つい先日に我が愛する阪神タイガースが発表した来年2023年度のチームスローガンが、ネット上をにわかに賑わせている。そのスローガンは、なんと!
「A.R.E」
……らしい!! いやマジで。
ローマ字読みするところの「アレ」とは、このたび阪神タイガースの監督に二度目の就任を果たした岡田彰布氏の “口グセ”の一つとして有名なのは、もはや説明するまでもない。11月26日に甲子園球場で開催されたファン感謝デーでも、約3万8千人の観客を前にした就任あいさつで、
「選手全員の力を結集して『アレ』に向かってまい進します!」
「シーズンで『アレ』を勝ち取って、一年後、またこの場所で『アレ』の喜びを(ファンの皆さまと)分かち合いたいと思います」
……と、怒涛の「アレ三連発」で、なんとなく(?) “優勝”を誓い、日本全国の虎党が歓喜に包まれたばかりである。
ただし、正確な読み方は「えー・あーる・いー」であるそうで、
「個人・チームとして明確な目標『Aim!』に向かって、野球というスポーツや諸先輩方に対して敬いの気持ち『Respect』を持って取り組み、個々がさらにパワーアップ『Empower!』することで最高の結果を残していく」
……といった意味が込められているという。
こじつけ感満点の、じつに苦しい “言葉遊び”ではあるものの
「関西人ならではの商魂たくましさ」
……には、あらためて舌を巻いてしまった。岡田監督本人も
「いくつか候補はあったんやけど。まぁアレって(オレも頻繁に)言ってるから。語呂もええし」
……とニヤリ笑いながらイチ押しした……との噂もある。
この手の「いかにもゼニの匂いがするコンテンツ(?)を笑いに落とし込み荒稼ぎする手腕」にはひときわ長けている球団体質を鑑みてなのか、ファンの反応も
「アレちゃうの?」
「あかん爆笑してもうた」
「岡田さん、洒落っ気出てきて、どこか人間が丸くなりましたね」
……ほかモロモロと、(現時点で)おおよそは好意的なようだ。
だがしかし! 「岡田さん、洒落っ気が出てきて、人間が丸くなった」という声にかぎっては……私は少々の異論を唱えたい。岡田さんって……むしろ、昔からこーいうのは得意だったじゃないですか。
2005年のシリーズから、左投手のジェフ・ウィリアムス(J)と右投手の藤川球児(F)、久保田智之(K)の3人のリリーフ投手を「JFK」と名づけ、ブレイクさせたのは当時一期目の監督を務めていた岡田さんである。さらに、オリックス監督時代は、自身と同じファミリーネームの岡田貴弘選手を「ややこしいやん」という理由で「T-岡田」と改名させ、プチブレイクさせてもいる。
なので、私は、加齢とともに岡田新監督が「丸く」なって……逆に、その「類稀なるコピーライター的才能」までもが影を潜めてしまうのではないか……との不安を若干抱いていた。が、今回の「A.R.E」の発表を聞くかぎりだと、そんな心配 “だけ”は杞憂に終わりそうで、ちょっぴりホッとしている。
来年こそ、期待してまっせ〜!!!
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