福井県には県北部を指す嶺北、南部を指す嶺南という呼び方があります。
しかし、平野部から山を越えたところにもうひとつ、奥越と呼ばれるエリアがあります。
福井の奥座敷ともいえるこのエリアで2つのパワースポットを巡ってみましょう。
ローカル線で行く越前大野城
秋がおススメ!越美北線
JRの越美北線は福井市内から山を通って大野市に至り、また山に入って九頭竜湖まで行きます。ずっと廃線の話が続いているほど運行本数が少なく、使い勝手がいいとはいえませんが、地元の人にとっては大事な交通手段ですし、季節によっては 美しい自然 が拝めます。
というのも、地元では秋の「 紅葉列車 」といわれており、沿線では美しい紅葉が見られます。
雲海の城 越前大野城
越前大野駅で降りて徒歩10分で大野城へ着きます。 城下町には昔の雰囲気を残す 古い酒屋や食堂が並んでいます。定期的に朝市も開かれています。
お城は標高249メートルの山の上にあり、時間や気象条件によっては 雲海が 見られます。
しかし、普通に登っても美しいお城ですし、景色もすばらしいです。
越前大野城
- 住所:福井県大野市城町3-109
- 開館時期:4月~9月 午前9時~午後5時/10月〜11月 午前9時〜午後4時 ※早朝開館する場合があります。※閉館30分前までにご入館ください。
- 休館期間:12月1日~3月31日
- 入館料:大人 300円/30名以上の団体 150円/障害者 150円/年間パスポート 700円/小人 無料 (中学生以下)
越前文化発信地だった一乗谷
平和のため戦わなかった朝倉氏
福井市と大野市の間にある 一乗谷駅から 歩いて10分、車なら福井インターチェンジから10分で、国の特別史跡「 一乗谷朝倉氏遺跡 」があります。
復元された街並みや、いくつかある庭園も見学できます。今から500年ほど前、ここが越前の中心地でした。朝倉一族初代から5代によって 繫栄した平和な街 は、5代目の朝倉義景が織田信長に滅ぼされるまでの103年間続きました。
一乗谷に街を作った朝倉氏は、争いを好まず、平和な街を作り上げ、人々は稲作を続け、文化レベルの高い生活を送っていました。
戦国時代になっても、朝倉義景は隣国近江の浅井氏と緩やかな連携をするにとどまり、戦いを避け、京の政治にも無関心で、公方足利義昭を受け入れても自ら上洛することはありませんでした。
織田信長に対しても無視を続け、とにかく越前の 暮らしを第一 に考えたのです。
織田信長は戦乱の世を終わらせるために戦い、朝倉義景は戦乱を避けて戦いませんでした。
一乗谷朝倉氏遺跡
- 住所:福井県福井市城戸ノ内町
- 開場:9時〜17時00分(入場は16時30分まで)
- 入場料:個人 330円/団体(20人以上)割引あり
- 休館日:年末年始(12月28日〜1月4日)復原町並以外の場所は無料。休日無し。
- 駐車場あり
https://www.fuku-e.com/spot/detail_1002.html
リニューアルオープンの一乗谷朝倉氏遺跡博物館「あさみゅー」
一乗谷駅から歩いてすぐです。 朝倉氏の「あさ」とミュージアムの「みゅー」を合わせた「あさみゅー」 という愛称は、地元の小学生がつけました。
2022年10月1日に リニューアルオープン します。遺跡からは膨大な遺物が発掘されており、その一部を展示しています。
当時の暮らしが想像できるように、日常品の展示、水晶の数珠玉や金の獅子像など、技術や彫刻の文化も見学できるようになるということです。
福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館「あさみゅー」
- 住所:福井市安波賀中島町8-10
- 電話:0776-41-7700
- 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)※10月1日(土)は13時より一般開放となります。
- 観覧料: 一般 700円/高校生 400円/小中学生 200円/70歳以上 350円/団体(20名様以上)2割引/年間パスポートあり ※特別展の観覧料は別に定めます
- 休館日:毎週月曜日、年末年始
- 駐車場あり
https://www.fuku-e.com/feature/detail_295.html
雪国の辛抱強い人々
古代から、越前に住む人たちの性質は温和で辛抱強いと言われ、中世以降は本願寺蓮如の布教もあり信仰心が厚いとも言われてきました。
また、よそ者に対して寛容で親切にするという傾向があり、タクシーやバスの運転手さんも温厚でフレンドリーですが、しゃべりすぎることはありません。福井県は 幸福度でずっと上位 にランクされています。
kanomao
余暇プランナー
仏像と歴史好きな、社寺建築の仕事をしていたおじさんです。全国の社寺、仏像を見て回り、古代から戦国の時代を空想しています。 空想しすぎて小説を書き、文学賞もらっちゃいました。旅ライターと小説家の2刀流おじさんです。