ちょっと洒落たベーカリーでフランスパンを買おうと思ったところ、名称がちょっとよくわからない。バゲット? バタール? どれも見た目は似ているけど、味が違うのかな? どれを買えばいいのだろう……。ということでフランスパンの基本的な種類について調べてみました。
生地はすべて同じで呼び名が異なる「フランスパン」
フランスパンの違いについて、Pasco(敷島製パン)の「パンの学校」と日本パン技術研究所の「おいしいパンの百科事典」の情報をもとに整理してみました。
日本では“フランスのパン”をフランスパンと呼ぶのが一般的です。フランスパンは小麦粉、パン酵母、食塩、水を原材料として作られるのが基本で、外パリパリ&中サクサクの食感が特徴。そのため呼び名の違いは味ではなく、形状や大きさによって決まります。
棒状フランスパンの主なタイプ
- パリジャン …… 長さ約50~70cmほど、太めの棒状
- バゲット …… 長さ約70~80cmほど、細長い形状。現在の主流
- バタール …… 長さ約40~50cmほど、棒状。名は中間の意。パリジャンとバゲットの中間程度の太さ
フランスパンはクープと呼ばれる表面の切れ目も特徴ですね。かつてはこのクープの数を量り売りの目安にしていたというハナシも。
長さで見ると
- バゲット > パリジャン >バタール
太さで見ると
- パリジャン > バタール > バゲット
という認識でよさそうです。
ちょっと変わった形状のフランスパンも
- パン・ド・カンパーニュ …… 丸型のものが比較的多い(写真)。ライ麦や全粒粉を配合するケースも。カンパーニュは田舎の意であり、田舎パンとも呼ばれる
- シャンピニョン …… 形状がキノコ(champignon)に似ていることから。ちなみにchampignonは日本で言うマッシュルーム
上記以外にも細かい分類がありますが、フランスパンに関する基本的な分類のハナシでした。フランスパンの種類は味の違いではなく、主に形状や大きさによって分類されているわけですね。(もちろん職人さんや工房などによって味の違いは出るわけですが)
<参考リンク>
・敷島製パン|パンの学校
・フランスのパン|おいしいパンの百科事典