「働く堅実女子のためのリアル診断・相談サイト」を看板とする『Suits-woman.jp』が、『独身の女友達に「この男どう思う?」と相談する限り、ずっと結婚できない理由』なるタイトルの、じつに秀逸なコラムを配信していた。
たとえば、婚活パーティに女友達と一緒に参加してイマイチ冴えない男ばかりが揃っていたときや自分のウケがイマイチ良くなかったとき、あるいは、結婚相談所などで自分が相手に希望しているプロフィールよりロースペックな男性を紹介されたとき、「イイ男、いなかったよね〜」だとか「あーいう男ってイライラするよね」だとか「ホント出会いがないよね〜」だとか「妥協してCランクの男と結婚しなくてもいいんじゃないの」だとか……と、口当たりの良いセリフで傷口を舐め合っていてもロクなことはありませんよ〜といった、大雑把にはそんな内容である。
同コラムの筆者である恋愛婚活コンサルタント・菊乃さんは、こうも断言する。
女子会の意見に振り回されて、自分がどんな結婚生活をしたいのかが分からなくなっている女性は意外と多い。自分の思っているいい男が、女友だちに自慢できる男になってしまっているわけです。
自分を肯定してもらえるようで、(彼氏がいないシングルの女性だけが集まる)女子会は楽かもしれません。でも、その女子会仲間を信頼も尊敬もしていないはずです。劣等感に悩まされることがなく、寂しさを紛らわすことができるから一緒にいる関係は友情ではありません。そんな人たちに恋愛相談しても、お互いに足を引っ張り合って婚活卒業を阻止しあうだけです。
まったくもってそのとおりと、私も猛烈に同意する。男女問わず、婚活に励むヒトたちに必要なのは「それ、男(女)のクセにあり得なくない?」と問いかけた際、「わかる〜!」と安易に共感してくれる、似たような境遇で足掻いている“同志”ではなく、「それくらい気にしなくてもいいんじゃない? アンタ、男(女)に厳しすぎだよ」と諭してくれる辛口の“評論家”なのだ。
では、そういう資質を持つヒトとは、はたしてどういうヒトなのか? 答えは簡単! あなたのことをメタ認知的発想(※自身の思考・感情や周囲の状況を客観的に評価し、それをコントロールすること。自分の言動を空の上から神様の目線で見るようなこと)から俯瞰することができる、少なくとも「結婚」というハードルにかぎっては一歩先に乗り越えていった、ある意味“上から目線”なヒト、すなわち「既婚者」である。
上から目線、神様の目線の持ち主は基本、シモジモの民たちの言動には無関心、極論すれば「アンタらがどーなっても知ったこっちゃない」的な冷酷さを秘めている。そして、無関心、冷酷であるからこそ、その気まぐれな指摘はグサリと的を射る。
「婚活」に限定した話だけではなく、もしあなたがなにかの現状を本気で打破したいなら、あなたに過剰な思い入れを抱いていない、あなたが掲げる“目標”をすでに達成している、できればそこまで深い面識のない“先輩”、起業をしたいのならホリエモンあたりにお話をおうかがいして、身も蓋もないアドバイスで一度あなたのプライドを粉々に打ち砕いてもらい、リフレーミング(※自分が普段かけている色眼鏡から見えている視点を変えてみること)にチャレンジするくらいの覚悟を決めるべきなのではなかろうか?