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ニチコン、家庭用蓄電システム「ESS-T5/T6」シリーズ発表 トライブリッド技術でエネルギーの未来を変える


ニチコン株式会社が発表した「ESS-T5/T6」シリーズは、太陽光発電、蓄電池、EVバッテリーを統合的に管理できる「トライブリッド蓄電システムⓇ」を特徴とする最新モデルです。太陽光発電の電力を蓄電池に貯め、家庭やEV車での利用が可能で、最大9.9kWの出力を誇ります。また、ハイスピード充電が可能で、災害時には200Vの全負荷運転により最大3日間の電力供給が可能です。同社は新製品を通じて家庭での「家産家消」を推進し、再生可能エネルギーの普及を図ります。

2月13日、ニチコン株式会社は家庭用蓄電システムの第3世代モデルとなる「ESS-T5/T6」シリーズを発表した。電気自動車(EV)や環境に配慮した住宅の需要が高まる中で、トライブリッド蓄電システムⓇなどの技術を駆使し、エネルギーの自給自足を可能にする最新システムに業界の注目が集まっている。

■ESS-T5/T6の革新性と特長

昨年12月、経済産業省は第7次エネルギー基本計画の原案を公表し、2040年までの電源構成の目標値を示した。その中で、初めて太陽光などの再生可能エネルギーの比率が火力発電を上回る見通しとなり、今後のエネルギー政策において再生可能エネルギーの重要性がさらに高まることが明確になった。

こうした背景のもと、ニチコン株式会社は、トライブリッド蓄電システムⓇ「ESS-T5/T6」シリーズを発表し、今秋の発売を予定している。本製品の開発を主導した蓄電システムビジネスユニットの戸成秀道氏は、新商品のコンセプトについて次のように語る。

「ご家庭の屋根に設置した太陽光パネルを最大限に活用し、どんな家族構成や家電の利用状況でも電気代を最小化することを目指しました。『家産家消』を実現し、つくったエネルギーを無駄なく活用できるシステムになっています。」


(新商品の説明をする戸成秀道氏)

ニチコンの特徴であり最大のメリットといえる「トライブリッド蓄電システムⓇ」は、太陽光発電、蓄電池、EVバッテリーの3つのエネルギーを統合的に管理できる業界初のシステムだ。太陽光発電で得た電力を蓄電池に貯め、家庭で利用できるだけでなく、EV車にも供給できるという仕組みがポイントである。2018年の初登場以来、22年に発売された現行機種も含め、常に市場で高評価を得てきた。

(ニチコンの看板システムのトライブリッド蓄電システムⓇ)

本シリーズ最新商品であるT5/T6シリーズの主なポイントは次の3点に集約される。

9.9kWの最大出力(T6シリーズ)

ESS-T6は業界最大級の出力を誇り、一般的な太陽光発電システムの4.4~4.5kWと比較して約2倍以上の出力を実現。約2世帯分の家族の電力を賄うことができるので、世帯数が多かったり、使用電気量が心配な住宅でも安心な数値といえる。

また、T5シリーズも5.9kWの出力を備えており、両シリーズとも高いパワーコンディション性能を誇る。

エルムシステムの導入

ニチコンの登録商標である「エルム」システムにより、昼間にEV車が自宅にあれば、太陽光発電で直接充電が可能。さらに、日中通勤や買い物で車が不在の場合は、発電した電力を蓄電池に貯め、夜間に充電することもできる。これにより、ハイブリッド車の場合はガソリン代の削減にも貢献する。

業界唯一のハイスピード拡張充電

通常のV2H(Vehicle to Home)の普通充電に比べ、約3倍の速さでEV車を充電できる。これにより、災害時や緊急時でも迅速に車を充電し、移動手段を確保できる点が大きなメリットとなる。

(新商品ESS-T5/T6)

さらに、災害対策として、長時間の停電が発生しても200Vの全負荷運転が可能であり、最大3日間は通常の生活を維持できる設計となっている。家族の健康管理やペットの世話のため、自宅避難を選択する人が増える中、このシステムは大きな安心感を提供する。

「また、系統電力(電力会社からの電気)を使わない設定も可能です。エネルギーを完全に太陽光でまかないたいというエコ志向のニーズにも応えられる商品になっています」と戸成氏は強調した。

■ニチコンの取り組み「くらしに、エネパ!」

ニチコンの代表取締役社長、森克彦氏は、新商品発表に際し、次のように述べた。

「当社の家庭用蓄電池の累計出荷台数は、2024年1月時点で20万台を超えています。さらに急速充電器の設置台数においても国内トップの実績を誇ります。自然エネルギービジネスのリーディングカンパニーとして、これからも最前線でお客様のニーズに応えていきます」

(ニチコンの展望を語る森克彦氏)

また、再生可能エネルギーを軸にした事業展開を象徴するブランドスローガン「くらしに、エネパ!」を掲げた新CMも発表された。

(公開されているブランドコピー「くらしに、エネパ!」)

■今後も普及していく「家産家消」の未来予想図

ファイナンシャルプランナーの飯村久美氏は、ニチコンの新製品の意義について次のように解説する。

(トライブリッド技術が家計を助けると力説する飯村久美氏)

「日本は石油や天然ガスなどの化石燃料の輸入依存度が高く、エネルギー自給率は主要国の中で下位に位置します。さらに、ウクライナ戦争やガザ紛争、中東問題などの世界情勢の変化による燃料価格の高騰リスクもあるため、自給自足型のエネルギーシステムは家計にとって大きなメリットになります。」

(日本のエネルギー自給率の図)

(左からニチコン桃井恒浩氏、戸成氏、飯野氏)

また、ガソリン車、ハイブリッド車の新車販売が今後廃止され、2035年までのEV車の普及100%を目標として進む中で、V2Hシステムの必要性が高まると予測。

現在EV車の普及は他国に比べて必ずしも多くはない。その要因はEV車の充電箇所であるV2Hスタンドがまだ充分でないのも要因のひとつだ。しかし、V2Hは2012年にニチコンが初めて発売して以降、現在まで1万台以上発売されている。他メーカーも次々に進出し、家庭用のV2Hに関しても20~30代の若い人を中心に大きく需要を伸ばしていることを考えれば、今後大きく成長が期待される。

(ニチコンのV2H)

加えて、住宅関連でも大きな新しい波が押し寄せている。それが「ZEH(ゼロ・エネルギー住宅)」の取り組みだ。これは高い断熱性や高効率設備によって極力室温を一定に保って暖房や冷房の消費を減らしたうえで、家の電気を太陽光パネルで賄うことによって、家のなかの一次エネルギーによる光熱費をゼロにしようという取り組みだ。東京都では2025年4月以降、床面積の合計が2,000㎡未満の住宅の新築時に太陽光パネルの設置が義務化されるなど、ZEHの普及が急速に加速している。

また戸建てに限らずマンションや集合住宅におけるZEHも進んでおり、ゼロ・エネルギーのライフスタイルは今後当たり前になっていくだろう。

「エネルギーを自給自足する住宅、つまりニチコンが目指す『家産家消』は、今後さらに拡大していくでしょう」と飯村氏は締めくくった。

なお、新商品は2月19日から東京ビッグサイトで開催される「第17回国際スマートグリッド展」に展示される予定であり、実際に製品を体験できる貴重な機会となる。

第17回国際スマートグリッド展会期:2月19日(水)~21日(金)会場:東京ビッグサイト 東5ホール No.E52-2

■希望小売価格(税抜き)
トライブリッドパワコンⓇ「ES-T5」   1,500,000円
トライブリッドパワコンⓇ「ES-T6」   1,800,000円
蓄電池ユニット(屋内)「ES-BSM」    1,900,000円
増設蓄電池ユニット(屋内)「ES-BSX」  1,900,000円
蓄電池ユニット(屋外)「ES-CSM」    2,000,000円
増設蓄電池ユニット(屋外)「ES-CSX」  2,000,000円
V2Hスタンド&V2HポッドⓇ「ES-PL1」1,900,000円

尚、国や自治体もトライブリッドやV2H、太陽光パネルなどの設置や工事に際する補助金や助成を拡充させている。それぞれの需要に合わせて各窓口に相談してほしい。

The post ニチコン、家庭用蓄電システム「ESS-T5/T6」シリーズ発表 トライブリッド技術でエネルギーの未来を変える first appeared on YESNEWS | 超肯定的ニュースサイト.
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