夏の暑い季節には涼しい場所へお出かけして気分をすっきりさせたいですよね。
そんな時は長野県にある「白駒池」がおすすめです!
標高2,000mの高さにある白駒池は、苔の森としても人気のあるスポットで、涼しさと神秘的な森の景色で私たちの心を癒してくれます。
今回は白駒池についてご紹介していきますので、是非夏のお出かけの参考になさってください。
白駒池の基本情報
白駒池とは
白駒池(白駒の池)は長野県佐久穂町と小海町にまたがる北八ヶ岳の広大な原生林の中にある湖 です。池と言われていますが、実際に見てみると湖と呼んだほうが良い大きさです。
水面標高は2,115mの地点にあり、標高2,000m以上の湖としては日本最大の天然湖 です。
湖の場所は、国道299号線(通称メルヘン街道)の最高地点である麦草峠のそばにあり、国道沿いの駐車場から徒歩15分ほどで湖に行くことができます。
白駒池はハイキング、観光客からも大変人気のあるスポットです。その理由としては、 湖の周辺は樹齢数百年にもなるコメツガ、トウヒ、シラビソなどの原生林 で、原生林の地上は 一面が苔で覆われています 。その原生林と緑のじゅうたんを敷き詰めたような景色がまるで、 ジブリの世界に迷い込んだような神秘的な雰囲気 を出していることが多くの人々を惹きつけているのです。
近年は駐車場や湖までの遊歩道が整備され、アクセスがしやすいことから夏や紅葉のシーズンにはたくさんのハイカーから観光客が訪れるようになりました。週末などは駐車場が満車になり、周辺道路が渋滞してしまうほどの人気スポットになっています。
白駒池の概要
白駒池は八ヶ岳連峰の北部地域である北八ヶ岳を構成する山々の中で、丸山と白駒峰の間、標高2,115mの地点に位置しています。
池自体は白駒峰の噴火により信濃川水系の大石川がせき止められて誕生した堰止湖 です。
池の面積は0.11平方キロメートル、池の周囲長は1.35キロメートルになります。水深は最大8.6メートルあり、透明度は5.8メートルと大変高い透明度を誇ります。
池から流出した水は大石川として千曲川(信濃川)へ流下し、途中佐久地域の上水道用水にも利用されています。標高2,000メートル以上にある池なので、冬は11月下旬にもなると全面結氷してしまいます。
白駒池の地名の由来は、地元の民話に由来 しています。 昔地元の恋仲だった男女の悲しい物語に関わった白馬=白駒が池名の由来 と言われています。
苔の森と神秘的な森の景色
白駒池がなぜここまで人気の観光スポットになったのかといえば、池周辺を覆う「 苔の森 」が注目されたからです。
白駒の池入口にから遊歩道に入るとすぐに、北八ヶ岳の原生林と一面に広がる苔の世界に目を奪われます。ここにはセイタカスギゴケ、イワダレゴケ、タチハイゴケなど 485種類もの苔が生息しており、「日本の貴重な苔の森」にも選ばれています。
また白駒池周辺には「白駒の森」「カモシカの森」「もののけの森」など名前が付いた 苔の森が10か所あり、それぞれの森で特徴が違っていて、苔の種類も変わってきます。
苔の森は吉永小百合さんが出演したJR東日本のCMで注目されたり、神秘的な苔の森の景色がまるでジブリの世界のようだとSNSで注目されるようになってからは、「映えスポット」としても人気となりました。
白駒池までのアクセス方法
車で行く場合
白駒池は国道299号線(メルヘン街道)の最高地点である麦草峠付近にあります。麦草峠は東側は佐久地域、西側は諏訪地域を結んでいて、いずれの方面からもアクセスは可能です。
最寄りの高速道路ICは 佐久方面では中部横断自動車道八千穂高原IC 、諏訪方面では 中央自動車道諏訪IC になります。
また駐車場は国道299号線沿いに「 白駒の池入口有料駐車場 」があり、こちらを利用します。 駐車場は180台収容 で、 駐車料金は普通車で600円 です。
また駐車場内には売店とトイレ(協力金50円)もあります。
電車で行く場合
白駒池には最寄りの駅はありませんので、付近の駅から 路線バスに乗り換えて行くことになります。
麦草峠にアクセスする路線バスは、 中央本線茅野駅から運行しているアルピコ交通 と 長野新幹線佐久平駅から運行している千曲バス の2種類があります。いずれも1日の本数は多くないので、時刻表はしっかりチェックするようにしてください。
路線バスの所要時間は茅野駅からは約60分、佐久平駅からは約2時間ほどになります。
おすすめの時期
白駒池の観光シーズンとしては 5月から11月上旬 までとなります。白駒池までアクセスしている国道299号線は冬期は麦草峠付近が通行止めとなるので注意が必要です。
ベストシーズンは目的によって時期が変わってきます。
標高2,000m以上の高さがあるので、 白駒池の観光としてのおすすめは「涼しさ」 です。 夏場でも平均気温20℃ 前後とまさに天然のクーラーです。涼しさを求めるのであれば7月下旬から8月になります。
苔の森を目的とするならば、 苔が最も青く美しく見えるのは6月から7月 になります。6月はまだ寒さが残るので、防寒対策をして出かけるようにしましょう。
また白駒池は紅葉の名所としても大変人気の高いスポットです。美しい湖面の周辺に赤や黄色の美しい紅葉が彩られます。 紅葉の見ごろは9月下旬から始まり、10月下旬 までとなります。
https://yachiho-kogen.jp/article/shirakomanoike/
白駒池の気軽に行ける散策コース
白駒池は北八ヶ岳登山の拠点にもなっています。本格的な登山を楽しむこともできますが、気軽に楽しみたいという方には白駒池周辺を散策するだけでも苔の森の幻想的な世界を楽しむことができるのでおすすめです。
今回は気軽にハイキングが楽しめる2コースを紹介します。
湖一周ミニハイキング
- コース:白駒の池駐車場~(徒歩15分)~白駒池遊歩道(1周40分)~(徒歩10分)~白駒の池駐車場
- 所要時間:約65分
白駒の池駐車場から湖をぐるっと1周するコースで、本格的な装備をしていない観光客の方でも気軽に散策を楽しまます。白駒の池駐車場から緩やかな登り坂を約15分歩くと白駒池にたどり着きます。その後は周囲1.35kmの湖をぐるっと1周することができます。 所要時間は約40分 です。
駐車場から池の間から早くも苔の森が広がり、 白駒池湖畔にある「もののけの森」はまさにジブリの世界 で、写真映えスポットに適していますのでおすすめです。
高見石小屋までミニトレッキング
- コース:白駒の池駐車場~(徒歩15分)~白駒池湖畔~(登山60分)~高見石小屋~(下山40分)~白駒池湖畔(周遊40分)~(徒歩10分)~白駒の池駐車場
- 所要時間:3時間
白駒池から眺望の良い高見石まで行くトレッキングコースです。 高見石は白駒池からほど近い場所にあるピーク で、山頂は岩山になっています。この山頂からの景色が大変すばらしく、 眼下には白駒池の全景を見渡すことができ、周辺は原生林の先に八ヶ岳連峰、北アルプスの山々を眺望することができます。
高見石のすぐそばには高見石小屋があり、ここで休憩することもできますよ。
白駒池から60分ほどで高見石まで行くことができますが、 本格的な登山道で急坂 にもなるので、装備はしっかりしていきましょう。
白駒池で休憩するなら
白駒荘
白駒池の湖畔にたたずむ山荘で、宿泊することもできます。 地元野菜を使用したカレーやハンバーグなどの日替わりランチ、レアチーズケーキや焙煎珈琲でカフェタイム などを湖畔の景色を眺めながら楽しむことができます。
https://yachiho-montblanc.com/
青苔荘
白駒池湖畔の広い場所にあるキャンプ場で、休憩することもできます。 北八ヶ岳で採取した山菜の天ぷらや地元でとれた天然のキノコ汁、佐久穂の清流で育ったイワナの塩焼き などの地元料理を食べることができます。
今年の夏は神秘的な涼景に癒されよう
近年は写真映えするスポットとしても人気のある白駒池は、標高2,000m以上の高地にあるので、平地に比べても気温が低いので、夏の暑い時期に訪れるにはぴったりの場所です。
気温の涼しさももちろんですが、原生林と青い苔のうっそうとした景色はまさに涼景で心も体も癒してくれることでしょう。
今年の夏は幻想的な景色と涼しさを求めに白駒池へ行ってみてはいかがでしょうか。
nonta
余暇プランナー
元旅行会社勤務で今は山の中の観光施設で働きながら旅ライターを行っています。元々旅行好きで大学も地理学専攻と根っからの地理マニアです。大自然の絶景と寺社仏閣などの歴史建築が大好きで、連休などあればすぐに車中泊で出かけてしまいます。その他登山やランニングなどとにかく家に引きこもっていることが苦手で、常に自然の中で過ごしていることが私の癒しになっています。