File no. 151
《ALBERT THURSTON/アルバートサーストン》
さて、唐突だけど問題!
"ブレイシーズ"とは、いったい何のことを指す言葉でしょうか?
ここでサッと答えられた人はなかなかの玄人。
答えられなかった人は、今後のためにぜひとも覚えてほしい。
答えは"ブレイシーズ=サスペンダー"の意。
日本で聞き馴染みのあるサスペンダーという呼び名は、実はアメリカ英語での呼び方で、スーツの本場イギリスでは一般的にブレイシーズやブレイシスと呼ばれている。
なぜ今そんな話をするかというと、今回紹介するのがスーツの本場イギリスで200年以上の歴史を誇るブレイシーズ(以後サスペンダーに統一)の分野で、世界的に名を馳せる老舗中の老舗ブラ
ンドだからだ。
英国のスーツスタイルを語る上で欠かせない名門《アルバートサーストン》の歴史に少しだけ触れてみたい。
《アルバートサーストン》の設立は今から200年以上前の1820年。
同年に、ロンドンのヘイマーケット、パントン通り27番地にあった紳士向けアクセサリーショップにおいて、最初のサスペンダーを製造・販売したのがブランドの起源とされている。
それから31年後の1851年には、ロンドン最大の王立公園ハイドパークで開催された万国博覧会において《アルバートサーストン》の製品の優れたクオリティが高く評価され、特別賞を受賞し
た。
この当時、すでに《アルバートサーストン》の名はサスペンダーを含む紳士向けアクセアリーの代名詞となっていた。
最高級の素材を使用し、熟練の職人による丁寧な手作業によってつくり上げられる最高品質のサスペンダー。
真摯なものづくりを続ける同ブランドの名声は時を追うごとに広く浸透し、世界中の王族や大統領、著名人、ビジネスパーソンにとって欠かせないブランドとして時代を超えて愛されてきた。
ちなみに、サスペンダーを着用したオーセンティックで美しいスーツスタイルが楽しめる映画の代表例として「007」シリーズや「ゴッドファーザー」、「華麗なるギャッツビー」、「ウォール
ストリート」などが挙がるが、これらの劇中で着用されているサスペンダーは《アルバートサーストン》の製品が多く、各作品への衣装協力を行なっている。
時代考証や美しさが必要とされる銀幕の世界から世界のVIPまでを魅了する品質の高さは、誕生から200年以上を経過した今現在も健在。
英国内にある自社工場で、一貫して熟練職人の手を介してハンドメイドで生産され続けている。
サスペンダーといえば《アルバートサーストン》で間違いないだろう。
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