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高度肥満症のある人には「外科療法」も選択肢/日本肥満症予防協会・宮崎滋理事長


健康連載「11の健康障害を起こす『肥満・肥満症』対策」

「肥満症」の治療は「食事療法」「運動療法」「行動療法」、そして「薬物療法」が行われています。高度肥満症のある人には「外科療法」も選択肢です。

2024年以降、注目の肥満症治療薬「ウゴービ(一般名:セマグルチド)」「ゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)」が登場し、非常に有効な治療薬とあって外科療法は減ってきています。それでも、高度肥満症でいろいろ治療を行っても効果のない人に残されているのが外科療法なので、主治医としっかり話し合って選択しましょう。

肥満症の外科療法には「スリープ状胃切除術」と「スリープ・バイパス術」の2つが保険適用で行われています。今は、患者さんの身体に負担が少ない「腹腔(ふくくう)鏡」を使った手術が中心になっています。

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術は世界で最も多く行われている手術。胃の外側を切り取りバナナのような形にすることで、胃は袋状ではなくスリーブ状(袖状)になります。胃の80%を切除するので、1度に食べる量がグンと減ります。手術時間は約3、4時間です。

次は、腹腔鏡下スリーブ・バイパス術です。これは腹腔鏡下スリーブ状胃切除術にバイパス術を加える手術です。胃をスリーブ状にした後、十二指腸を切除して少し先の方の小腸に胃をつなぎます。これがバイパス術。十二指腸や切り取った小腸部での消化吸収が抑えられるので、さらに体重減少につながります。

この手術では、バイパス術は手技的に難しいとあって、多くの施設ではスリーブ状胃切除術が選択されています。この点も主治医と十分話し合って選択しましょう。そして、“手術をすれば終了”ではありません。術後の食事対応など生活習慣の改善は不可欠なので、主治医、栄養士、心理療法士などの指導を受け、術後もチームで歩むのが良いでしょう。(医学ジャーナリスト松井宏夫)

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