チェアやテーブル、コットなど、キャンプサイトに欠かせないファニチャー類は、キャンプ中の快適性だけでなく、サイト全体のコーディネーションをも左右する大事な要素。それだけに、ファニチャー選びは悩ましい問題です。
そこで今回は、仕事でもプライベートでも外遊びを楽しむアウトドア・ファッション業界のキャンプ好き10名が愛用している「好きな、キャンプファニチャー」を拝見!
【YAEI WORKERS、SWAG GEAR代表 羽野さんの好きなファニチャー】
羽野 学さん/YAEI WORKERS、SWAG GEAR代表
趣味のソトアソビへの情熱が高まり、2018年、輸入事業を中心とした自身の会社内に、オリジナルブランド〈ヤエイワーカーズ〉を設立。2021年には、アウトドアセレクトショップ『スワッグギア』もオープン。ほかとは一線を画するオリジナリティあふれるラインナップを展開しつつ、ショップオリジナルプロダクトの製作にも注力中だ。https://swag-gear-online.com/ Instagram:@swag_gear_kobe Instagram:@yaeiworkers
キャンプの醍醐味は、好きな場所に好きなテントを張り、好きなギアに囲まれた特別な空間で、非日常感を満喫すること。そう語る羽野さんのギアラインナップは、ヴィンテージな方向性のクラシックものからモダンなハイスペック勢まで多種多様。
チリングキャンピープス×アンバイストアのローバーチェア
英国軍由来のヴィンテージな雰囲気を継承しつつ、よりリラックスして座れるようにモディファイ。ファブリックはバリスティックナイロンを採用、座面と背面にはクッション入り。
【DVERG ブランドディレクター 岩佐さんの好きなファニチャー】
岩佐翔平さん/DVERG ブランドディレクター
アウトドアをより一層近くに感じるために生まれたブランド〈ドベルグ〉のディレクター。肩書きに捉われることなく、商品開発からモデルまで幅広い分野で活躍している。最近ハマっているのは、レザークラフトでギアを自分だけの特別仕様にカスタマイズすること。モノづくりにもアウトドアにも好奇心旺盛に全力で取り組んでいる。https://www.dverg.shop/
岩佐さんのキャンプは、お気に入りのギアと自然を眺めながら大好きな日本酒をしっぽりと嗜むスタイル。ヴィンテージの空気感が最高の肴になるそうで、「新品からエイジングさせていく過程が好きです。面倒な火起こしの作業なんかも、“ケトルを育てるため”と思うと一気に楽しみに変わってしまう。長く使い込むことで自分色に染めていき、歴史を感じさせるオンリーワンなギアに育て上げたいですね」とのこと。
ドベルグ×ネイチャートーンズリトルブレイクスタンド
〈ネイチャートーンズ〉の人気アイテムを高級仕様にアップデート。素材にヴィンテージ感をプラスし、天板数は通常の4枚から5枚に。見た目の魅力だけでなく機能性も向上。
■ネイチャーストーンズ https://www.naturetones.net/view/item/000000000087
【CASCADE ROCKS ストアマネージャー 岩﨑さんの好きなファニチャー】
岩﨑久典さん/CASCADE ROCKS ストアマネージャー
「皆様にとって生活の一部であるように」をコンセプトとする吉祥寺のアウトドアショップ『カスケードロックス』の店主。最近の悩みは「趣味が多すぎること」。アウトドアアクティビティを始めとして、車やレース、格闘技などと休日も多忙に過ごしているようだ。その中でもキャンプは自分自身の原点となった特別な趣味なのだという。https://cascaderocks.tokyo Instagram@cascaderockstokyo
岩﨑さんの考えるキャンプ最大の魅力は、雄大な大自然の存在をリアルに味わえること。「テントで寝ながら大地を感じている時間がたまらなく好き。世界の広さを思い知らされますね」。キャンプ場では自転車での散策や岩場でのボルダリングなど、自然との対話を最大限に楽しんでいるようだ。
カスケードロックスの折り畳みテーブル
ダークブラウンに塗装されたOSB合板を用いたショップオリジナルのテーブル。「折り畳み式でコンパクトな収納が可能なのに、しっかりと安定感もある。家具職人のこだわりを感じる逸品です」。
【千石 商品戦略マネージャー 高橋さんの好きなファニチャー】
羽野 学さん/YAEI WORKERS、SWAG GEAR代表
趣味のソトアソビへの情熱が高まり、2018年、輸入事業を中心とした自身の会社内に、オリジナルブランド〈ヤエイワーカーズ〉を設立。2021年には、アウトドアセレクトショップ『スワッグギア』もオープン。ほかとは一線を画するオリジナリティあふれるラインナップを展開しつつ、ショップオリジナルプロダクトの製作にも注力中だ。https://swag-gear-online.com Instagram:@swag_gear_kobe Instagram:@yaeiworkers
3年前にボーダーコリーを飼い始めたことをきっかけに、「旅行=キャンプ」という家族内での共通認識が生まれたという高橋さん。小学生の子どもと愛犬が楽しめるように、川や湖が近いサイトを選ぶことが多いという。「本当はテントでゆったりと過ごすのが理想ですが子どももペットも遊び盛りなので日中は疲れ果てるまで水遊び。ウエイクボードや釣りなど水辺ならではのアクティビティを楽しんでいます。4人と1匹で遊び尽くすキャンプの形を日々模索中です」とのこと。
ノーブランドのローコット
「テントのリビングサイドで使っているロータイプのコット。愛犬のお気に入りベッドと化しています。地面に寝るより夏場は涼しく、冬場は暖かいのが快適みたいですね(笑)」。
【NOWEST CAMP 代表 今西さんの好きなファニチャー】
高橋弘真さん/千石 商品戦略マネージャー
大手家電のOEMメーカーとして、さまざまな家電の製造を行いつつ、自社ブランド〈センゴクアラジン〉も展開している〈千石〉の商品戦略マネージャーを務める。キャンプ歴は3年ほどだが、自然を楽しみながらも快適に過ごせるギアを収集中。愛犬家としての顔も持ち、自宅で飼っているボーダーコリーとの散歩が毎日のルーチン。http://www.sengokujp.co.jp/
「不便さを楽しむ」という秘境の地に出店するオーナーらしいキャンプスタイルを持つ今西さん。あえて不便さを味わうため、サイトに持ち込むギアは最小限にしているんだとか。「歴史を刻んできた唯一無二な空気感に魅力を感じます。機嫌が悪いと使えなかったり、性能面で現行品に劣っていたりと、古いアイテムは不便ですが、手間のかかる我が子のようで愛らしいんです」。
オンウェーのローチェア
世界的に支持されているブランドのチェアを自作のステンシルでアップデート。「兎にも角にも座り心地が最高です。一度座ると立ち上がる意欲を奪われる、人をダメにするチェアですね」。
■オンウェー https://www.onway.jp/onlineshop/shop/_pc/detail_goods15.html
達人たちの「好きなファニチャー」はまだまだ!次ページに続く
【WHATNOT ブランドマネージャー 山田さんの好きなファニチャー】
岩﨑久典さん/CASCADE ROCKS ストアマネージャー
「皆様にとって生活の一部であるように」をコンセプトとする吉祥寺のアウトドアショップ『カスケードロックス』の店主。最近の悩みは「趣味が多すぎること」。アウトドアアクティビティを始めとして、車やレース、格闘技などと休日も多忙に過ごしているようだ。その中でもキャンプは自分自身の原点となった特別な趣味なのだという。https://cascaderocks.tokyo Instagram@cascaderockstokyo
事前の計画と現地でのライブ感、その2つをキャンプの醍醐味として楽しむ山田さん。「どこに誰と行こうか、何を持っていこうか、なんて考えながら計画を立てていると、頭の中がクリアになる気がします。でも準備しても計画通りにならないのがキャンプ。忘れ物や突然の悪天候とか、困難な状況を限られたアイテムとストックしてきた知識で乗り切るのがまた楽しいんです」。試される計画性と対応力。 キャンプとD.I.Y.で求められるスキルは、どこか近いモノを感じる。
ワットノットのタクティカルコット
コンパクトで設営簡単なコット。付属の収納バックは本体とべルクロ連結できる仕様で、中にタオルなどを詰めると枕としての利用が可能。「ワイド設計なので寝返りも打てる快適な睡眠」。
■ワットノット https://whatnot.theshop.jp/items/47069192
【ネルデザインワークス 代表 重弘さんの好きなファニチャー】
重弘剛直さん/ネルデザインワークス 代表
ガレージブランドの先駆けであり、焚き火ギアを皮切りに経年変化を味わえるアイテムを数多く輩出するブランドの代表兼デザイナー。今年に入り『LOG』という新会社を設立。活動領域はキャンプギアの販売だけに留まらず、キャンプ場のプロデュースや商品プロモーション、アウトドアを交えたライフスタイルの提案など多岐にわたる。https://www.lifeoverground.com Instagram:@nerudesignworks
武骨ながら洗練されたデザインのギアで、瞬く間に多くのキャンパーを虜にした〈ネルデザインワークス〉。その代表を務める重弘さんのサイトは、ヴィンテージギアとガレージブランドのアイテムを上手に組み合わせた小粋なスタイル。「ワックスコットンや無垢材、アルミといった経年変化する道具がメインだからだと思います。使うことで自然と自分の色になっていきます」とのこと。
ホーボー×トラックファニチャーのウォータープルーフ レザーフォールディングローチェア
座面と背もたれに、岡山県児島の旧シャトル織り機で織った丈夫な6号帆布を使用したローチェア。「発売してすぐ購入しました。ほどよい込みで、リビングでも焚き火中でも快適です」。
■トラック https://www.truck-furniture.co.jp/truckshop/goods/369
【バッグデザイナー 小林さんの好きなファニチャー】
小林 剛さん/バッグデザイナー
バッグブランドでデザイナーとして手腕を振るい、今年7月に独立。フリーランスのバッグデザイナーとして、さまざまなブランドのバッグのデザインを手がけている。15年ほど前のフジロックフェスティバルをきっかけにキャンプに興味を持ち、現在は中学生の息子と2人でフェスキャンプを楽しんでいる。そのほかテントサウナも好む。
子どもと2人で行くフェスを中心にキャンプを楽しむ小林さん。選ぶギアは、携行性を重視しているそうだ。フェスでは、駐車場からキャンプエリアまでの長距離を歩かねばならないため、できるだけ軽量で、コンパクトに持ち運べるものをセレクトする。ギアを最小限に抑えるため、多様な使い道ができるものも選ぶ基準なんだとか。
ヘリノックス×ラミダスのスウィべルチェア
コラボでは収納袋を脚に装着してもダラっと垂れないようにスナップボタンが搭載されていて、実用性の高さを実感できるポイント。横のポケットはメッシュ素材のマチ付きに変更されている。
■ラミダス https://www.ramidustokyo.com/collections/c003/products/c003002
【フォトグラファー 猪俣さんの好きなファニチャー】
猪俣慎吾さん/フォトグラファー
アウトドア雑誌から企業案件まで広く撮影するフリーのフォトグラファー。道具の知識と長年のキャンプ経験を生かし、プロモーションのキャンプコーディネイトも手がける。アウトドアグループ「KIPPIS」を主宰するほか、星空案内人の資格を取得。自身が製作したプラネタリウムテントを引っさげ、イべントに出展するなど多彩性も持つ。http://www.photo-shingo.com Instagram:@inomatacampphoto
10年以上のキャンプ歴を持つ猪俣さんは、今年小学生になった息子と毎週のようにキャンプへ出かけ、宿泊日数は年間30日を超えるそうだ。ギアはウッド&メタル系で揃えるのがこだわりで、色もナチュラルに統一。調理はリビングで行い、特大のまな板の上でサクサクと作る。「次は東北のキャンプ場へ行くよ」と笑顔で話すふたりは、誰もが羨む親子キャンプを楽しんでいた。
リグロウッドワークスのロールトップテーブル (大)
脚の先端にジョイント脚をつけると4段階に高さを調整できる。「一番低い脚はメインテーブルとして、一番高い脚はキッチンテーブルとしても使います。好みの濃い色味もお気に入り」。
■リグロウッドワークス https://regro.thebase.in/items/26482908
【アウトドアショップ オレンジ 古河店 スタッフ 芳賀さんの好きなファニチャー】
芳賀千浩さん/アウトドアショップ オレンジ 古河店 スタッフ
セレクトショップ『フリークスストア』でアパレルのスタッフとして勤務した後、同ショップとタッグを組むアウトドアショップ『オレンジ』が 、茨城県古河市に出店するのを機に移籍。アウトドア好きな仲間とともに古河市内や近くの利根川など自然に恵まれた環境でキャンプを楽しんでいる。スノーボードやハイキングなど山遊び好き。https://shop-orange.jp/ Instagram:@orange_outdoor_shop_ koga
設営の容易な〈ヴァンライフサプライ〉のカーサイドタープを始め、女性キャンパーにも扱いやすいギアををうまく取り入れつつサイトを作り上げている芳賀さん。レトロなベージュやブラウン系のギアに囲まれキャンプを楽しんでいる。
ヴァンライフサプライのキャンプコット
「女性ひとりでも積載や持ち運びができるくらい軽くて、組み立ても簡単です。生地の張りが強く伸びづらいので寝心地もいいですね。下側の脚を外せば、ロースタイルにもなりますよ」。
■フリークスストア https://www.freaksstore.com/item/86161300010.html
【CAMP HACK元編集長、CEO’S Office 濱松さんの好きなファニチャー】
濱松教道さん/CAMP HACK元編集長、CEO’S Office
アウトドアWEBメディア『キャンプハック』の立ち上げから6年間編集長を務め、現在は媒体が主催を務めるキャンプフェスやポップアップストアなどを手掛ける。プライべートでも外遊びに親しみ、最近はソロキャンプにハマり 、水辺ではSUPなどのアクティビティも楽しむ。最近はアースカラーよりポップなカラーのギアを集め中。https://camphack.nap-camp.com Instagram:@camp_hack
自分サイズにハマる、コンパクトな多機能ギア。『キャンプハック』創設時から6年間編集長を務め、公私共に数々のギアを見てきた濱松さん。ギアセレクトの基準を尋ねると「大小さまざまなギアを購入しましたが、結局コンパクトで機能性に優れているものを使いがち」とのこと。
ユニフレームの焚き火テーブル L
天板裏に収納された脚を引き出すだけの簡単設営と、調理後のダッヂオーブンも直起き可能。廃盤となったLサイズだが「再販されたらもうひとつ買いたい」というほど。
■ユニフレーム https://www.uniflame.co.jp/product/682104
CAMP GEAR BOOK vol.5には、他にも達人たちの“使って良かった”ギアが盛りだくさん!
絶賛発売中の別冊GO OUT「CAMP GEAR BOOK vol.5」では、おしゃれなキャンプ通たちが選ぶ、⾒た⽬も機能も⼤満⾜な愛⽤ギア、“使ってよかった、キャンプ道具”を、たっぷりとご紹介しています。
今回紹介したほかにも、39人ものアウトドア好き業界人たちの愛用品が満載! 気になった方は、下記の販売サイトほか、全国の書店やコンビニ、電子書籍でぜひお求めください。
■別冊GO OUT CAMP GEAR BOOK vol.5 定価¥1100