“日本のアメリカ”で、軍モノ&ヴィンテージを掘る。
転職や進学などのイベントがなくても、暮らしを切り替えて気分転換したいこの時期。なら新しいインテリアでも、と買い物の言い訳も立つというもの。ネットで探すのもいいけど、家具やインテリアは、やっぱり店に行って探すに限る! そこで、東京やその周辺のショップをGO OUT常連の仲良しコンビと一緒にぐるり巡ってきた。
アパレルやアウトドアブランドのPRとして活躍する大桃さんと山田さんは、身につけるものはもちろん、家のインテリアにも並々ならぬこだわりを持っている。デザイナーズもヴィンテージも、有名無名なく、琴線に触れたお気に入りだけを購入するという。
そんな2人と訪れたのは、米軍横田基地が目と鼻の先にあり、アメリカンな店がひしめく福生。「福生は久しぶり」という彼らは、果たして、どんなお宝インテリアアイテムをゲットするのか︎
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【SHOP 1】BIG MAMA
「BIG MAMA」は、福生を代表するアメリカンヴィンテージの雑貨店。1950年代〜60年代のものを中心に、現地で買い付けてきた雑貨が店内を埋め尽くす。目につくものすべてに、古き良きアメリカのムードを感じられる。
2021年に会社を設立した山田さんは、オフィスで使うアイテムを買うのもこの日の目的のひとつ。「オフィスが本当にサッパリしているので、ちょっと気の利いたインテリアが見つかればうれしいですね!」と意気込む。
一方、大桃さんが入店して早々心を奪われたのは、アメリカ雑貨の永世定番FIRE KING(ファイヤーキング)。店の一角にはファイヤーキングのほか、Pyrex(パイレックス)などの食器がずらりと並ぶ。そのほとんどは50年代から60年代に製造されたもので、MADE IN USAの代物だ。
FIRE KING CUP &SAUCER SET ¥12800
「家にもいくつかファイヤーキングがあるんですけど、このジェダイシリーズに目がなくて。都内で買うより、ちょっと安いかも」と即決。ちなみにBIG MAMAには、もっと古い貴重なファイヤーキングも多数揃っている。
Vintage JUG ¥14800
山田さんのファーストチョイスは、さすが外遊び好きといったセレクト。「アウトドアの撮影も多いので、そんなときの小道具としても使えそう」
「最新のギアはもちろん優れているし見た目もスタイリッシュだけど、ヴィンテージのアウトドアギアが持つローテク感もまた味わい深いですよね」。機能は度外視で、テントサイトのワンポイントにもアリだと話す。
次に「こういうのがいいんですよ〜!」と山田さんが見惚れたポスターは、BIG MAMAのオーナーが昔から集めているヴィンテージポスターの復刻版。額装して販売されているから買いやすい。
VINTAGE POSTER ¥1500
「会社を立ち上げたので、新生活みたいな気分なんです。新生活って、壁とか寂しいじゃないですか」と、Levi’s(リーバイス)とホリデイインのポスターをセレクト。
POISON BOTTLE ¥34800
店内の一番奥、ガラスケースに鎮座するのはドクロの陶器。「POISON」が差すのはハードリカーだ。「なるほど。これ、テキーラなんかをショットで飲むセットですね。欲しいな〜」と大桃さん。すかさず「桃ちゃん、ショット飲んだらぶっ倒れるじゃん(笑)」と山田さんからツッコミが入る。
超がつくほどの下戸だという大桃さんは、ショットを飲む用ではなく「観賞用として愛でたい」らしい。ドクロのものが大好物なのだとか。
BIG MAMAを堪能したあとは、2軒隣にある系列店MINT MOTELでコーヒーブレイク。それにしても、福生はどこを向いてもアメリカで、異国情緒がムンムン。思いがけないショップとの出会いもあるから、徒歩移動がおすすめだ。
【SHOP 2】GOOD KING’S SQUADRON
次に2人が訪れたGOOD KING’S SQUADRONは、軍の放出品を扱うショップ。横田基地の目の前にあることから、基地内で使われていた多種多様な軍モノが揃っている。
大桃さんはミリタリーウエアが大好きで、造詣も深い。この日着用していたジャケットも、1940年代の希少なものだとか。「インテリアを探しにきたけど、ついウエアに目が気になっちゃいますね……(笑) あ、コレはいいかも!」と手にしたのは、軍モノのバッグ。
MILITARY BAG ¥9800
バッグとしてではなく、大桃さんはあくまでインテリアとして使いたいという。「ストレージとしてかなりの容量があるし、いろいろ詰めてクッション的に使ってもいい。もちろんキャンプのときにも背負えそうだし、意外と汎用性高いですよ、コレ」と絶賛。
MARKET BASKET ¥1800
山田さんも収納用にバスケットを購入。「細々したものをザクっと入れたり、クルマのなかで使ったりしたいですね」。
ちなみに、GOOD KING’S SQUADRONの本店は、店から徒歩3分ほどの場所にある。こちらがミリタリーなのに対し、本店のGOOD KING’Sはミリタリー以外のアメリカンビンテージが揃っている。
【SHOP 3】GOOD KING’S
というわけで、少し足を伸ばしてたどりついたGOOD KING’S。こちらの店舗には、キーホルダーやアメリカントイ、そして古着まで、横田基地の関係者たちから買い取ったという珍品が並ぶ(みんな大好き清志郎の写真なんかも)。
早速、山田さんが発見したのは、アメリカの量販店に売られていそうなチープなボトル。「NAVY」や「YOKOTA BASE」というロゴがプリントされている。
「nalgene(ナルゲン)じゃないっていうのがミソです」。オフィスで使ったり、趣味の体づくりの際に持ち出したりしたいという。
BOTTLES 各¥1000
「最近は健康のためのトレーニングにハマっていて、プロテインも飲まなきゃだし、アミノ酸も摂取しなきゃだし、こういうボトルがたくさんあると便利なんです。あと、このチープ感もツボ。ほかでは買えなそうですし」
大桃さんも、「YOKOTA」の文字がデカデカと書かれた福生ならではのマルチボックスをチョイス。「アクセサリーが好きで、その収納用に」。
MULTI BOX ¥9800
横田基地内には、現在9000人近くのアメリカ人が住んでいるという。その住人たちが放出したアイテムが揃うだけに、他で目にすることのない品が豊富に揃っているのにも頷ける。
【SHOP 4】STAN STORE TOKYO
最後に訪ねたのは、これまでとは打って変わっての洗練された印象のショップ。福生出身のオーナーが営んでいるこの雑貨店は、メインストリートから一本入った静かなエリアにひっそり佇んでいる。オープンしたのは2020年。
「福生にはこういう店もあるんですか。らしくなさが、イイですね!」と2人が口を揃える店内からは、ミリタリーやアメリカの匂いは感じられない。セレクトされた品々も、洒脱なものが多い。
オーナーは大の生地好きだそうで、最近のお気に入りは「ダイニーマ」。アウトドアギアでも多用される屈強な生地を使って制作されたオリジナルのアイテムも並ぶ。
山田さんが熟考ののちに選んだのは、首から提げられる小物入れ。
「ダイニーマといえばアウトドアのイメージが強いけど、これ、ストラップがレザーなんですね。シンプルにかっこいいです。小さいポーチにはワイヤレスイヤホンやリップクリームを入れようかな」
STAN Product DCF Neck holder purse ¥9900
大きいポーチは財布代わりに使えるアイテムなのだが「僕はサプリを入れます」と、体づくりに一層力を入れようという新生活への意気込みを見せた。
大桃さんも同じく、オリジナルアイテムに惹かれた様子。
「山ちゃんが選んだダイニーマの小物入れもそうですけど、異素材の組み合わせ方のセンスが抜群ですよね。家の玄関にこのスリッパが並んで置いてあったら可愛いと思うんです。お客さんが来たときに、サッと出せたらオシャレだろうな〜」
STAN Product Slipper Tassel ¥7590
水草で編んだところにレザーで縁取りし、タッセルをあしらったスリッパ。新生活は物入りだけど、オシャレは細部に宿るもの。大物の家具もいいけど、細々した雑貨にいかに気を遣えるかが、素敵な家づくりの肝だったりする!
YOKA PANEL STOOL ¥10450
山田さんが次にセレクトしたのは、GO OUTでもお馴染みYOKA(ヨカ)のスツール。「妻がよくお花を買ってくるので、ここに花瓶を置いたりしたいです。折りたためて持ち運びもしやすいので、屋外で靴を履き替えるときなんかにも便利。イン&アウトに使えそうですね!」。
福生ツアーの最後を締めくくる大桃さんのセレクトは、クローゼットにかけて使える防虫剤。独特な自然香が、大切な衣類を虫食いから守ってくれる。
CAMPHOR HANGING FOR INSECT REPELLENT ¥1320
香りがなくなったら専用のオイルを染み込ませてまた使える、半永久的な機能を持つアイテム。「やっぱり服は大事にしたいし、なるべく自然のものを使いたい。デザインもいいですね」
個性派ショップ揃いの福生は、歩いてじっくり巡るが吉!
福生の街並みも堪能しながらゆっくり巡って、およそ4時間かけてツアーは終了。街全体がテーマパークのようで楽しいし、店ごとのクセもかなり強めで、”アメリカっぽい”とひとくちに括れない個性で溢れていた! また、ファッションの世界で一流の品をたくさん見てきた2人をも唸らせるモノも見つかる。大事なのは「ここでしか買えない」ということだと話す。
「せっかく福生に来たのだから、どこででも買えるものじゃなく、ひと癖もふた癖もあるものを買いたいと思っていました。新生活に関係なく、これからも定期的に通いたいですね」と大満足の大桃さん。
山田さんも「桃ちゃんの言うとおり」としながら、「新生活をはじめるとき、全部こだわりのもので揃えるのは難しいですよね。だけど、BIG MAMAで見つけたポスターしかり、細かい“お気に入り”を置いていけば、部屋の見え方はだいぶ変わってくると思うんです」と締めくくった。
さて、「インテリア DIG TOUR!!」最後の舞台は、東京屈指の家具の街、恵比寿・目黒エリア。GO OUT目線で巡ります!
【この日のルートと店舗情報】
・BIG MAMA:東京都福生市福生二宮2485−1 tel:042-513-7897 open:11:00〜17:00(土日祝は11:00〜18:00) www.instagram.com/bigmamajp/
・GOOD KING’S SQUADRON:東京都福生市福生2212 tel:042-808-7880 open:12:00〜19:00 www.instagram.com/goodkingssquadron_fussa/
・GOOD KING’S:福生市福生2172 tel:080-1195-3148 open:13:00〜20:00(土日は12:00〜20:00) www.instagram.com/goodkings_fussa/
・STAN STORE TOKYO:東京都福生市熊川985-1 西東京マンション 1F tel:080-7632-8449 open:13:00〜18:00 www.instagram.com/stan.store.tokyo/
Text/Keisuke Kimura、Photo/Sousuke Shimizu
The post 米軍基地の隣接エリアで、お宝探し!【春の、インテリア DIG TOUR!! 〜福生編〜】 first appeared on GO OUT.