NFTの価値は「デジタルデータ」だけじゃない!
NFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)とは、デジタルデータをブロックチェーン上に記録することで唯一性を付与し、取引履歴を追跡可能にしたものです。(参考資料:金融庁事務局資料)
わかりやすく言えば「デジタルデータに名前をつけること」であり、デジタルデータの保有者が誰なのか明確に示すことができます。
これによりインターネット上でデジタルデータを公正に取引ができるようになったので、NFTは現在注目されています。
今も国内外で様々なNFTプロジェクトが生まれており、中にはデジタルデータとしての資産価値を越えた価値を提供することができるとして、話題になっているプロジェクトも多数存在します。
NFTが就職活動に活かせる三つの理由
理由①|NFTプロジェクトのリサーチで幅広い業界に触れられる
NFTの市場規模は拡大中であり、個人や小規模な団体から大企業まで多種多様な組織が様々な目的でNFTをリリースしています。
そうしたNFTプロジェクトを調べるだけでも、幅広い業界に触れることが可能です。
「KOKYO NFT」プレスリリースより引用
https://press.jal.co.jp/ja/release/202302/007212.html
例えば2023年2月には日本航空が博報堂と共同で「体験型NFT」として「KOKYO NFT」をリリースしています。
このNFTプロジェクトはNFTの購入者と地域が長期的な関係性を構築できる仕組みを構築することを目的として、市の特色を生かした特別な旅行体験を提供するNFTとなっています。
現在は三重県鳥羽市と鹿児島県奄美市の二種類のNFTがリリースされており、それぞれで性質の異なる取り組みがなされた独特なユーティリティを持つNFTとなっています。特別な旅行体験を得られる他、購入したNFT自体が長期的な記念となるよう工夫されたNFTプロジェクトとなっています。
NFTによる地方の関係人口を増加させることによる少子高齢化等の社会問題の解決を目的としており、このプロジェクトがJALの掲げる「社会の進歩発展に貢献する」理念に深く根付いたものだとわかります。
KAMITSUBAKI Residend Genesisプレスリリースより引用
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000300.000042665.html
一方でエンタメ領域においても、NFTを用いた取り組みは活発に行われています。
花譜や理芽といった魅力的なバーチャルシンガーの所属するKAMITSUBAKI STUDIOでは、NFTアート「KAMITSUBAKI Resident Genesis」をリリースしました。
大規模プロジェクト「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」の一環としてリリースされたこのNFTは、架空都市「神椿市」の住民権としての意味合いを持つことが特徴的です。
NFTを保有することで特別なライブ映像の視聴やミニゲームのプレイが可能になる他、今後のNFTの優先購入券が付与されます。
上記のようなユーティリティに加えて、NFTを保有することで今後展開される「神椿市」を包括した「KAMITSUBAKI VERSE PROJECT」内のプロジェクトへの参画が可能になります。
「会員証」としてのNFTの役割がふんだんに詰められた、保有することで価値が生まれ続けるNFTとしての取り組みです。
このように企業や団体のNFT展開を調べることで、業界ごとのコンテンツ展開・サービス展開に触れることに繋がります。
これらの事例をきっかけに他の事業展開を調べることができれば、企業分析や企業研究に非常に役に立つ知識を得ることができるかもしれません。
理由②|ビジネス自体に触れることに繋がる
また、上記のようなNFTに関する取り組みを調べることで、ビジネス自体への興味も生まれるかもしれません。
Starbucks Odyssey公式サイトより引用
https://odyssey.starbucks.com/#/landing
スターバックスは本拠地のアメリカにてNFTプログラム「Starbucks Odyssey(スターバックス・オデッセイ)」のβ版をリリースしています。3月9日にはリリースされたNFTが即座に完売するなど、現在大きく注目を浴びているNFTプロジェクトの一つです。
Starbucks OdysseyではNFTをポイントカードの延長線上に設定していることが特徴的です。
上記のような販売形式でのNFTのリリースを行う他、クイズやゲーム形式でNFTを獲得できるプログラムを設計することで、ユーザーが気軽にNFTを手に入れつつ、スターバックスのサービスにより熱心に参加できるような仕組みが作られています。
こうしたNFTをめぐる戦略を調べ、考察をすることで企業が行うビジネス戦略などに対する興味が生まれ、就職活動に活かせる知識が増え、より積極的になれるかもしれません。
理由③|NFTコミュニティでの交流を通して視界が広がる
NFTコミュニティとは、特定のNFTプロジェクトに興味のある人たちで構成されたオンラインコミュニティです。
NFTの保有者でなくとも参加できるNFTコミュニティも多く、プロジェクトに関連する話題や雑談も含めて活発な交流が行われています。
興味のあるNFTプロジェクトのコミュニティに加入することでより深くプロジェクトを理解し、知識を深めることができます。
それだけでなく、プロジェクト内で共通の趣味を持ち、情熱のあるメンバーと接することで今まで持っていなかった視点や価値観を得ることにも繋がります。
また、運営が積極的に情報発信をするコミュニティや、メンバーの情報感度が高いコミュニティも多く、NFTプロジェクトのリサーチをする上でも非常に勉強になります。
Crypto Beer Punks公式Twitterより引用
https://twitter.com/CryptoBeerPunks
新時代のビール「Crypto Beer」を追求する「Crypto Beer Punks」は、豊富な特典と積極的な情報発信が特徴的なNFTプロジェクトです。
ビールに関する雑談からNFTに関連する話題まで幅広く様々な話題が繰り広げられており、入るだけでも楽しいコミュニティです。
発信される情報の中にはプロジェクトの進捗を示すものやプロジェクトの軸となる物語などがあり、一体感を持ってプロジェクトの進行を楽しむことができます。
それだけではなく、NFTを購入することで限定ビールの抽選や割引購入権や限定イベントの参加権が付与されたり、Discordコミュニティ内での投票権・決定権が付与されるなど、NFTを購入することによる特典も豊富です。
また、コミュニティの中にはコミュニティメンバーが運営・企画に積極的に関われるものも存在します。
Foundation販売ページより引用
https://foundation.app/@AOEUI/crypto-blue/1
NFTプロジェクト「Crypto blue」は、主人公・美代零をめぐる物語をメンバー全員で作り上げる「参加型」のコミュニティです。
漫画や小説、世界観設定や音楽など多岐にわたる形で役割が分担されているので、自分が好きな形で創作活動に関わることができます。
最終的には書籍化・アニメ化も視野に入れているプロジェクトであり、現在進行形で様々な形で発展しています。
NFTを購入しなくとも創作活動に参加できるため、創作をしたい、関わりたい人にオススメのプロジェクトです。
ガイドラインを守っている限り、NFTコミュニティは自分の好きな距離感で関わり、好きな形でコミュニティメンバーと接することができます。
なので、何はともあれ興味のあるNFTプロジェクトのコミュニティに入ってみることがオススメです。
NFT経験をガクチカに活かす三つの方法
方法①|NFTに関する調査内容を記事にする
まず一つ目は、自分がNFTに関して調査して得た知見や情報・考察などを記事にまとめ、ブログなどで公開する方法です。
記事を投稿しつつ、PV数を増やす工夫をして実際に成果を生み出すことができれば、情報感度や分析力、そして問題解決能力が企業に評価される可能性があります。
この方法では、記事を書くことを通じてNFTに関して自分が調べた内容を整理することができ、単に調べるよりも構造的に情報を捉えることができます。
またPV数を増やそうと工夫する中でSNSを通じた効果的な記事の拡散やSEOを意識した内容作成を学ぶことで、コンテンツマーケティングと呼ばれるマーケティング手法を自然と身に着けることになります。
記事を投稿しつつ、PV数を増やす工夫をして実際に成果を生み出すことができれば、情報感度や分析力、そして問題解決能力が企業に評価される可能性があります。
就職活動の際に目に見える成果として企業にアピールできるので、結果を出すことが出来れば非常に有効な手段であるといえます。
方法②|長期インターンに参加する
二つ目の方法は、NFTに関連する企業の長期インターンに参加することです。
Web3(NFTやメタバースなど、次世代のインターネット技術の総称)領域に力を入れている企業は年々増加しており、学生インターンを募集している企業も少なくありません。
そのような企業で長期インターンを行うことで、実際のビジネスにおけるNFTの活用事例に直に関わることができます。
そうした経験は就職活動を進めていくための自信に繋がり、同時に社会人としての自身の得意不得意や大事にしている価値観を見つけることにも繋がります。
またインターンを通じて得たビジネス経験は就職活動のアピールポイントとしても有効活用できるため、就職活動に最も役に立つ方法といえます。
自分でNFTを作ってみる
三つ目の方法は、自分でNFTを制作・販売してみることです。
自分が描いたイラストや写真をNFTとして販売することで、製作者側の視点からNFT市場を体験することができます。
その中でNFTが売れるために必要な要素を分析することでマーケティングを実践的に学習することができますし、売れた場合には実利が生まれるので経済的にもメリットのある方法となります。
その中で一定数以上のファンを獲得することができれば、クリエイターとしてステップアップするきっかけになり、ポートフォリオにも組み込むことができます。
クリエイター志望の方に特にオススメの方法です。
出品するにはウォレットを開設する必要がありますが、開設方法は以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ|NFTは未来の可能性を広げる!
今回はNFTが就職活動に活かせる理由と活かす方法について解説しました。
NFT自体が近年普及した概念であり、調べること自体が就職活動で評価される可能性があります。
それだけではなく、NFTを通じて様々な業界やビジネスを知り、コミュニティメンバーとの交流することで将来の可能性を広げることにも繋がる可能性があるのです。
今回紹介したプロジェクトをきっかけに、とりあえずNFTに触れてみるのはいかがでしょうか。