手洗いなどで普段何気なく使っている石けん。同じように、素肌や食器などを洗う「合成洗剤」との違いはご存知でしょうか。今回は、意外と知られていないその違いをシャボン玉石けん株式会社に教えてもらいました。
石けんと合成洗剤の違いとは
そもそも普段何気なく使っている「石けん」は、牛脂・パーム油などの天然油脂、または脂肪酸から作られています。「合成洗剤」は、石油や天然油脂から作られ、成分自体が異なります。また、石けんのメリットはシンプルな成分で肌への刺激が少ないこと。デメリットは、洗濯に粉石けんを使う場合、事前に溶かす必要があるなど使用の際にコツがいる場合がある点です。一方、合成洗剤のメリットは価格が安いこと。デメリットは肌への負担がかかる場合がある点です。
さらに、利用後にも違いがあるのだとか。「合成洗剤は使ったあと、排水として流れてもなかなか分解されません。一方の石けんは、排水として海や川に流れ出ると、ほとんどが水と二酸化炭素に短期間で生分解されます。また、環境中に石けんカスも流れますが、微生物や魚のエサとなります。石けんは、生分解性に優れ、環境にもやさしい洗浄剤といえます」。こう語るのは、シャボン玉石けん株式会社の広報担当。同社では、環境や人に優しい無添加石けんにこだわっているのだとか。毎日使うものなので、少しでも環境に良いものを選びたいですね。
石けんと合成洗剤の見分け方
実際、購入時に石けんと合成洗剤を見分ける際にはどこを見ればよいのでしょうか。「商品パッケージの裏側に書かれている『成分表示』で簡単に見分けられますよ。成分に『石けん』という文字がなければ合成洗剤と考えてほぼ間違いありません。石けんは、『石けん素地』や『カリ石ケン素地』、もしくは『純石けん分(脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム)』というシンプルな成分表記になっています」。
何気なく使っている石けんや合成洗剤。価格や香りだけでなく、成分も確かめて選んでみませんか。普段の石けん、洗剤選びの参考にしてみてくださいね。
取材協力
「健康な体ときれいな水を守る」を理念に、化学物質や合成添加物を含まない、無添加石けんにこだわり製造・販売を行う。