ヴァイキングの文化を色濃く残すスコットランド最北の地であり、人口2万人ほどを有するオークニー諸島。その地で1798年以来変わらぬ製法でウイスキーをつくり続けているハイランドパーク蒸留所。ここでつくられるシングルモルト・スコッチウイスキーには、その製品すべてにヴァイキングへのリスペクトが込められているという。その「ハイランドパーク」を取り扱う三陽物産株式会社がヴァイキングの誇りや文化について理解を深めるため、2022年4月26日にアンダーズ東京にてブランドセミナーを開催した。
第一部では、北欧中世史を背景としたヴァイキング研究を専門とし、ヴァイキングの生きざまを描くTVアニメ「ヴィンランド・サガ」の時代考証を担当した、立教大学文学部教授の小澤実氏と、スコットランド北西部の島々を巡り、その風土や人々の暮らしを写真に撮り続けている写真家であり文筆家の加藤秀氏を招き、ヴァイキングの歴史や現代に受け継がれる伝統や価値観についてトークセッションが行われた。
トークセッションでは、「ヴァイキングの真実・最果ての地で生きる」というタイトルをもとに、8世紀末から11世紀にかけて西欧諸国で恐れられた海賊、価値観、人間としての誇りなどヴァイキング像について小澤氏が語った。
加藤氏は写真を通じて、アートな視点から“現地の姿”について説明をした。
そして第二部のテイスティングセミナーでは、「ハイランドパーク」の12年、15年、18年、21年ごとに合わせたフードペアリングを実施。年代別に芳醇な香りや甘さ、そしてスモーキーさやスパイシーさのバランスが絶妙でウイスキーの知識がなくても美味しく楽しめるテイスティングセミナーだった。
「物語」を知り、共感しながら嗜むウイスキーは格別だ。ぜひこの機会にヴァイキングの歴史や製造の背景について理解を深め、「ハイランドパーク」をより一層、楽しみながら味わってみてはいかがだろうか。