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北陸新幹線開業は福井をどのように変えた? 地元メディアらに取材「街全体として活気づいている」


北陸新幹線の福井県内開業から1年を迎え、福井駅周辺の再開発と観光業が活性化されています。金沢―敦賀間の開通により、福井へのアクセスが向上し、観光来訪者数が前年同期比113%増加しました。また、「福井の食」を集めた新施設「MINIE」がオープンし、大勢の来館者が訪れています。さらに、恐竜博物館や東尋坊といった観光名所の人気が再燃し、福井県の観光地としての認識が全国的に広がりつつあります。芦原温泉もコロナ前の賑わいを取り戻しつつあり、インバウンド観光客の増加も観察されています。北陸新幹線の開業が地域全体に活気をもたらし、今後の持続的な観光推進が期待されます。

北陸新幹線の福井県内開業から3月16日でちょうど1年を迎えた。金沢―敦賀間開業に伴い、東京から乗り換えなしで福井まで最速2時間51分、敦賀まで最速3時間8分で結ばれることになった。

それによる好影響は数字面でもはっきりあらわれており、3月15日付『福井新聞 ONLINE』は、福井の観光来訪者数が前年同期比113パーセント(2月末現在)を記録したと伝えた。また『福井新聞』の調べでは、2024年の観光客増加率は全国でもっとも高かったとしている。

北陸新幹線開業で大きな変貌を遂げたのが、福井駅周辺だ。福井駅前一帯は「FUKUMACHI BLOCK」として生まれ変わり、その1階、2階には「福井の食」 を集めた複合施設 「M I N I E」が開業。グランドオープンの2024年3月16日、17日は計4万人(FUKUMACHI BLOCK全体の来館者数)が訪れるなど、大きな盛り上がりを見せた。

北陸新幹線開業の関連取材を行っている地元メディアの関係者に話を訊いたところ、駅周辺の再開発が現在も進行していることで「県外の観光客はもちろんのこと、福井県内に暮らす人も新しい施設へ足を運ぶようになっている。そのため、街全体として活気づいていることが分かる」と語る。特に駅周辺の飲食店などは、店舗によって差はあるものの「数字は伸びている印象だ」という。

一方、観光名所は、福井県立恐竜博物館、東尋坊といったなじみ深いところが根強い人気を誇っている。特に“恐竜推し”のムードはより強まっており、上述の地元メディアの関係者は「福井駅前の恐竜のモニュメントが増えたんです。全国には福井県が『恐竜王国』だと知らない人もたくさんいらっしゃいますので、駅前の恐竜の多さを見て『恐竜の街だったんだ』と気づきを得る方も目立つように思います」と、北陸新幹線開業が認識の広がりに一役買っていると指摘する。

日本百選にも選ばれている温泉地、芦原(あわら)温泉も賑わいを取り戻している。芦原温泉旅館協同組合の奥村紘生委員長は「コロナ禍で一時は芦原温泉全体の客足が落ち込んでいましたが、北陸新幹線開業により、コロナ以前の活況まで回復しそうな勢いです」と説明する。

関東方面からの訪問者数もかなり増えているそうで、奥村委員長は「データを見ても、関東のお客様の数字が伸びていることがはっきり分かります。北陸新幹線開業1年目という効果はかなり感じています」と、ここまでは順調だと話す。だからこそ「いつまでも開業効果に頼るのではなく、全国の数ある温泉地の中でも芦原温泉が今後も選ばれ続けるよう、各施設、自治体がしっかり手を組んでPRをしていく必要性があると思います」と、これからが本当の勝負だとした。

たとえば敦賀駅に降りると、インバウンド観光客の姿も非常に多く目立った。福井県内での観光・宿泊を終えたであろう旅行客が、京都、大阪行きの特急に乗るために長い列をなしていた。数年前まではあまり見られなかった光景である。

そう考えると、まさに北陸新幹線が福井を変えつつあると言って良いだろう。

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