
「自然資本モニタリングソリューション」を活用した実証実験により、品川シーズンテラス周辺で生物が移動できる環境が形成されていることが明らかになりました。
実証実験の背景と目的
NTTグループは、自然を回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」の実現に向けた事業ビジョンを2026年5月に策定しました。これに伴い、NTTアーバンソリューションズグループは2025年10月に生物多様性方針を策定し、不動産開発や運営を通じた自然との共生を推進しています。本実証は、これらの取り組みの一環として、都市部における環境負荷低減や生物多様性への配慮に関する知見を得ることを目的に実施されました。
エコロジカルネットワークの分析結果
実証では、品川シーズンテラスおよび周辺の緑地・水辺空間を対象に、いきものコレクションアプリ「Biome」の生物ビッグデータと環境情報を組み合わせた分析を行いました。その結果、調査対象の30種のうち26種にとって品川シーズンテラス周辺が生息適地であることが推定されました。特に同施設は、臨海部における生物移動の中継拠点として機能し、南北に連続する生息空間の連結性を維持する重要な役割を果たしていることが確認されました。※1 自然資本:森林、土壌、水、大気、生物資源など、自然によって形成される資本(ストック)のこと(引用資料: 環境省 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書) ※2 ネイチャーポジティブ:自然を回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め、反転させること ※3 生息適地となった種が多い場所 ※4 移動のしやすさが高くコアエリア間がつながっている可能性が高い場所 ※5 緑のオープンデータ(東京都)より
自然資本モニタリングソリューションの活用
今回の分析には、NTTドコモビジネスが2026年5月より提供を開始した「自然資本モニタリングソリューション」が活用されました。本ソリューションは、衛星画像データを用いた植生推定AIと生物ビッグデータを掛け合わせ、広域かつ効率的に生物多様性の状況を可視化するものです。本実証を通じて、対象エリアが生物を育む高いポテンシャルを有していることや、適切な緑地管理により生物多様性をさらに向上できる可能性が示されました。※6 同ソリューションは、衛星画像データや各種環境データを用いて、生物多様性の状況や自然資本の状態を広域的かつ効率的に把握することを可能とするものです。また、本実証にあたっては、バイオームが保有する生物多様性データおよび解析技術を活用し、生物の生息環境や移動経路の推定を実施しました。
今後の展望
NTTアーバンソリューションズは、今回の知見を今後の不動産開発や運営に活かし、ネイチャーポジティブな街づくりを推進します。また、NTTドコモビジネスは、本ソリューションの高度化を進めるとともに、デベロッパーや自治体への展開を図り、データに基づいた新たな事業価値の創出をめざします。
関連リンク
https://group.ntt/jp/newsrelease/2026/05/28/260528a.html
https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2026/0528_2.html
