File no. 153
《OUTDOOR PRODUCTS/アウトドアプロダクツ》
現時点で世界中の人々に愛用されている、もっともポピュラーなバッグといえば、おそらく"デイパック"が挙げられるのではないだろうか。
幼児からお年寄りまで年齢にも性別にも縛られず、本当に多くの人々にとっての毎日に欠かせないツールとして、そしてファッションアイテムとして愛用されている。
そんなデイパックにもさまざまなデザインが存在しているが、もっとも親しまれている大定番といえば、やはり"かまぼこ型"のデイパックだろう。
今回は、そのアイコニックなデイパックの生みの親《アウトドアプロダクツ》を紹介したい。
1960年代、後にブランド創設者となるアルトシュール兄弟の父親は、米国でミリタリーグッズの払い下げ品を取り扱う小売店の事業を始めた。
その事業が軌道に乗ると、L.A.ダウンタウンの中心地にアメリカ西海岸初となる百貨店『The Famous Department Store(以下、FDS)』をオープンする。
FDSではミリタリーグッズの払い下げ品だけでなく、アウトドア用品やキャンピングカーなどの多種多様な商品を取り扱った。
1970年代に入り、父親のお店であるFDSの従業員として働いていたアルトシュール兄弟は、アウトドア好きを満足させるアウトドア用品はあるけれど、普段使いできる高品質な日用品が市場にな
いことに着目。
そして1973年に"アウトドア愛好家に好まれる日用品"を合言葉に《アウトドアプロダクツ》を立ち上げ、店内の一角でスタートを切る。
バッグはもちろん、レインウエアや寝袋、シューズなど、豊富なプロダクトを展開し、1974年には時代の流れにより低コスト化を迫られるが、試行錯誤の末に高いクオリティを維持したままパー
ツや縫製量を最小限に抑えたデイパック「452U」の原型モデルを開発する。
この時誕生したモデルこそが"かまぼこ型"デイパックの元祖であり、原点。
誕生から50年近くが経過した今現在も写真のモデル「452U」として大切に守られ、受け継がれている。
その後も《アウトドアプロダクツ》の快進撃は続き、1980年代に入るとデイパックを含む多くの製品が大学生協やスポーツ店、スタジアムでも販売されるようになり、ステューデントバッグの代
名詞としての歴史も切り開いた。
その後もNFL、NBA、NHLの全チームとのライセンス契約を締結するなど、アメリカを代表するブランドとして成長し、現在に至る。
元祖であり、世界のスタンダードとして愛用される"デイパック"を、一度背負ってみてはいかだだろうか。
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