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【管理栄養士が解説】花粉症だと「りんごアレルギー」になりやすいって本当!?気になる症状とは


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りんごを食べると口がかゆくなったり、のどがいがいがしたりすることはありませんか?
それは、もしかしたら「りんごアレルギー」かもしれません。
また、りんごアレルギーは花粉症と合併して起こるケースもあることをご存知でしょうか。

今回の記事では、「りんごアレルギーの症状や検査法・治療法」について、管理栄養士がくわしく解説します。

りんごアレルギーってどんなアレルギー?

りんごを食べると、身体がりんごを異物だと認識し、免疫機能(身体を守ろうとするはたらき)が必要以上に反応することがあります。これによって体調不良を起こす現象を「りんごアレルギー」と呼びます。

りんごアレルギーは食物アレルギーのひとつで、中でも「口腔アレルギー」として発症することが多いのが特徴です。口腔アレルギーの原因食品のうち、第4位にあたります。

口腔アレルギーは、子どもから大人まで幅広い層の患者が見受けられます。今までりんごを普通に食べていたとしても、急にりんごアレルギーとなるケースもあるため、大人であっても注意が必要です。

これって「りんごアレルギー」のせい?代表的な症状とは

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りんごアレルギーは先ほども紹介したように、ほとんどの場合口腔アレルギーとして症状があらわれます。代表的な症状は以下の通りです。

・唇や口のまわりが赤くなる
・唇や口の中がピリピリしたり、腫れたりする
・唇や口のまわり、口の中、のどがかゆくなる
・のどに違和感がある

食べた直後に口のまわりを中心に症状があらわれ、しばらくすると自然におさまる場合がほとんどです。あまり重症化はしにくいですが、一度にたくさん食べると症状が悪化するケースもあります。その場合、口のまわりの症状だけではなく、じんましんや喘息、腹痛、下痢などが起こることがあります。

カバノキ科花粉症の患者はりんごアレルギーになりやすい

りんごアレルギーは、すでにカバノキ科植物の花粉症にかかっている人が発症しやすいアレルギーです。

りんごをはじめ、桃やさくらんぼなどのバラ科の果物は、カバノキ科花粉症(シラカバやヒノキなど)と強い関連があります。これは両者のアレルゲンが共通の構造を持つことが影響しています。

アレルギー患者の方は「特異的IgE抗体」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
特異的IgE抗体は、アレルゲンを異物だと認識すると身体の中で作られる物質です。特定のアレルゲンとくっつくと、免疫が過剰にはたらき、アレルギーによる症状があらわれます。

たとえば身体の外から入ってきた花粉のアレルゲンが、花粉アレルゲンの特異的IgE抗体に結合すると、くしゃみや鼻水などがみられるようになります。通常、花粉アレルゲンの特異的IgEには花粉のアレルゲンしか結びつきません。

ところが、花粉と同じような構造を持つりんごのアレルゲンが、花粉アレルゲンの特異的IgEに結合してしまうことがあります。このように、りんごのアレルゲンと花粉の特異的IgEが結びつくと、喉や口まわりに違和感を生じる口腔アレルギーが引き起こされることもあります。

ヒノキやシラカバなどの花粉症の方が、全員りんごアレルギーになるとは限りません。しかし、発症のリスクは高いと考えられるので、心当たりがある方はとくに気をつけましょう。

りんごアレルギーは治る?治らない?

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現段階では、りんごアレルギーを治す薬や治療法はありません。アレルギーを起こす原因であるりんごを避けることが治療の基本となります。また場合によっては、アレルギーによる症状を抑える薬が処方されることもあります。

りんごを避けるといっても、りんごアレルギーの患者が全員、りんごをまったく食べてはいけないわけではありません。完全に控えた方がよいケースもあれば、少量であれば食べられるケースもあります。

食べても大丈夫とされるりんごの量は個人差が大きいため、自分で判断するのではなく、主治医に相談するようにしてください。

加熱したりんごは食べれるケースもある

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りんごのアレルゲンは、加熱するとアレルギー症状を引き起こす作用が低下します。そのため、りんごアレルギー患者の中には、ジャムやコンポートなど、加熱したりんごであれば食べられる方もいます。

しかし、加熱したりんごであっても食べないほうがよいケースもあり、医師による問診・検査を受けなければ、具体的な判断ができません。こちらも自己判断は避け、医療機関で診てもらうことをおすすめします。

りんごアレルギーとそっくりな仮性アレルゲン

アレルギーとそっくりな症状を引き起こす「仮性アレルゲン」という物質がりんごには含まれます。りんごの仮性アレルゲンはサリチル酸化合物です。サリチル酸化合物は、皮膚のかゆみやじんましんなど、アレルギーでみられるような症状を引き起こすおそれがあります。

仮性アレルゲンによる体調不良はりんごアレルギーととてもよく似ていますが、りんごアレルギーとは別のものとして扱われます。

りんごアレルギーかどうかを知るには医療機関を受診しよう

りんごを食べたあとに、口がかゆくなったり、のどがいがいがしたりする場合には、それ以上りんごを食べるのは控えましょう。

体調不良の原因が本当にりんごにあるのかどうかを判断するために、できるだけ早めにアレルギー科や内科、皮膚科などを受診することをおすすめします。医療機関では、必要に応じて以下のような検査を行います。

プリックテスト

プリックテストは、りんご果汁がついた専用の針を腕に押し刺し、およそ15分後の皮膚の様子をみる検査です。皮膚に赤くぷっくりと、じんましんのような腫れが出現した場合、その大きさで陽性かどうかを判断します。

特異的IgE抗体検査

特異的IgE抗体検査は、血液に含まれるりんごに対する特異的IgE抗体の量を調べる検査です。りんごを食べたときの、症状の出やすさを判定します。

食物経口負荷試験

プリックテストや血液検査でりんごアレルギーが疑われると、さらに細かく原因を調べることがあります。その際に行われるのが「食物経口負荷試験」です。実際にりんごを食べて、どのくらいの量でアレルギー症状が出るのかを観察します。

ただしアレルギーは重症化した場合、命にかかわる危険もあります。そのため、実際に原因食品を食べる食物経口負荷試験は、かならず医療機関で行われ、医師が患者の様子を観察しながら実施します。

りんごアレルギーかも?と思ったら、迷わず受診しよう

ひとくちに「りんごアレルギー」といっても、症状の強さは人それぞれ違います。症状の程度によって、食べられるりんごの量や形態にも個人差があります。

りんごを食べたあとに「体調がおかしい」と感じる場合には、医療機関を受診し、ご自身にあった治療を受けるようにしましょう。

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