滋賀県教育委員会は、県立高校での「いじめ重大事態」の調査結果を公表した。
毎日のように暴力
滋賀県教委によると、高校2年生の男子生徒が、1年生のときから高2の9月まで、同級生2人に毎日のように暴力を受けていた。
また、被害生徒が2年生になると、同じ2人の加害生徒から約5か月間、週に計4本程度のジュースをおごらされていた。
さらに、加害生徒は、被害生徒の財布から現金を抜き取った。
その結果、被害生徒は高校を30日以上欠席。
周囲も発見できず
なぜこのようないじめが、継続的に行われていたかについては、
- 被害生徒がおとなしい性格で優しい生徒だった
- 教師や周囲の生徒は、被害生徒も加害生徒も仲の良い友達だと思っていた
- アンケートでは被害生徒やクラスの同級生から、いじめをうかがわせる記載がなかった
こういったことが重なり、早期発見できず、指導が遅れたとしている。
SOSの出し方
今後については、
・生徒が日頃起こっていることを話せる、教員との信頼関係を構築するように努める
・いじめについて、生徒に理解させ、自分たちにもいじめを解決できる力があると、認識できる指導を実践
・自分の気持ちに気づいたり、言語化したりすることが苦手な生徒もいるため、SOSの出し方についての教育に取り組む
などと、滋賀県教委が宣言した。