■ブルーハワイの誕生は謎だらけ
そもそも、ブルーハワイとはどのように生まれたシロップなのでしょうか。実は、その誕生は謎に包まれており、いつ、誰が作ったものなのか、詳しいことはわかっていないようです。
なので、なぜブルーハワイという名称なのかということについても、諸説がある様子。なかでも有力とされているのは、カクテルの「ブルーハワイ」が由来となっているという説です。これは、1980年代のハワイで、グラスを派手に飾りつけるカクテルが流行ったときに生まれたといわれているもの。これになぞらえて、かき氷の青いシロップも、ブルーハワイと呼ばれるようになったのだとか。
他にも、1964年に海外渡航が自由化されたことで訪れたハワイブームから名づけられたという説や、ハワイの青い海や空の色から命名されたという説があります。いずれにしても、遠いハワイのイメージから名前がつけられたというのは共通しているようですね。
■ブルーハワイの味つけには定義がない!?
では、肝心のブルーハワイの味は、いったいどのようなものなのでしょうか。きっちりとご説明したいところなのですが……なんとブルーハワイの味には、明確な定義がないそう。なので、メーカーごとに違った味わいとなっているようです。
しかし、シロップとしての基本的な成分に変わりはないとのこと。使用されている香料の違いによって、主流の味つけであるサイダー・ラムネ系の風味や、フルーツ系の風味に、感じ方が分かれるのだそう。
ちなみにサイダー・ラムネ系は、ハワイの爽やかさをイメージした味つけなのだとか。一方でフルーツ系は、カクテルの「ブルーハワイ」が、ブルーキュラソー(オレンジの果皮が香り高いリキュール)やパイナップルジュース、レモンジュースを用いて作られることから、そのような味つけとなっているようです。
■ブルーハワイが日本中に定着したのはなぜ?
前述の通り、確固とした決まりがないために、なかにはピーチ風味のものまであるというブルーハワイ。ではなぜ、これほどまでに味がバラバラなシロップが、日本中で定着していったのでしょうか。
理由のひとつとして考えられるのが、そのほとんどが「青色一号」という着色料によって作られている、鮮明な青色。そもそも青い食べ物は少ないため、登場し始めた当初は物珍しさもあったでしょうし、夏の暑さを吹き飛ばしてくれるような涼しさも感じさせてくれることから、かき氷の定番シロップになっていったようです。