
テーマは、食事の前や食事中に紅茶を飲む「ティーファースト習慣」とインナービューティの関係だ。糖化研究の第一人者と美容皮膚科医が、最新のヒト試験の結果をもとに解説した。

酸化が「さび」なら、糖化は「焦げ」。肌の弾力を支えるコラーゲンがAGE化すると、硬くもろくなる。これがシワやたるみ、くすみの一因になるという。紫外線を浴びるとAGEsができやすくなるうえ、AGEsを分解する酵素の働きも落ちる。
山岸先生によると、AGEsが体内に多く蓄積している人ほど見た目が老けて見え、寿命も短い傾向にあるという海外の疫学調査の結果もあるという。

試験管内で糖化反応を抑える作用が確認されているほか、糖や脂質の吸収をゆるやかにする可能性も示唆されている。
食事と一緒にとれば、食後の急激な血糖値の上昇を抑え、AGEsをつくりにくくすることも期待できる。
紅茶を食後の一杯ではなく、食前や食事中に飲む「ティーファースト」が提案されるのはこのためだ。

比較対照のない小規模な試験ではあるが、紅茶ポリフェノールを8週間摂取したところ、4週後には肌から失われる水分量が有意に減少。
8週後には角層水分量が増える傾向も見られた。
肌画像解析では、目の下のシワの数が35.2%減少し、キメの乱れも22.4%改善、毛穴の目立ちも約32%減少した。本人の実感としても、乾燥やハリ、化粧ノリなど全項目で改善が見られたという。
渡邉先生は、肌のバリア機能が整って水分を保ちやすくなったことが、こうした見た目の変化につながったと考察する。紫外線量が増える初夏から夏にかけて実施した試験でこの結果が出たことも、紅茶ポリフェノールの美容への可能性を示す点として注目したいと語った。
飲み方のポイントは、砂糖やミルクを入れないストレートで飲むこと。カフェインを含むため夜は避け、午前中や昼休みに取り入れるのがおすすめだという。
量の目安は1日3〜4杯程度だ。乾燥が気になるこれからの季節、まずはいつもの紅茶を飲むタイミングを「食前」に変えることから始めてみたい。
