西アフリカで進化を遂げ、世界的アーティストたちがこぞって楽曲に取り入れる“アフロビート”。その日本初となるフェス「AFRO JAM FESTIVAL ’25」が、この夏ついに開催されます! あのボビー・オロゴン氏が企画委員長を務めるAFRO JAMの魅力とは? 公開経営指導協会の理事長・喜多村豊氏が話をうかがいました。
音楽とダンスは、アフリカ人にとって生活そのもの

喜多村:本日は、7月に沖縄・大阪・東京で開催される注目のフェス「AFRO JAM FESTIVAL ’25」のホストを務めるボビー・オロゴンさんと、ボビーとともにAFRO JAMのプロデュースに関わっているランディ・プレヤーさんをお迎えしました。ボビーさんはタレントや格闘家としておなじみですが、今回はアフリカの文化を紹介するお仕事に挑戦されているわけですね?
ボビー:そうでございます。アフロビートを特集したフェスは日本初なんですよ。
喜多村:そのアフロビートを日本に紹介しようと思った理由について聞かせていただけますか?
ボビー:まず「AFRO JAM」自体、日本では誰も知らないんじゃないかって思うんだ。日本はアフリカですごく愛されてるのに、アフリカはまだまだ日本に知られていない。今一番の課題だと思ってるのはそれなんだ。アフリカを知ってもらうには、アフリカの文化を知ってもらうのが重要で、日本のみんなに知らせる必要があると思ったからこそ、AFRO JAMをやることにしたんだ。
喜多村:AFRO JAMはアフリカやジャマイカにルーツを持つ人気アーティストやDJが集い、音楽やダンスパフォーマンスが連日行われるフェスだと聞きました。AFRO JAMはアフリカの文化そのものと言っていいんでしょうか。
ボビー:音楽やダンスというのは、アフリカ人にとって生活そのものなんですよ。日本の場合は踊りも学校で習ったりするけど、アフリカの踊りはそうじゃない。小さい頃からおじいちゃんおばあちゃんの踊りを見てリズムを覚えるものなんだ。そしてアフリカでは、おじいちゃんおばあちゃんが亡くなったとき、葬式でも踊るんですよ。踊りは僕らの文化の原点と言っても過言ではないんです。
ランディ:そのアフリカの文化を肌で感じてほしいですよね。
喜多村:日本人からすると、アフリカの人たちはDNAにリズムが組み込まれてる感じがするよね。あの太鼓のシンプルな音にも何か感じるものがあって。
ボビー:おいおい、太鼓を馬鹿にするな。シンプルじゃないんだ。僕らはあれで会話をしてるんですよ。要は⋯⋯ランディ、お前からも説明してくれよ。
ランディ:うん、メッセージな。ナイジェリアのドゥンドゥン(トーキングドラム)という太鼓は、メッセージを人に伝える手段でもあるんです。
ボビー:そう。例えば人に文句を言うときにも使うし、その場を盛り上げたいときにも使う。民族ごとに子守唄みたいなものもあるんです。ナイジェリアでは、王様に対する批判や社会的なメッセージも太鼓を叩くことで伝えてきた。それを王様が汲み取ってくれたりするんだよね。
喜多村:なるほど、太鼓は単にリズムを取るだけの楽器ではなくて、思っていることを伝えるコミュニケーションツールでもあるわけだ。
豪華なアーティストたちが日本に集結!当日はアフリカン・グルメも楽しめる

喜多村:僕は以前、ベルギーの「Tomorrowland」に行ってきたんですよ。世界最大級のダンスイベントで、最終日には8万人集まったんです。でも「 Ultra South Africa」も数万人を集まるそうですよね。アフリカのフェスって凄いんだなと。
ランディ:アフロビートのフェスはめっちゃお客さん入るんで、アメリカやヨーロッパではスタジアムを使う。アリーナではお客さんを収容しきれないくらいデカい規模になってるんですよね。これが日本でできたら楽しいなって。
ボビー:そうそう。でも、日本のイベンターやオーガナイザーは、文化が違うアフロビートの歌手を集めるのが難しいと思うんです。それで、やるなら私たちしかいないなと思って。日本の力ある皆さんにも協力していただいて、今回実現することになったんです。
喜多村:今回の「AFRO JAM」も世界的に有名な歌手が参加されるわけですか?
ボビー:もちろん。アメリカからはSAWEETIEも参加します。
ランディ:REMAやRUGERはナイジェリア出身でアフロビートを代表するアーティストです。日本人ではTEEさんが登場しますし、大勢のダンサーやDJが参加します。ヘッドライナーは毎日違うアーティストが登場します。
喜多村:今回、沖縄で4日間、大阪と東京それぞれ3日間でしょ。開催する側は大変ですね。
ボビー:そうだよ、多すぎじゃね?(笑)
ランディ:最初は東京だけの予定でしたが、沖縄のクラブではアフリカの音楽がよく流れてて、強い要望もあって沖縄でもやることにしたんです。
喜多村:アーティストたちのパフォーマンスのほかに、来場者がアフリカ文化を楽しめる環境も作られているんですか?
ボビー:もちろん。ワークショップがあったりキッチンカーもあったり。ナイジェリアのエグシとか、餅みたいなのとネバネバのオクラを一緒に食ったりするアフリカの料理、食べたことないでしょ? 今回は「本当にできるの?」と思うような本物の料理を出しますよ。こういうイベントで文化に触れ合えば触れ合うほど、アフリカと日本の距離も近くなると思うんだ。
ランディ:アフリカの文化って実は日本人にもなじみやすいと思ってるんです。例えば日本人は挨拶するときに頭を下げたり、礼儀作法も細かいことがあるけれど、私の国でも同じような文化がある。私は初めて日本に来たとき、それほどカルチャーショックを受けたという感じでもないんですよ。
この夏はAFRO JAMで“人類の起源”アフリカを感じてほしい!

喜多村:最後に、自身にとっての「アフリカ」とは何か、聞かせてくれませんか?
ボビー:アルケブラン。知ってます? アフリカって、本来はアフリカじゃないんですよ。もともとは「アルケブラン」、英語でいうと「マザー・オブ・マンカインド(人類の起源)」の意味で呼ばれていた。「アフリカ」は「ランド・オブ・サン(太陽の国)が由来となっている言葉で、ローマ時代にヨーロッパ人が来てからそう呼ばれるようになった。それもいいとは思うけど、もともとの名前もみんなに知ってほしいな。
喜多村:そうなんだ。今日の話だけでも初めて知ることが多いですし、ボビーさんたちのお話を聞くと、本物を知る機会がいかに大切か、よく分かりますね。
ボビー:うん、本当はこういうフェスを開催するなんて僕の投資理論には合ってないんですよ(笑)。フェスは成功するか失敗するか、ギャンブルみたいなところもあるわけで。でも、アフロビートのフェスはまだ日本にないものだから、絶対に1回は味わってほしい。そしてやるからには、アフリカの本当の良さをみんなに知ってほしいし、100%力を尽くしますよ。
喜多村:いろいろなフェスを見てきてますが、本当にAFRO JAMは楽しみです。本番まで僕自身もいろいろと一緒にプロモーション協力ができればと思いますね。
ボビー:とにかく楽しいフェスになることは間違いないんで、ぜひ、よろしくお願いします。

◆ボビー・オロゴン
ナイジェリア連邦共和国イバダン出身、バラエティ番組でコミカルな外国人タレントとして人気を集め、2004年には格闘家デビュー。2007年に日本国籍を取得。タレント行の他にも格闘家、実業家など、幅広く活躍。
2013年映画「MOON DREAM」で初監督を務めた。
2021年、14年ぶりとなるRIZINの試合に出場。
https://aremco-bobby.com/
◆喜多村豊(きたむら ゆたか)
一般社団法人 公開経営指導協会 理事長
株式会社ティーケートラックス 代表取締役社長
学校法人早稲田実業学校 前評議員理事・前校友会副会長
公益財団法人音楽鑑賞振興財団評議員
元法政大学大学院客員教員
一般社団法人 公開経営指導協会
所在地:東京都中央区銀座2-10-18 東京都中小企業会館内
URL: https://www.jcinet.or.jp/
URL:https://yutakakitamura.hp.peraichi.com/lp
【イベント情報】
AFRO JAM FESTIVAL ’25 スケジュール
■7月17日(木)〜20日(日)沖縄/沖縄サントリーアリーナ
■7月22日(火)〜24日(木)大阪/おおきにアリーナ舞洲
■7月25日(金)〜27日(日)東京/京王アリーナ東京
出演予定アーティスト
REMA・SAWEETIE・RUGER・TEE 予定
公式サイト