お正月の風物詩である「おせち」。
おうちで手作りしたり、特別なおせちを注文したり、スーパーで購入したり。
様々な楽しみ方がある料理ですが、それぞれの料理に込められた意味やそもそもの由来を知っていますか?
今回の記事では、「おせちの意味と由来」を解説するとともに、独自アンケートの結果から見えてきた「2024年最新おせちトレンド情報」をご紹介します!
簡単レシピもぜひ参考にしてみてください。
おせちの意味や由来は?いつからお正月のごはんになった?
おせちは、様々な一品料理を重箱に詰め、段を重ねた形で食卓に出す料理です。
現在では、一般的に使用されている重箱は三段重のものが多いですが、本来は四段重が基本と言われています。
また、地方や家庭によっては五段重にする場合もあり、その際には料理を1~4段目に入れて、5段目は空けておくことが多いようです。
これには、「神様からもらった福を詰める段」という意味があります。
おせちの歴史と起源
おせちは日本古来の祭事や行事に関連した料理で、その歴史は非常に古く、平安時代まで遡ります。
元々「お節(せち)」は季節を意味し、年に五節「新年、立春、端午、七夕、重陽」の節目に、神々への感謝と無病息災を祈る儀式が行われていました。
その際に供えられた食事が「お節供(せちぐ)」で、これが「おせち」の起源とされています。
やがて時代が下ると、五節中でも特にお正月の節供が重要視されるようになり、「おせち」という言葉がお正月の料理を指すようになりました。
それは年神様(歳神様)を迎え、新年の無事と豊穣を祈る神事とされてきたのです。
また、お正月は三が日は「神様が家にいる」とされる日であり、この間はできるだけ料理に手を加えなくてもいいように、保存がきく煮物や焼き物などが中心になりました。
神仏に供するため、肉類は本来はあまり使われないといわれています。
しかし、昨今では価値観の多様化により肉類を使う場合も増えています。
各おせち料理にこめられた意味とは【縁起物としての由来】
おせちに使われる各料理は、長持ちする食材や縁起物が中心で、各々が持つ意味には祝福の願いが込められています。
家庭や地方により多少異なりますが、代表的とされるお節料理は、次の通りです。
・黒豆(くろまめ)
・紅白かまぼこ
・数の子(かずのこ)
・田作り(たづくり)
・紅白なます
・昆布巻き(こんぶまき)
・蓮根(れんこん)
・伊達巻き
・海老
・栗きんとん
・たたきごぼう
これら各料理の意味や由来を詳しく紹介します。
黒豆(くろまめ)
「まめ」は努力家、勤勉という意味があります。
大勢で努力する、つまり元気でまめに働くことを願って食べられます。
紅白かまぼこ
初日の出に似ている半円形のかまぼこは、「日の出」の象徴という意味があります。
味の濃い料理が並ぶおせちの中では、あっさりとした味わいのかまぼこは箸休めとしてちょうど良いでしょう。
数の子(かずのこ)
魚の卵が詰まった数の子はその見た目から子孫繁栄や多産多福を願って食べる料理です。
田作り(たづくり)
小魚を甘く熟して作る田作りは、始まりと終わりが見えないことから、豊年満作を願って食べられるようになりました。
紅白なます
赤い人参と白い大根を酢で和えたもので、これらの色合いは祝い事を象徴します。
また、元々は「なんす」(奈良などで使われる方言で、神を祀ることを意味します)から来たもので、無病息災を祈ります。
昆布巻き(こんぶまき)
昆布の語感が「喜ぶ」に通じるため、年神を喜ばせる意味があり、人々が常に喜びに満ちるよう願います。
蓮根(れんこん)
穴が開いていて先が見通せる形状から、将来の見通しや安定した未来を願う意味が込められています。
伊達巻き
この料理は薄焼きした卵を砂糖やみりんで甘く味付けし、竹の皮で巻いて作ります。
その見た目が巻物に似ていることから、学問や芸術の向上を願う意味があります。
海老
海老は「寿」(長生き)を表すとされ、その理由は下に向かって丸まった姿が長寿を象徴する老人の姿に似ているからです。
また、波に逆らって進む力強さから、「逆境を乗り越えられる力」も象徴しています。
栗きんとん
栗きんとんは甘く煮た栗をまるめて作ります。
その黄金色が「金運」を象徴し、また「きんとん(金団)」の音が金の団子に通じることから、繁栄を願う意味合いがあります。
たたきごぼう
ごぼうには、「深く根を張り繁栄すること」の願いが込められており、縁起の良い食材として親しまれてきました。
たたきごぼうは、柔らかく煮たごぼうを叩いて開くことで「開運の縁起」を担いでいるとも言われています。
【2024年】意味や由来と合わせて知りたい「おせち最新トレンド」
おせちの由来や各料理に込められた意味をご紹介しました!
何気なく食べているおせちにも、思わず「へぇ~!」と言いたくなる意味が込められていますよね。
私たちのお正月に根付いているおせちですが、多くの方がどのように考えているのか気になりますよね。
そこで、トクバイが独自にアンケートをとった「2024年最新おせち事情」をご紹介します!
トクバイ独自調査「『おせち料理』に関するアンケート」
■「トクバイ」ユーザー2,213名を対象に、「おせち料理」に関する調査を実施。
【調査概要】
調査テーマ:「年末年始の過ごし方」に関するアンケート調査
調査エリア:全国
調査対象者:「トクバイ」ユーザー、サンプル数: 2,213名
調査期間:2023年12月8日(金)〜2023年12月12日(火)
調査方法:インターネットによる調査
【調査サマリ】
・2人に1人以上が「毎年おせちを食べる習慣がある」。
・おせちの準備は、買うと作る両方の「ハイブリッド調達型」が6割以上
・「ハイブリッド調達型」の約半数以上が「おせち料理を一品ごとに買う」
・おせち料理にかける金額は「10,000円未満」が半数以上
おせち料理食べる?→2人に1人以上が「毎年食べる習慣がある」結果に
「毎年おせちを食べる習慣はありますか?」という問いに対し、55.9%の方が「ある」と回答しました。
その理由は下記の通りです。
・毎年恒例だから:70.7%
・お正月気分が味わえるから:59.5%
・縁起物として一年のはじまりに食べておきたいから:49.8%
毎年習慣的におせちを食べることで、お正月気分を味わったり縁起を担いだりしたい方が多くいるようですね。
2024年も「お正月はおせち」という方が多くいることが分かりました。
おせちはどうやって準備する?→「買う・作る」50%50%の方が約6割強
「おせちはどのように調達しますか?」という問いに対し、2024年におせちを食べる予定の方の61.6%が「買う・作る両方」と答えました。
その理由は下記の通りです。
・毎年恒例だから:61.1%
・自分で全て作るのは手間がかかるから:38.9%
・作りたい料理と買いたい料理があるから:38.3%
様々な理由から、買う・作る両方を活用する「ハイブリッド調達型」が6割以上を占めていますね。
「毎年のことだからおせちは食べたいけど、全部作るのは大変だし…」という方が多くいらっしゃるのでしょうか。
一方で、全て手作りする方も6.3%いらっしゃるようです。
調理が大変な料理も手作りすることで、よりお正月の特別感も高まるでしょうね。
作る料理・買う料理・買う場所は?
買う・作る両方を活用する「ハイブリッド調達型」の方に、購入方法や作る料理について質問した結果は次の通りです。
・おせち料理を1品ごとに買う:53.2%
・購入場所は「スーパーマーケット」:79.6%
・作るものは、「筑前煮(煮しめ)」が70.7.%で最多
半数以上の方が一品ごとに購入するようですね。
調理が大変なものや手間がかかる料理は買ってしまい、そうでないものはご自身で調理するのでしょうか。
また、購入場所はダントツでスーパーマーケットのようです。
ネット通販が大きく引き離されたのは、購入から届くまで多少のタイムラグが発生することが関係しているのでしょうか。
おせちは、おうちの近所のスーパーでササっと買いたい方が多くいらっしゃるのかもしれませんね。
手作りするものは「筑前煮(煮しめ)」「なます」「黒豆」がトップ3でした。
比較的、調理方法がかんたんであることが理由でしょうか。
煮物などは、手作りすることでそれぞれご家庭の好みの味にしやすいのかもしれませんね。
おせち料理にかける金額は「10,000円未満」が半数以上
同じく、買う・作る両方を活用する”ハイブリッド調達型”の方に「おせちにかける予算」について聞いたところ、10,000円未満で想定している方が半数以上という結果になりました。
多くの方が、10,000円未満の予算でおせちを調達しようと考えていることが分かります。
その一方で、30,000円以上の予算を想定している方も3.9%いらっしゃいます。どのようなおせちを調達する予定なのか、気になりますね。
2024年最新のおせちトレンドや由来・意味を知って楽しい年末を過ごそう!
今回の記事では、「おせちの意味と由来」「2024年最新おせちトレンド情報」について解説しました!
何気なく習慣的に食べているおせちも、その由来や意味を知るとより楽しむことができますよね。
また、多くの方が2024年のおせちをどのように考えているのかも興味深いでしょう。
この記事を読んで、お正月に向けておせちの準備を始めませんか?