クリスマスシーズンになると、必ずといっていいほど見かける人型の「ジンジャーブレッドマンクッキー」
可愛らしい見た目から、ツリーの飾りや映画のキャラクターにもなっています。
人からプレゼントで貰うのも嬉しく、また自分で作ってデコレーションしても楽しめる魅力たっぷりのスイーツです。
今回はそんなジンジャーブレッドクッキーの起源や作り方について紹介します。
そもそもジンジャーブレッドマンクッキーとは?
どんなクッキー?
ジンジャーブレッドマンクッキーとは人型のクッキーで、ヨーロッパ・欧米のクリスマスに欠かせないお菓子です。
日本では「 ジンジャー坊や 」の愛称で親しまれています。
アイシングで顔や服のボタンが可愛く書かれており、思わず食べるのがもったいなくなるほど。
多くのレシピには生姜・シナモン・アニスなどの香辛料が入っており、クリスマスシーズンの風邪予防にも役立っています。
発祥地と歴史
なぜクッキーの形が人なのか、しょうがを組み合わせたのはなぜなのかと気になりますよね。
ジンジャーブレッドマンクッキーの 発祥はイギリス 。
起源は16世紀、ペストが大流行していた時期に遡ります。
当時のイギリス国王ヘンリー8世はペストの予防に生姜が最適と知り、国民に生姜摂るよう勧めました。
それから 国民は生姜を加えたクッキーを国王に似せて焼くようになり、ジンジャーブレッドマンクッキーが誕生したのです 。
またクリスマスには冬至を祝う風習があり、家族の健康を願って食べたり魔よけのために飾ったことも起源に関連しています。
現在ではヨーロッパだけでなくアメリカをはじめ世界各地のクリスマスで大活躍し、さまざまなアレンジで楽しまれています。
映画や童話でも大活躍!ジンジャーブレッドマンが登場する物語
人型が特徴的なジンジャーブレッドマンクッキー。
その愛らしさから映画や本のキャラクターに起用されています。
鑑賞後はジンジャーブレッドマンが本当に動き出すのではとワクワクすること間違いなし。
とくに有名な2つの作品をご紹介します。
アメリカの童話「ジンジャーブレッドマン」
1875年に作られたジンジャーブレッドマンクッキーが主人公の童話です。
おじいさん・おばあさん・孫の3人が住む家から、1つのジンジャーブレッドマンクッキーが逃げ出します。
このジンジャーブレッドマンクッキーは俊足で、井戸掘りの男たちやクマ、オオカミをも振り切り逃げ続けます。
しかしラストシーンでずる賢いキツネに「川を渡るのを助けてあげる」と言われ、背中に乗ってしまい食べられてしまうという衝撃のストーリー。
無事ジンジャーブレッドマンは逃げ切れるのかとハラハラドキドキの展開が大人気 です。
この物語は童謡にもなっており、歌い継がれています。
ディズニー映画 「シュレック」
ディズニーの人気作品「シュレック」では、クッキーマンというキャラクターとして登場。
実は童話の「ジンジャーブレッドマン」からインスピレーションを受けて作られたとされています。
1作目では脅迫され、足を折られるなどとショッキングな扱いを受けてしまいますが、2作目では傷を治して鍛え 監禁されたシュレックを助けに行くなどたくましい一面 を見せます。
ジンジャーブレッドマンクッキーの作り方
ジンジャーブレッドマンクッキーは作る過程も楽しいのが魅力の一つ。
ここからはいよいよ作り方を紹介します。
材料(20枚分)
- バター 200g
- 薄力粉 400g
- ベーキングパウダー 小さじ4
- ジンジャーパウダー 小さじ2
- シナモンパウダー 小さじ2
- クローブパウダー 小さじ1
- ブラウンシュガー 150g
- グラニュー粉 50g
- 牛乳 45g
- アイシング お好みで
作り方
① 下準備
事前にバターを室温に戻し、オーブンを170℃まで予熱しておきましょう。
② 生地を作る
まず大きなボウルに薄力粉、ベーキングパウダーとスパイス(シナモンパウダー・クローブパウダー・ジンジャーパウダー)、ブラウンシュガーを入れます。
そこにカットしたバターを入れて手で全体を混ぜ合わせます。
均一に混ざったところで、牛乳を加えてペースト状になるまでよく混ぜます。
その後ボウルにラップをして、冷蔵庫で生地を寝かせましょう。
ポイント:生地は最低2時間は寝かせるのがベストです。(時間を取れる際は翌日まで寝かせると◎)
③ いよいよジンジャーマンの形へ
生地を取り出して、厚さ5mmに伸ばし好きな型に抜きます。
クッキングシートもしくはシリコンマットをひいて生地を並べ、グラニュー粉を振りかけていよいよ焼く作業に入ります。
④ 170℃に予熱して焼く
170℃に予熱したオーブンに入れ、10分~15分ほど焼きます。焦げないよう様子をみて、焼き時間を調節しましょう。
⑤ 可愛くデコレーションをしてみよう
オーブンから出し、粗熱がとれるまで待ちます。
その後お好みでアイシングやチョコスプレーでデコレーションをして完成です。
SNSには可愛いデコレーションがたくさん掲載されているので、参考にしてみましょう!
他にもスパイシーなクリスマススイーツがいっぱい
世界各国にはスパイスを使ったクリスマススイーツがまだまだたくさんあります。
スイーツごとに作られた歴史や国の特色が見られるのも面白いですね。
ここではアメリカ・フランス・イギリスのスイーツを4つ紹介します。
ジンジャーブレッドハウス
ジンジャーブレッドクッキーを土台につくられたお菓子の家 です。
クリスマスシーズンにはキットも出ており、簡単に作ることが可能。
マーブルチョコやアイシングで飾り付けて、世界で一つオリジナルのお菓子の家を建ててみませんか?
ベラベッカ
フランスアルザス地方で発祥のクリスマススイーツ です。
ベラベッカという名前は「 洋梨のパン 」を意味し、洋梨をはじめいちじくやオレンジなどのドライフルーツが使われています。
加えてシナモンやナツメグ、アニスシードなどのスパイスも使われており、芳香な香りを楽しめます。
パンデピス
パンデピスは 蜂蜜・スパイス・ドライフルーツが使われたパン です。
現在はフランスをはじめヨーロッパで作られていますが、起源は中国にあるとされています。
13世紀の中国でよく食べられていた「ミ・コン」という蜂蜜入りのパンをモンゴルの騎士団が持ち帰り、ヨーロッパを移動する際持ち運んだことで広がりを見せました。
そして現在、フランス語で 「香辛料入りのパン」という意の「ベラベッカ」という名で親しまれています。
ミンスパイ
ミンスパイはイギリス生まれのクリスマススイーツ。
キリスト教の文化に由来しており、 パイの形はキリストが眠っていたゆりかごをを表しています 。
ナツメグ・クローブ・シナモン等の香辛料やドライフルーツをふんだん使ったミンスミートを、パイ生地に流し込んで作られます。
ミンスパイはサンタさんの好物とも言われており、クリスマスに飾る家も多いようです 。
ホットなジンジャーブレッドマンクッキーと最高のクリスマスを
見た目が可愛いだけでなく、体を温め風邪予防効果をもつジンジャーブレッドマンクッキー。
形やデコレーションをアレンジすることで、世界で一つだけのオリジナルジンジャーマンを作ることができます。
今年はケーキにプラスして、可愛らしいジンジャーブレッドマンクッキ―とクリスマスを迎えてみてはいかがですか?
出典・参考
伊予原 彗
余暇プランナー
音楽をこよなく愛す元音大生。 「時間に囚われない働き方」を求めてフリーライター へ。 日本文化・美容など様々なジャンルの記事を手掛け ています 。 趣味は神社・仏閣巡り・映画鑑賞・バー巡りなど。 「探求心を 大切にし、いろんなことに挑戦する」が日々のモットーです。 みなさんの「好奇心をくすぐる」情報をお届けできるよう、頑張ります!