いや~、今年は久しぶりに梅雨らしい梅雨ですね。これだけ太陽がでないと、気分は憂鬱、洗濯物も乾かない……ネガティブな印象を抱く人も多いかと思います。こうして原稿を書いている本日も雨がザーザーで、私自身もどんよりとした気分に浸っております(笑)。
ところで、皆さんはどうして梅雨が「梅」の「雨」と書くのかご存知でしょうか?
そもそもこの梅雨は日本で生まれた言葉でありません。元々は中国で生まれた「霉雨(ばいう)」という漢字が当てられていました。霉雨の「霉」は「カビ」を意味していて、カビの生えやすい時期に降る雨ということからその名がつけられたといわれています。
しかし、この「霉」はあまり良いイメージの言葉ではないため、同じ音読で梅が熟す時期の雨であるという季節に合った漢字を当てはめようとということで「梅」が用いられはじめたと言われています。
また、この「梅」の「雨」である「ばいう」がどうして「つゆ」と読むようになったかといえば、一般的には「露(つゆ)」からと考えられています。梅雨の時期に花や葉に落ちた露を連想して、このような読み方になったというのが通説です。
ちなみに、毎年どうしてこの梅雨が発生するかというと、日本に夏を運んで来てくれる南海の暖かい気流と冬を名残惜しむ冷たい気流がこの時期にぶつかるからです。この2つの気流の勢力はほぼ同じで、これらが押し合い、せめぎ合うために、はっきりとした境界線ができるのです。これが梅雨前線です。梅雨前線上には約1000kmの間隔で小さな低気圧が出現し、東へと進みます。この低気圧が進む際に、前線の北側の約300km圏内に雨が降るというのが梅雨が起こる仕組みとなっています。
それにしても、こう雨が続きますと、カラッと晴れた夏が待ち遠しくなりますね。でもポジティブに考えれば、家で借りてきたDVDや、録り貯めたテレビ番組を鑑賞するなんていう自分だけの時間を過ごす良い機会になるかもしれません。是非とも楽しい梅雨ライフを送ってくださいませ。
【関連書籍】もっと「話が面白い人」になれる雑学の本(知的生きかた文庫)