(写真提供:川井拓也さん)
技術の進化により、次々と滅びゆくメディア機器。今では、ほとんど見られなくなったメディア機器を、収集・展示している博物館が、Twitterで密かに話題を呼んでいる。
トレンドニュースキャスターは、「絶滅メディア博物館(@extinct_media)」の館長を務める、川井拓也さん(@TakuyaKawai)に話を聞いた。
大手町にオープン
(写真提供:川井拓也さん)
「絶滅メディア博物館」は、1号館が高円寺にある。2号館は大手町にあり、1月13日にオープンしたばかりだ。
「静止画・動画の撮影はもちろん、収蔵品を手に取ることもできます。来場者の方のメディアに、これらの収蔵品を記録してもらい、ネットワーク上に分散保存されることが最終目的です」と、川井さんは語る。
なお、「大手町は、動画カメラ・写真カメラ・タイプライター・パソコン・記録メディアを、高円寺は、音楽プレーヤー・ケータイ電話・PDA・カセットテープを収蔵・展示しています」と言う。
保存協力費?
(写真提供:川井拓也さん)
「絶滅メディア博物館」では、入場する際に「保存協力費」として、1,000円を支払う。
「保存協力費は、寄贈品の着払い送料や、額縁などの展示什器、博物館を維持するための施設・収蔵庫の家賃などに使います」と話す。
また、「入場料という言い方にしなかったのは、来場された方が、収蔵品に対して直接、貢献しているということを表現したかったからです」と語った。
持続可能な博物館にするために、今後は、クラウドファンディングも立ち上げたいと思っているそうだ。
変化するノスタルジーの対象
(写真提供:川井拓也さん)
「8mmフィルムカメラのようなものだけではなく、もはや、2000年代前半のデジカメなども、ノスタルジーの対象になっていることに驚きました」と、川井さんは話した。
単純に、「懐かしいものが見たい」という気持ちで行くのも、一つの楽しみ方かもしれない。
過去に使っていたものを懐かしむ。しかし、その懐かしさがあるものを、知らない世代は多い。
「絶滅メディア博物館」には、各世代の大人たちにとっての、「懐かしい」が揃っている。
(取材・文 松浦悠汰)