「復興水産加工業販路回復促進センター」は、東京山手調理師専門学校を運営する学校法人村川学園と共に、東北被災地域の水産加工品を使った高校生が対象の料理コンテスト「うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト」の最終審査会を実施。
実際に調理した料理やプレゼンテーションをもとに、各界で活躍するトップシェフたちが審査。全国26校144チームより選ばれた16チームの中から頂点を決定しました。
「うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト」開催
「うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト」は、全国の高校生を対象に「日本料理」「西洋料理」「中国料理」の3部門からジャンルを選択。
東日本大震災の被災地域の指定された水産加工品を使用したレシピを開発するコンテスト。
三陸・常磐のテーマ食材である「ボイルホタテ」「いかそうめん」「笹かまぼこ」「松川浦産あおさ」「寒いわし水煮 缶詰」のうち1種類を選び、三陸・常磐の水産加工品の魅力を発揮するレシピの開発を行い、その出来を競うコンテストです。
今回は全国の高校から26校144チームより応募があり、一次審査を通過した全16チームが会場となる東京山手調理師専門学校へ集いました。
レシピコンテスト最終審査会
日本料理・西洋料理・中国料理の3部門を選び、三陸・常磐の水産加工品を使ったレシピを開発する今回のコンテスト。
審査はトップシェフの前で実際に調理し、制作レシピをプレゼン。審査員が実食して総合的な採点を行います。中国料理3チーム・日本料理5チーム・西洋料理8チームで、それぞれ各ジャンルの金賞、そして最優秀賞を目指します。
各部門に出場した16チームと所属高校は以下の通り。
●中国料理部門
・宮城県農業高等学校(宮城県)
・東京都立赤羽北桜高等学校(東京都)
・慶誠高等学校(熊本県)
●日本料理部門
・東京都立赤羽北桜高等学校(東京都)
・埼玉県立新座総合技術高等学校(埼玉県)
・愛知県立緑丘高等学校(愛知県)
・奈良県立国際高等学校(奈良県)
・徳島県立徳島科学技術高等学校(徳島県)
●西洋料理部門
・仙台城南高等学校(宮城県)
・桐生第一高等学校(群馬県)
・静岡県立相良高等学校(静岡県)
・長野県飯山高等学校(長野県)
・岐阜女子高等学校(岐阜県)
・岡山県立井原高等学校(岡山県)
・神村学園高等部(鹿児島県)
・沖縄県立美里工業高等学校(沖縄県)
中国料理は出場が3チームのため金賞のみ、他2部門は金賞・銀賞の5チームと、全部門から選ばれた最優秀賞を1チームの合計6チームが入賞しました。
コンテストの入賞チームを讃える表彰式を実施!
全16チームで行われた「うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト」の最終審査会。
トップシェフたちが審査した結果を、表彰式にて発表しました。
まずは日本料理部門から受賞チームを発表。
金賞を獲得したのは東京都立赤羽北桜高等学校。そして続く銀賞に奈良県立国際高等学校が入賞。
金賞:赤羽北桜高等学校「イカソーメンの天ぷら」
赤羽北桜高等学校の学生からは、受賞式で「嬉しいです!ありがとうございます!」と喜びのコメントを披露されていました。
中国料理部門からは、金賞を受賞したチームを発表。見事金賞に輝いたのは「あおさのタイピーエン」を開発した慶誠高等学校。
金賞:慶誠高等学校「あおさのタイピーエン」
交通事情により表彰式には不参加となりましたが、会場からは惜しみない拍手が送られました。
そして西洋料理部門の金賞は岡山県立井原高等学校。銀賞には静岡県立相良高等学校が入賞。
金賞:井原高等学校「食感楽しい!ホタテのクリーミーサンド」
井原高等学校の学生からは「周りの人たちの料理を見て自信を無くしていたんですが、受賞してよかったです。」とコメント。プレゼンも緊張からか噛んでしまったそうですが、金賞を受賞したことを非常に喜んでいました。
全レシピの中から最優秀賞が決定!
今回応募された全レシピの中から、トップシェフたちの審査によって最も優れたレシピとして表彰されたのは、西洋料理部門にエントリーし「海鮮ムースのカダイフ揚げ」を開発した鹿児島県の神村学園高等部。
最優秀賞:神村学園高等部「海鮮ムースのカダイフ揚げ」
本レシピこだわりポイントは「カダイフ麺の代わりにソーメンを使用したこと」と「イカソーメン以外にも7種類の海の食材を使用したこと」。イカソーメンがテーマ食材だったことから、ソーメンも使用したら面白いのではと思い考えたレシピだそうです。
ソーメンがパリッと仕上がらず硬さの調整で苦戦したものの、霧吹きで麺をふやかすことで巻きやすくしたと、見事受賞した神村学園高等部の上優(かみ ゆう)さんは説明。
最優秀賞を受賞した神村学園高等部 上優(かみ ゆう)さん。
上さんはペアが体調不良により欠席となり、1人での参加だったそう。
「ペアが不在ということでプレッシャーもありましたが、1番良い賞をお土産として持って帰ることが出来て嬉しいです。メニューは1か月くらいで考えて考案しました。審査員のみなさんから、ソーメンがパリッとしていて美味しかったとコメントをもらえた時は嬉しかったです。三陸・常磐の食材がテーマでしたが、魚介が好きなのでまだ食べたことがない食材や加工品もたくさん食べてみたいです。」
とコメント。
最優秀賞を獲得したことを一番に伝えたい方を伺うと、今回出場予定だったペアの方に一番に報告したいと笑顔で答えてくれました。
審査員一覧
Maison Tateru Yoshinoプロデューサー 𠮷野建 先生
中国料理 Wakiyaグループ オーナーシェフ 脇屋友詞 先生
株式会社whole4000 代表取締役 菰田欣也 先生
国際日本料理協会 会長 藤口晃一 先生
日本料理 よし邑 取締役総料理長兼支配人 冨澤浩一 先生
レストランJULIA エグゼクティブシェフ nao 先生
全国26校・144チームから応募があり、三陸・常磐の水産加工食品を使った今回のレシピコンテスト。どれも美味しそうなレシピばかりで、どの審査員からも今回出場した高校生たちの将来に期待するコメントが出されていました。
入賞したレシピは一般販売も予定しているそうなので、復興水産加工業販路回復促進センターからの続報をお見逃しなく。
第2回 うまさ開発!高校生うみうまレシピコンテスト:https://www.daicho.ac.jp/recipe-contest02/
復興水産加工業販路回復促進センター:https://www.fukko-hanro.jp/
UMIUMA:https://umiuma.jp/