戦後沖縄を舞台に、史実に記されない真実を描ききった、真藤順丈による傑作小説「宝島」。
この熱量高い傑作小説「宝島」が、実写映画化され、2025年に公開されることが決定した。
キャストコメント(全文)
妻夫木聡(グスク役)
この作品のために長い間準備をしてきました。
コロナで延期もあり、途中もう無理かもしれないと思う時もありましたが、まさに『宝島』の主人公たちと同じように一縷の望みにしがみついて、監督、スタッフ、キャストと共にようやくここまで来ました。
満を持して、今撮影に挑めていることに、この上ない幸福感を毎日噛み締めております。
映画 『涙そうそう』でも、このコザという街が舞台でした。
あの素晴らしい出会いから18年、再びコザを舞台にしたこの作品でグスクを演じることに運命を感じています。
沖縄には、未だ続いている問題がたくさんあります。
みんなの言葉にならない声を芝居に変えて伝えていくことが、この作品に導かれた僕の使命だと思っています。
僕はこの『宝島』をただの映画で終わらせたくありません。
人の心を突き動かすことは容易ではありませんが、今を生きる私たちがどうあるべきか、どう生きていくのか、一緒に考えていきたい。
映画という枠を超えて一つになれる、この映画にはその力があると信じています。
最後まで覚悟を持ってみんなで突き進んで行きたいと思います。
広瀬すず(ヤマコ役)
脚本を初めて読んだとき、こりゃ大変だぞと思いました。
スケールが大きく、言葉の掛け合いや感情のぶつかり合いなど、現場でどんな空気が生まれるのか楽しみでした。
またクランクインの前に監督が「この作品では太陽でいてほしい」と仰ってくださったのがストレートに自分に届き、ヤマコはみんなの希望になっていいんだと、全力で演じたいと思いました。
まだ撮影の半ばですが、これまで、監督が本当にわかりやすく興奮されてる姿をたくさん見て、元気を貰えています。
段取りから監督・キャストが話し合って作り上げていくシーン達はとても濃厚で、地方に長くいた事もあって、みんな家族のような温かさと、信頼が生まれている現場です。
お芝居に没頭できるような環境を作ってくださってとても居心地がいいです。
エネルギーを吸い取られるほどのチームの熱量は、映画にそのまま映るような気がしていて、私自身も既に完成が楽しみです。
まだまだ撮影はありますが、身を引き締めて向き合いたいなと思います。
窪田正孝(レイ役)
アメリカの統治により全てが支配下となった沖縄で、英雄と呼ばれた偉大な男を兄にもつ弟、レイを演じます。
脚本の壮大さに驚き、とてつもない大作になると確信した一方、戦争という暴力で蝕まれた琉球の魂の癒やしに、この映画が少しでも繋がっていくことを深く願っています。
情熱の絶えない大友監督が描く『宝島』は、どんな情景、感情の色彩をしているのか、現地で体感できることが楽しみです。
共演者も熟練された実力者の方ばかりなので氣を引き締め精進し、現場で生まれる芝居、その変容を楽しみながら、『宝島』の一部になれたらと思っています。
永山瑛太(オン役)
大友監督の作品への大きな愛と覚悟を傍で強く感じています。
そして妻夫木聡さん、広瀬すずさん、窪田正孝さん、という絶対的に信頼できる役者さんと共に、戦後の沖縄で、彼らが未来をしっかりと見据えて力強く生きた証を作品の中で残せるよう、身も心も大友組に捧げたいと思いました。
昨今の生きづらさみたいなものや、どこにぶつけたらいいか分からない熱量のようなものを、この『宝島』のオンを通して全身全霊で出し切りたいと思います。
©2025「宝島」製作委員会