「働く堅実女子のためのリアル診断・相談サイト」を宣伝文句とする『Suits-woman』が、「日焼けが似合う芸能人ランキング」なるアンケート調査(10代〜70代の男女751名を対象)の結果を報じていた。
黒ギャル&ギャル男が絶滅の一途を辿り、美白・美肌に執着するコスメ男子までもが激増中のなか、これまたトレンドに逆行したランキングではないか。いったいどんな企業が仕掛けた調査なのか──その正体は、格安航空券の比較サイトを運営する株式会社エアトリでありました。夏は南国系のリゾート地に飛行機のチケットを使って行きましょう……ってことなんだろう。冒頭には「日焼けしている異性は好き? 嫌い?」なんてアンケートの数字もご丁寧に掲載されている。
[男性]
好き:72.6% 嫌い:27.4%
[女性]
好き:74.0% 嫌い:26.0%
ホンマかいな。紫外線が放射能並みに忌み嫌われているこのご時世に? はたして日本のどこらへんに生息している男女を引っ張り上げてきたら、こうも極端な比率を捻出できるのか? もしかすると、対象年齢を「70代」にまで広げているのが“勝因”……なんですかね?
で、メインの「日焼けの似合う芸能人」であるが、“トップ10”は以下のとおり。
1位:松崎しげる
2位:木村拓哉
3位:加山雄三
4位:反町隆史
5位:長嶋一茂・ローラ
6位:岡副麻希
7位:長谷川潤
8位:大野智
9位:東幹久
10位:斎藤工・坂口憲二
う〜ん……しげる松崎を筆頭に「もう黒いヒト」が羅列されているだけって感じがする。ちなみに2位のキムタクは「サーフィン好きだから」が、おもな理由であったよう。いずれにせよ、男性タレントにかぎって言えば(大野智や斎藤工あたりを除いて)ほとんどが“イマドキのイケメン”の主流から外れてしまっている面々だ。あと、男女ともに(岡副ちゃんを除けば)総じて顔が濃いめ。「ソース顔」というヤツは、肌の色も含めての「ソース」ってイメージなのかもしれない。
たしかに、“する側”からすると、日焼けは短期的な観点で百難を隠す側面は否めない。いくつかの例を挙げるなら「顔色の悪さを隠す」「運動神経の悪さを隠す」「引きこもり的な日常生活を隠す」「メタボを隠す」「ヒゲや体毛の濃さを隠す」「ハゲも隠す」……と、まあそんなところである。そして、私は根が即物的かつ刹那的な思考回路の持ち主であるため、後先かまわず日焼けしている女子がわりと好きだったりするし、私自身も日サロ通いこそしないが、日焼け対策に関してはかなり武頓着な部類だったりもする。
ただ、しげる松崎ほどの“やりすぎ”は、さすがに最近はいただけないとも思っている。一カ月くらい前の話だが、湘南の浜辺にあるベンチに大きな流木が置いてあると、近づいてよくよく見てみたら、ビキニパンツ一丁で日焼けをしているおじいさんであった。あまりに黒すぎて、しかも贅肉が妙に削ぎ落ちていた(=干涸らびていた)から、まるでミイラみたいだった。ああはなりたくないと恐怖した。やはり、何事もほどほどが一番。「マンバ」よりも「ちょいギャル」……ってことなのではなかろうか?