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【レビュー】純粋なホラー映画として新しく生まれ変わった大人気ゲームの実写化―『バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』


2002年から2016年まで計6本の映画が製作された「バイオハザード」シリーズ。

どれもポール・W・S・アンダーソンが監督ないし脚本を務め、ミラ・ジョヴォヴィッチ(2009年に監督と結婚)が主演してきて、広く人気を博してきた。

本作は、そんなオリジナルシリーズとは別に新たなリブートシリーズとして制作された第1作目の作品だ。

監督にイギリスのヨハネス・ロバーツを迎え、キャストも一新して、ゲームシリーズ第1作、第2作に基づく物語が展開する。

舞台は、アメリカ中西部にあるラクーンシティ。

かつて製薬会社アンブレラ・コーポレーションが所在していたこの街も同社の撤退によって荒れ果てていた。

そんな中、秘密裡に地下で発生していた悪が町に解き放たれ、町の人々は瞬く間に恐ろしく変貌してしまう。

主人公たちは生き残るために、アンブレラ社の秘密に迫り、協力して恐怖の夜を乗り切ろうと奮闘する。

本作、実は海外ではゲームファンとホラーファンとの間で賛否が大きく割れており、これにオリジナルシリーズと比較する視点も持ち出されて様々な意見が飛び交っている。

全編観た感想を一言で言えば、これは紛れもないホラー作品だ。

それは秀逸な予告動画を見てもらえば十分に想像できるかもしれない。

確かにゲームのキャラクターや設定に思い入れがある人にとっては納得できない部分もあるかもしれない。

あるいはミラ・ジョヴォヴィッチというカリスマ的な主人公の不在に物足りなさを感じる人がいてもそのこと自体はさほど不思議ではない。

ただ、ラクーン・シティの荒れ果てた建物の奥の暗闇から次の瞬間何が出てくるか分からない感覚は、まさに「バイオハザード」が意図する恐怖の原点。

アクションそのものよりホラー要素を強めた内容は、まさに制作側が確信犯的に意図したものであり、そこにリブート作品としての確かで力強い方向性が見て取れる。

ゲームファンにはたまらない再現シーンもところどころに散りばめられている中、ファンに有名なキャラクターであるリサ・トレヴァーの登場は特に強い印象を残すだろう。

彼女は、アンブレラ社による度重なる人体実験の結果、異様な姿に変わり果てている。

何故か映画のオリジナルシリーズには登場の機会がなかった彼女の不気味さ・恐ろしさ。

一方で彼女が漂わせている言いようのない哀愁と確かな人間性。

そこには脚本家や監督の強い思い入れが感じられる。

このリサを演じたのが、ダンサー・曲芸師でもある女優のマリナ・マゼーパ

ジェームズ・ワン監督の衝撃ホラー『マリグナント 狂暴な悪夢』で目に焼き付くような壮絶なアクションシーンを演じたのも彼女だ。

本作でも彼女の動作がホラー映画としての凄みに大貢献しているので、是非注目してほしい。

「バイオハザード」のゲームを楽しむように(楽しむと言っても恐怖を味わうこととイコールなのだが)、映画に自然に身を任せていれば、恐怖の先へ先へとどこまでも連れて行ってくれる。

新しく生まれ変わったバイオハザードは、映画館をあっという間に荒廃して暗く閉ざされた町へと変貌させてくれるだろう。

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