オートミールを取り入れたダイエットは、効果を出すためには正しいやり方が大切です。
しかし、「オートミールっておいしくないのでは?」「本当に効果があるの?」と思う方もいるかもしれませんよね。
今回の記事では「オートミールダイエットのやり方」「おいしく続けるコツ」のほか、実際に管理栄養士が1週間チャレンジしてみた結果をお伝えします。
オートミールダイエットは効果が期待できるダイエット法
オートミールはカロリーや糖質がほかの主食に比べると少ないため、ダイエットにぴったりな食べ物です。
実際にカロリーを比較してみましょう。
オートミール1食分30gのカロリーは105kcal、糖質は17.9gです。白米1食分150gに比べ、カロリーは約55%、糖質は約65%カットされています。
たとえば主食をオートミールに置き換えた場合、1日1食であれば1ヶ月で約0.6kg、1日2食であれば1ヶ月で約1.1kg痩せる計算です(※)。
あくまで計算上にはなりますが、カロリーカットにより減量が期待できます。
また豊富な食物繊維で便秘解消や、糖の吸収を抑えるなどの働きもあり、ダイエットの強い味方となってくれます。
※:1日1食置き換えるとマイナス129kcal。129kcal×30日=3870kcal。体脂肪1kg7000kcalであるため、約0.6kg分となる。1日2食置き換えると、259kcal×30日=7740kcalとなり、体脂肪約1.1kg分となる。
オートミールは選び方と食べ方でおいしくなる!
オートミールがダイエットに良いとはいえ、苦手意識のある方もいるかもしれません。
選び方と食べ方次第で、おいしく続けることができますよ!
初心者は「クイックオーツ」「インスタントオーツ」がおすすめ
オートミールは製造方法によりいくつか種類があるのですが、初心者は「クイックオーツ」か「インスタントオーツ」がおすすめです。
調理が簡単でクセも少なく、食べやすいと感じる方も多いタイプのオートミールです。
たとえばスーパーでよく見かけるのは「日食 プレミアムピュアオートミール」「ケロッグ オートミール」などがあります。
どの製品かわからないときは、以下の通りにパッケージを確認してみましょう。
・「クイックタイプ」または「インスタントタイプ」と記載がある
・「加熱せずに食べられる」と記載がある
これらが書かれているものを選べばOKです。
ご飯(米)のように食べると食べやすくなる
オートミールの食べ方は、ご飯(米)のようにして食べるのがおすすめです。
オートミールは水や牛乳を加えてお粥のように食べるのが一般的な食べ方ですが、甘さがなく独特な風味があるため、食べにくいと感じる方もいるかもしれません。
チャーハン、お茶漬け、リゾットなど、ご飯の代わりに食べるレシピや塩気のあるレシピなら、オートミールの風味が気になりにくくなります。
さまざまなレシピを試してみて、続けやすく感じるメニューを見つけてみてくださいね。
オートミールダイエットのやり方
では具体的に、オートミールダイエットのやり方の例を紹介します。
やりやすい方法を見つけて実践しましょう!
主食をオートミールにする
定番のやり方は、主食をオートミールに変える方法があります。
1日1~3食、無理のない範囲で置き換えてみましょう。
オートミール以外のおかずは、いつも通りでOKです。
野菜たっぷり、また脂質を控えたおかずを意識するとさらに効果を高めてくれるでしょう。
ただし、食べ過ぎにならないよう、1食30~50gを目安に取り組んでくださいね。
おやつをオートミールに置き換える
毎日おやつをつい食べてしまう……という方は、おやつにオートミールを取り入れる方法もあります。
たとえばメロンパン1個(100g)349kcal、バニラアイス1個(200g)356kcalをオートミール20g、70kcalに置き換えると、約280kcalカットできます。
腹持ちも良く満足感もあるため、次の食事のドカ食い予防にも効果が期待できるでしょう。
ほかの食べ物もバランスよく取り入れる
オートミールを取り入れるときは、ほかの野菜やたんぱく源もバランス良く取り入れることが大切です。
「オートミールだけ」という偏ったダイエットは、栄養不足を招き、思わぬ不調の原因になることがあります。
しっかり食べて、健康的に理想の体型に近づきましょう。
食べるタイミングは目的によって変える
オートミールを食べるタイミングは、目的や取り入れやすさによって変えましょう。
・朝、昼→間食を減らしたい、次の食事のドカ食いを防ぎたい
・夜→夕食の食べ過ぎを減らしたい、夕食後のデザートを防ぎたい
オートミールは腹持ちが良く満腹感があるため、食べ過ぎはもちろん、次の食事や間食のドカ食いも防いでくれます。
自分の生活を振り返り、どのタイミングがベストか考えてみましょう。
オートミールダイエットの注意点
オートミールダイエットを取り組むにあたり、知っておいてほしい注意点がいくつかあります。
食べ過ぎに注意する
オートミールがダイエットに良いとはいえ、食べ過ぎは厳禁です。
カロリーや食物繊維を摂り過ぎてしまいます。
とくに食物繊維の摂り過ぎにより、腹痛や下痢などの胃腸の不調や、ほかの栄養素の吸収を妨げるなどのデメリットがあります。
先ほどお伝えした通り、1食あたり30~50gほどを目安にして、体調と相談しながら自分にあった適量を見つけましょう。
ハチミツや果物などはほどほどに
オートミールに加えるハチミツや果物のとり過ぎに気をつけましょう。
オートミールは甘みがないからといってたっぷり食べると、カロリーオーバーしてしまいます。
甘くして食べるやり方は1日1回までにするなどの工夫をしましょう。
水分はたっぷりとる
オートミールは食物繊維が豊富であるため、しっかり水分をとることが大切です。
白米などの主食に比べて水分が少ないため、主食を置き換えることで気付かないうちに水分不足になることもあります。
水分不足により、かえって便秘を招くことも考えられます。普段以上に意識して、こまめに水分をとるようにしましょう。
管理栄養士が実践!1週間オートミールダイエットチャレンジ
オートミールダイエットの効果は期待できそうではあるものの、実際本当に効果があるのでしょうか?
今回は、管理栄養士である筆者が1週間チャレンジしてみました!
というのも実は筆者、産後1年ほど経つのですが、なかなか体重が戻らないのが悩み……。
このままではダメだ!と自分を奮い立たせ、今回オートミールダイエットに取り組んでみることにしました。
取り組んだ方法
今回は朝と夕の主食をオートミールに置き換える方法にチャレンジしました。
あとはいつも通りに食事をして、おかずもしっかりいただきます。
子どもが小さいこともあり、調理に時間がかけられないため、電子レンジで調理できるメニューに限定して行いました。
では7日間の様子をお伝えします!
1日目(±0.0kg)
1日目の朝食は雑炊でスタート。
オートミール、水、鶏がらスープの素、にらを入れてレンジで加熱し、途中で卵を加えてさらに加熱して作りました。準備にかかった時間は5分ほど。
オートミール30gで作りましたが、かなり満腹になります。いつもはパン中心で軽めに済ませるため、朝食にしてはややボリューミーに感じました。
普段は日中、ちょこちょこ間食してしまっていたのですが、この日はまったくお腹が空かず。間食はせずに1日を終えました。
夕食はオートミールご飯(オートミール30g+水90mlを電子レンジ600Wで1分30秒加熱)にいつも通りのおかずを食べて、1日目終了です。
2日目(-0.4kg)
すぐに体重の変化はないかな?と思ったのですが、2日目でマイナス0.4kg。水分などの増減かもしれませんが、早速変化がみられました。
この日の夕食は、丼もののご飯の代わりにオートミールを使いました。
丼にオートミールご飯は物足りないかな?と思いましたが、野菜ときのこをたっぷりのスープも一緒に食べたためか、思った以上の満足感を得られました。
この日もカフェオレ(無糖)を飲んだくらいで間食はなし。間食なしが2日続くのは筆者の中でかなり珍しいです。
3日目(初日から-0.6kg)
3日目も引き続き体重はマイナス。偶然かもしれませんが、減るとやっぱりうれしいですね。
3日目の朝食は中華卵がゆに。ニラ玉雑炊とほとんど同じ作り方です。
朝のオートミールは、私は30gだと多すぎることがわかったため、この日から20gに減らしてみました。
ちょうど良く食べきれ、お腹も満足する量になりました。
オートミールを食べはじめて、お通じが良くなる変化があったのですが、少しお腹の張りが気になってきました……。
オートミールを減らしたことで、良くなることを願いつつ3日目終了です。
4日目(初日から-0.7kg)、5日目(初日から-0.8kg)
4~5日目はやや体重が停滞してしまっていますが、それでも増えずにマイナスです。
4日目の夕食は、家族のリクエストで餃子になりました。餃子には白米をあわせて食べたい派である筆者は、オートミールご飯と一緒にいただきました。
ダイエット中にカロリーの高い餃子はなるべく避けたいところですが、オートミールがあれば食べ過ぎを防げますし、白米を食べるよりカロリーカットできます。
少し話がそれますが、筆者の場合、オートミールを雑炊やチャーハンにするよりは「オートミールご飯」を取り入れる方法が合っていることに気付きました。
とってもおいしくて食べやすく、おかずにもあわせやすいため、飽きずに続けられると感じています。4日目からはほぼオートミールご飯を朝夕食べていました。
また気になっていたお腹の張りですが、朝のオートミールを30gから20gに減らしたおかげか、気にならなくなってきました。
6日目(初日から-0.9kg)、7日目(初日から-0.9kg)
5日目に餃子を食べたものの、6日目の朝は前日より-0.1kgと体重増加はありませんでした。
6日目は休日ということもあり、昼食は外食をしました。たくさん食べたうえに、おやつまでしっかり楽しんでしまい……。
昼食が遅かったことと、おやつのせいかあまりお腹が空いておらず、夕食は残り物で質素に済ませています。このように、外食などで食べ過ぎたあとの調整にもオートミールが役立ちます。
7日目の朝の測定は、前日に外食したにも関わらず体重は変化なし。
調整が役に立ったのかもしれません。
7日目は朝夕オートミールご飯を取り入れ、ほかはいつも通りの食事をとりました。
6~7日目は停滞してしまった体重ですが、1週間オートミールダイエットにより、体重はどう変化したのでしょうか。
結果は-1.6kg!【1週間実践して感じた変化】
8日目の朝に体重を測ってみてびっくり。前日から0.7kgも減っています。
思わず「わ~!」と家族に報告。
なぜ1日で0.7kg減ったのかはわかりませんが、むくみやお通じのタイミングもあったのかもしれません。よくわからないけど、うれしい……!
結果、オートミールダイエットは「一週間で1.6kg減少」になりました。
オートミールダイエットをやってみて感じた変化と感想をまとめました。
・お通じがよくなった
・お腹の張りがあったが量を減らすと良くなった
・思っている以上に満足感があり間食をかなり減らせた
・夕食後のデザートもなくせた
・「オートミールご飯」で飽きずに続けられた
・お腹まわりがすっきりした
オートミールは満腹感がかなり持続するので「間食を減らす効果が強い」と個人的に感じました。
オートミール自体でのカロリーカットとあわせて、間食の分も減らせれば、かなりダイエットに良い効果が期待できると思います。
ただひとつ、筆者の場合は朝食にオートミールを取り入れるのは合わないと感じました。
子どもがまだ小さいこともあり、朝食にパンの端切れやおかずの残りなどを食べる場面が多く、それで朝食を済ませることが多いからです。
今後は夕食のみに取り入れて無理なく続け、産前の体重に戻れるよう頑張りたいと思います。
みなさんも、取り入れやすい方法や適切な量を見つけてみてくださいね。
オートミールダイエットは無理なく続けやすい方法で
今回の記事では「オートミールダイエットのやり方」「オートミールダイエットの効果」について管理栄養士が解説しました。
オートミールダイエットは、無理なく続けられる方法で行いましょう。
急激なダイエットはリバウンドや、健康を損ねる可能性もあります。
バランスの良い食事を心がけ、心身に負担のない範囲で取り組みましょう。