資料の作成や情報収集、アイデア出しなど、仕事のさまざまな場面で活躍する生成AI。以前なら時間がかかっていた作業も、AIを使えば短時間で進められるようになった。それでも、仕事を終えると妙に疲れている。そんな経験はないだろうか。
片岡物産が展開する「辻利」は、週3日以上、業務で生成AIを利用している20~69歳の男女500人を対象に「AI活用と休憩の実態調査」を実施した。調査では、半数以上がAI利用時に疲労や負担を感じていることが判明。さらに、AI疲れを感じる人と感じない人では、職場などで抹茶を飲む割合にも差が見られた。
AI利用者の56%が疲れを実感。最も多い負担は「回答のチェック」
生成AIによって業務が効率化されたと回答した人は84.6%。多くの人がその便利さを実感している一方、AI利用時に疲労や負担を「よく感じる」「ときどき感じる」と答えた人は、合わせて56.0%にのぼった。

では、何が負担になっているのか。最も多かった回答は「AIの回答が正しいかチェックする必要がある」(43.2%)だった。AIが文章や資料を素早く作ってくれても、内容に誤りがないかを確認し、必要に応じて修正するのは人間の役割だ。複数の案が提示されれば、どれを採用するかも判断しなければならない。

この結果について、熊本大学大学院生命科学研究部の倉内祐樹准教授は、AI時代の疲れが単なる作業量ではなく、「判断の連続」から生じている可能性を指摘する。AIが作業を代わってくれても、その結果を確認し、最終的に判断する仕事は人間に残っているのだ。
AI疲れを感じたとき、どんな休憩を取りたい?
AIを使うことで生じる疲れに対し、人々はどのような休憩を求めているのだろうか。調査では、AI疲れを「よく感じる」人の97.6%が「手軽にほっとひと息つきたい」と回答。また、84.5%が「“ととのう”感覚を得たい」と考えていることもわかった。ここでいう「ととのう」とは、忙しい日常の中でひと息つき、気持ちがほどけて自分のペースに戻ることを指している。

本来取りたい休憩として上位に挙がったのは、「仮眠」「軽いストレッチや運動」「何も考えない時間」。特に「何も考えない時間」という回答からは、仕事中に考え続ける状態から離れたいという気持ちも読み取れる。

とはいえ、仕事の合間に仮眠を取ったり、ゆっくり体を動かしたりするのは難しいこともある。そこで身近な気分転換の方法となるのが、飲み物を片手にひと息つく時間だ。今回の調査では、全体の84.4%が「温かい飲み物を飲むとほっとする・落ち着く」と回答している。

AI疲れを感じる人は職場で抹茶を飲む割合が約3.3倍
今回の調査では、抹茶の飲用習慣にも違いが見られた。職場・学校で週1回以上、抹茶を飲む人は全体の15.6%。AI疲れを感じる人では22.5%だったのに対し、疲れを感じない人では6.8%と、約3.3倍の差があった。なお、調査における抹茶には、抹茶入り飲料も含まれている。

職場・学校で抹茶を飲む理由として最も多かったのは「ほっとしたい・気分転換したい」(31.0%)。飲むタイミングでは「午後の仕事・家事・勉強の合間」(34.2%)が最多だった。また、抹茶に対するイメージでは「日本の伝統的な飲み物」(46.4%)が最も多く、「健康に良さそう」(31.0%)、「リラックスできそう」(24.6%)という回答も見られた。


ただし、AI疲れを感じる人ほど抹茶を飲む割合が高かったからといって、抹茶にAI疲れを解消する効果があるとわかったわけではない。今回の調査が示しているのは、あくまで疲労や負担の感じ方と飲用習慣との関係だ。
倉内准教授は、AIの活用が進む今こそ、意識的に作業から離れて自分のペースに戻る時間をつくることが大切だと話す。日本には古くから、お茶を飲んで「一服する」という習慣がある。生成AIによって仕事の進め方が変わっても、合間にお茶を飲んでひと息つく時間は、変わらず私たちの日常にある。今回の調査で見られた抹茶の飲用率の差も、そんな日常の一場面を考えるきっかけになりそうだ。
辻利 公式サイト:https://www.kataoka.com/tsujiri/
<調査概要>
調査名:AI活用と休憩の実態調査
調査主体:片岡物産株式会社
実施時期:2026年9月8日(火)~9月10日(木)
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20~69歳で、週3日以上、業務で生成AIを利用している男女500人
※AI利用時に疲労感・負担感を「よく/ときどき感じる」人を「AI疲れ層」(280人)、「あまり/まったく感じない」人を「疲れを感じない層」(220人)としている。
※調査における「抹茶」には抹茶入り飲料を含む。
