ヨドバシカメラで販売されているオリジナル電源タップ『電源タップ 3個口 1m(TSA-310W)』をガチ検証してみました。
家電量販店のヨドバシカメラが展開中の自社ブランド製品のひとつですね。特にこの電源タップシリーズはかなり強くプッシュされているようですが、どんな感じの出来なのでしょうか。中身をチェックしてみました。(検証者|ハンダマスターかしま)
ヨドバシカメラ|電源タップ 3個口 1m(TSA-310W)|1,100円
ヨドバシカメラのオリジナル商品として販売されている電源タップ『電源タップ 3個口 1m(TSA-310W)』は1,110円(税込)。プラグ差込口は3つ、雷サージ軽減フィルターを備えている。
内部
[写真1]内部全景。
[写真2・3]導電部分と導体の接続にはんだは使われてないが、雷サージ軽減フィルタははんだ付けされている。
電源タップの評価ポイント
- ボディ強度 …… 電源タップは足元に置くことが多いので、うっかり踏んでも亀裂が入ったりしない程度の強度・剛性(ガワの厚み)が欲しい。
- 導線 …… 導線は太く低抵抗のものがよい。抵抗値の高い導線は消費電力の大きな機器使用時の発熱や電圧低下の原因となりうる。
- はんだの使用有無 …… はんだは銅より電気抵抗が大きく、融点が非常に低いため(組成によるが約183〜240℃ほど)、電力配線にはなるべく使わないほうが好ましい。
- 可動部の有無 …… 電源タップはスイッチやスイングプラグなどは排し、接点の少ない、なるべくシンプルな構造が好ましい。余計なギミックや接点の増加は故障や高抵抗化につながることも。(ショート状態にしたプラグを1箇所差し込み、タップのプラグ両端を4線式抵抗計で電気抵抗を計測)
チェック結果まとめ
結論から述べると、ヨドバシカメラ製電源タップ『電源タップ 3個口 1m(TSA-310W)』は積極的にチョイスするほどの製品ではないだろう。
導電部分にはんだは使用されていないのだが、サージアブソーバー回路の配線がはんだ付けされている(写真2・3)。電源タップはなるべくはんだを使わないほうが好ましいという視点から評価すると、惜しい出来だ。以前に検証したヨドバシカメラ製電源タップ「LEDスイッチタップ 4個口 1M(TSSB-410W)」のように導電部分と導体の接続がはんだではなく、かしめてあるのは良い。ただ、その部分に回路がはんだ付けされていることについては、大きな問題とは言えずとも少々設計の詰めの甘さを感じなくもない。一層のことサージアブソーバー回路が無いほうが高く評価できたのだが。
ヨドバシカメラ製電源タップを選ぶのであれば、先に触れた「LEDスイッチタップ」よりは、スイッチ無しの本品シリーズのほうを推奨したい。その他の詳細については上記表を参照してほしい。
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筆者としてははんだ無しの電源タップを推奨している。たとえば、パナソニック製品(『ザ・タップX』シリーズなど)が入手しやすいほか(さすが老舗の安全設計)、以前に検証したニトリ製『節電タップ』も悪くない。ガチ検証的にもっともおすすめの電源タップは愛三電機製『接地抜止OAタップ横型』シリーズだ。
※本企画における検証方法、結果の評価は編集部独自の基準によるものです。検証結果はすべての商品で同様の結果を保証するものではありません。個体差等により結果が異なる可能性を踏まえたうえで、商品購入前のひとつの検討材料としていただければと思います。また分解等の検証は専門知識を持つ者が行なっております。真似しないようご注意ください。