、という考えを捨て去りましょう。
英語は11億人以上に話されていますが、英語を母国語とする人口は4億人弱です。 7億人は英語を第2言語として話しています。 この7億人が全員完璧な英語を話しているでしょうか？決してそんなことはありません。
例えば、マレーシアやシンガポール、インドではそれぞれ非常に訛りの強い英語を話しますし、文法も完璧とは言えません。それでもみんな堂々と英語を話し、ちゃんと意思疎通しています。
そもそも日本語と英語では発音に大きな違いがあるため、 日本人が完璧な英語を話すことは不可能 です。
そのことをしっかり理解して、 完璧な英語を話さなくてもよい 、ということを肝に銘じておきましょう。
とにかく話してみる
日本人の英会話力のなさは、 圧倒的なアウトプット不足 にあります。文章を作成する練習は中高でも行いますが、話す練習はほぼ行いません。
まずは、恥ずかしいという思いを払拭するためにとにかく話してみましょう。誰かに話すのが難しそうであれば、まずは 独り言から始めるのもおすすめ です。
とにかく英語を口に出してみる。その時になんと言えばいいか分からない時は、その都度調べる。これを繰り返すことで着実に英会話力を身につけることができます。
英語を話す友人を見つける
英語はコミュニケーションツールです。相手がいてこそ、その役割を果たします。
英語で話せる友人を見つけて積極的に英語で会話してみましょう。 ネイティブであれば、英語の間違いを指摘してくれますし、それを笑う人はいません。
一番良いのは、日本語を勉強している外国人と仲良くなることです。お互いに言語を教え合うことで、よりよい関係を築くことができます。
勉強量で自信をつける
まだまだ英会話力に自信がない、という人は 勉強量で自信をつけましょう。
「努力は人を裏切らない。」 と言いますが、言語学習では特にこの言葉を実感することができます。
勉強すればするだけ、英語に関する知識は増えますし、話す練習をすればするだけ英会話力はアップします。
なかなか自分の英語に自信が持てないという人は、 自分の勉強時間を記録 してみましょう。
また、TOEIC等の英語資格試験を定期的に受けることで、自分の実力を客観的に確認できます。TOEICのスコアは勉強量に応じて伸びていくので、英語資格試験で自信をつけてもよいでしょう。
失敗を恐れず英会話力を身につけよう！
日本人の英語力は、決して低いわけではありません。失敗を恐れたり、完璧を求めすぎたりすることで英語を使うことを恐れてしまう人が多いようです。
言語に完璧はありませんし、文法がぐちゃぐちゃでも相手に自分の考えを伝えられればコミュニケーションツールとしては十分ですよね。
- 失敗を恐れないこと
- 自分の考えを伝えようとする気持ち
この2つさえあれば、相手にはしっかり伝わります。この2つを意識して、英会話力を伸ばしましょう！
とくじん。
余暇プランナー
英語と旅行をこよなく愛するライター、とくじん。です。"You Only Live Once（人生一度きり）"をモットーに、 やりたいことをやってます。普段はゲストハウスの支配人。学生時代にはマレーシア留学経験あり。中学まで大の苦手だった英語を今では毎日使っています。みんなに英語の楽しさを知ってもらいたい！ 留学や海外旅行の話、英語の勉強方法を共有して、誰かのお役に立てれば嬉しいです！
大谷翔平・野球ニュース