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日比谷セントラルビルが「『壊す』から『生かす』へ」をコンセプトにリニューアル!


三井物産都市開発株式会社は、日比谷セントラルビルのリニューアル工事を完了したと発表しました。このプロジェクトは「壊すから生かすへ」というコンセプトのもと、デザイナーの山下泰樹氏によって大規模な改装が行われました。ビルは1983年に建設され、今回のリニューアルではスペイン産のピンクの花崗岩を用いたモダンで落ち着いた空間が構築されました。ビルの歴史的価値を保ちながら新たな視覚的魅力を与えるこのプロジェクトは、日本の建築文化に新たな視点を提供する試みです。

三井物産都市開発株式会社は2024年2月より、日比谷セントラルビルのリニューアル工事を実施。

この度、リニューアル工事の完成を記念し、同ビルにてリニューアル記念記者発表およびリニューアルを担当したデザイナー・建築家の山下泰樹氏と、ブックディレクターの幅允孝氏によるトークイベントが開催されました。

 

「日比谷セントラルビル」リボーンプロジェクトが完了!

1983年に建設された「日比谷セントラルビル」は「『壊す』から『生かす』へ」をコンセプトに、2024年2月よりデザイナー・建築家の山下泰樹氏による大規模リボーンプロジェクトを実施。

このリニューアルにより、スペイン産の淡いピンク色の花崗岩(かこうがん)にカラートーンを統一し、端々にアートを取り入れ新旧が融合した日比谷の街並みと調和する、上質でモダンな落ち着いた空間が誕生しています。

今回日比谷セントラルビルで行われた発表会には、三井物産都市開発 代表取締役を務める土原伸氏が登壇。

「三井物産の本社は現在大手町にあるのですが、50年ほど前まではここに本社があったんです。大手町に移った後、ビルを建て替えたのがこの日比谷セントラルビルとなります。」

と解説。

現在は複数のテナント企業が入居しているほか、三井物産都市開発の本社も日比谷セントラルビルにあります。

築40年を迎えた日比谷セントラルビル。

「もう1回作り直すという考えもあったのですが、築40年は人間で言うとまだまだこれから。もう一花咲かせたいなということで、壊すのではなくて“リノベーション”をしようという運びになり、山下さんにお願いをしました。」

と今回のリニューアルの経緯を説明しました。

 

日本の新築サイクルの早さに一石を投じるプロジェクトへ

その後、株式会社ドラフトの代表で山下泰樹建築デザイン研究所主宰の山下泰樹氏と、選書家・ブックディレクター・編集者・執筆家で有限会社BACH 代表の幅允孝氏が登壇。

「『壊す』から『生かす』へ」をコンセプトに大幅リニューアルを行った日比谷セントラルビルについて山下氏は、

「我々が環境デザインと呼んでいるものなんですけれど、エントランス・エレベーターホール・廊下といったところ、いわゆる共用スペースと呼ばれる部分など様々な部分を手掛けました。このプロジェクトのお話をいただいた時に、冷静に新築が(周辺に)どれだけあるかって調べてみると、ご近所でもこれだけ新築物件が建っているという状況を知ったんです。」

と説明。

「日本は木造文化。そのため40年くらいで新しく建て替えていこうっていう文化がどうしてもあって、ちょっと(建て替えの)サイクルが早いんじゃないかということは感じながらも、ただ実態は新築が建っていく。これに一石を投じるようなプロジェクトになっていけば意義があるんじゃないかということを思ったんです。」

と、今回のリニューアルの経緯を語りました。

ヨーロッパや京都の街並みを見て「古い街並みで嫌だ」と感じる方はほとんどおらず、逆に“素敵だな”と感じる方が多いと話した山下氏。

幅氏は、

「このビルの花崗岩のテクスチャーのように、40年間風雨に晒されて、色々な人を見守って初めて出てくるものって実はあるんじゃないのかなと。それはどれだけ人工的に作ろうとしても作れない、とても貴重なものなんじゃないかと感じているので、新しいことは悪いことではないのですが、この場所や来歴みたいなものをしっかりと読み取っているというのが凄く分かりましたね。」

と評しました。

「外壁は建築の素材で言うと、当時凄く良いものを使っていたので、全て剥がしてしまうのは単純にもったいない。コスト的な観点からも元の素材を生かしていこうと。ただ、変わった感を出していきたいので、新しい素材と組み合わせていきました。」

と語る山下氏。

このリニューアルを料理に例え、

「果物をそのまま食べるのではなく、スパイシーなものやクリーミーなものと組み合わせると美味しいじゃないですか。こういった雰囲気を感じますよね。」

と噛み砕いて解説してくれました。

また、エントランスやエレベーターホールについて幅氏は、

「今まで先人たちが積み上げてきた空間における歴史だったりとか、そういったものに最大限に経緯を払いながら、素材とかは新しくなってはいるんだけれども、凄く良い意味で落ち着くなと感じますね。」

とコメント。

山下氏は内装について、

「日本の商業系の空間とかは十分照度がとれているんです。“なんか空気感いいよね”と感じるホテルなどは、最低限人の顔が見えるくらいの照度しかないことって結構あるんですよ。(今回のリニューアルは)クラシックなものを受け入れていくデザインですから、どちらかというと“光をあてる”というよりは、“影をどう作っていくか”というデザインをしました。」

とこだわったポイントについて言及しました。

至る所に山下氏のこだわりが詰まった、モダンな空間に新生した日比谷セントラルビル。

近くに立ち寄ることがあれば、ぜひエントランスなどの内装も含めご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

日比谷セントラルビル概要

住所:東京都港区西新橋1丁目2番9号
階数:地上24階、地下5階、塔屋2階
アクセス:
・都営三田線「内幸町駅」A8出口より徒歩1分
・東京メトロ千代田線 日比谷線 丸の内線「霞ヶ関駅」C3出口より徒歩5分
・東京メトロ銀座線「虎ノ門駅」9番出口より徒歩5分
・JR山手線「新橋駅」日比谷口より徒歩6分

URL:https://www.hibiya-central.com/

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