花粉や梅雨の時期になると、洗濯物で悩んだりしませんか。そんな時、どうしても多くなってしまうのが部屋干し。気になる部屋干しのにおいを防ぐ方法について、ライオン株式会社のお洗濯マイスター・大貫和泉さんに教えてもらいました。
増えている部屋干し
花粉や梅雨時期、夏のゲリラ豪雨、PM2.5などの気象や、女性の社会進出に1人暮らし世帯の増加など、年間を通して部屋の中に洗濯物を干す人が増えています。さまざまなライフスタイルの変化によって部屋干しは定着しつつあります。
2018年に20~50代の既婚女性を対象にライオン株式会社が実施した調査では、室内で洗濯物を干すことが多い人たちが約30%という結果が分かりました。2016年から年々、部屋干しが増加傾向にあります。
部屋干しのにおい
年々増えている部屋干しですが、そこで最も気になるのがにおい。洗濯物がきちんと乾かずに、湿った状態が続くと嫌なにおいが発生します。その原因は、洗濯時に落としきれずに残ってしまった「汚れ」や「菌」。それらが化学的に変化したり作用を受けたりして"部屋干し臭"が発生してしまうのです。
でも大丈夫。洗濯時の汚れをきちんと落とし、菌の増殖を防げば、"部屋干し臭"を抑えることができます。
嫌なにおいを防ぐ洗濯方法
洗剤選び
部屋干し臭を防ぐためには、「除菌」と「抗菌」を意識した洗濯がポイントです。まず、除菌や抗菌効果のある洗剤を選びましょう。それに加えて柔軟剤と液体酸素系漂白剤を使うと、嫌なにおいを防ぐ効果がさらに期待できます。
詰め込まないで
洗う時のポイントは、洗濯槽内に衣類を詰め込みすぎないこと。そしてこまめに洗うことです。さらに、気になる汚れは先に軽く落としておく「前処理」をするなどして、しっかりと汚れを落とすことを意識しましょう。お風呂の残り湯を使った場合でも、すすぎはきれいな水で行いましょう。こうすることで部屋干し臭対策となります。
つけ置き洗い
においがする衣服や、洗ってもまだにおいが残っている場合は「つけ置き洗い」が効果的です。洗濯機に「つけおきコース」がある場合は、コースを選んで洗濯を。洗濯おけや洗面ボウルを使う場合は、衣類が浸る程度の40度以下の水に、通常1回分の液体酸素系漂白剤を溶かして洗剤液を作ります。時間は30分~2時間程度を目安に行ってください。つけ置きした後は洗剤液ごと洗濯機に入れて、ほかの洗濯物と一緒にいつも通りに洗濯しましょう。
嫌なにおいを防ぐ干し方
嫌なにおいを防ぐ方法に、干し方も関係します。洗濯物は5時間以内に乾くと、部屋干し臭がしにくいという実験効果もあります。部屋の中央や部屋の間にある鴨居、パイプハンガーなどを使って風通しの良い場所で干しましょう。扇風機や衣類乾燥除湿機などを活用すると、乾燥時間が短縮できます。
カーテンレールはNG!
ハンガーなどが掛けやすく、意外と便利な「カーテンレール」。しかし洗濯物を干す場所として実はNGです。部屋の片隅だと風の通り道がないので、衣類が乾きにくい原因になってしまいます。
密着もNG!
洗濯物を密着させて干すのもNG。干した洗濯物の間を風が通らないと、乾きが悪くなります。風通しが大切なので、洗濯物の間に握りこぶし1個分の間隔を開けて、干しましょう。
部屋干し臭は、「汚れ」と「菌」が主な原因。同社では嫌なにおいを防ぐ液体酸素系漂白剤に「ブライトSTRONG」をオススメしています。各メーカーからもさまざまな洗剤が出ているので、好みに合わせて「かしこく・楽しく」部屋干しを快適にしてみませんか。