20~39歳の未婚男女2400人に実施した「推しと結婚」に関するアンケートの調査結果が公開。75%以上が「推しと結婚したいとは思っていない」と回答し、もし推しが自分と別人と結婚したら「ファンをやめたい」と思う人はわずか5.8%でした。
今年8月、東海オンエア・てつやさんが高校時代からのファン(=推し)だと公言していた元AKB48の峯岸みなみさんと結婚し、いわゆる「推し婚」だと話題になりました。また、11月にはグラビアアイドルの手島優さんが10年来のファンだという一般男性と、ももいろクローバーZの高城れにさんも自身のファンであるプロ野球・北海道日本ハムファイターズの宇佐見真吾選手とそれぞれ結婚しています。
このように「推し婚」が増加して身近になっているような印象がある一方、推しとは結婚したくない、雲の上の存在でいてほしいと考えている人もいます。今回の調査では、最初に「推しと結婚したいと思うか」を質問。結果、「推しと結婚したい」と回答した人は24.5%、「推しと結婚したいとは思わない」と回答した人は36.2%でした。推しと現実的な結婚は別ものと考えている人が意外と多いようです。
続けて、推しが自分とは別の人と結婚したらどう思うかについて調査。最多回答は「嬉しい気持ちと悲しい気持ちが半々」で18.8%でした。次いで「ファンとして嬉しい」と答えた人が17.9%、「ファンとして悲しい」と回答した人は9.9%に留まりました。また、推しの結婚にショックを受けて「ファンをやめたい」と思う人はわずか5.8%でした。推しの幸せを願う傾向が強まっているのか、推しが結婚に対して思った以上にファンは寛大なようです。
この結果を受けて、パートナーエージェントの東里奈さんは、「予期せぬ『ご報告』に衝撃を受けることもある反面、最近ではファンの方々の心境にも少し変化が出てきたように感じています。わたし自身も推しが結婚を発表しときは、膝から崩れ落ちる喪失感を味わったのですが、最近では『良かった!』と素直に喜べる自分がいます。これは『推し』に関して、世の中の考え方が変化している点があげられると思います」と分析しました。
続けて、東さんは「少し前まで、『推し』を目にする機会はテレビやライブなど特別な機会に限られ、遠い存在と感じる人が多かったのではないでしょうか。しかし最近ではInstagramやTwitter、YouTubeなどSNSの普及に伴い、『推し』のよりプライベートな部分に触れる機会が増えました。『推し』も自分たちと同じようなツールを使って自己発信していて、そのことが『推し』を身近に感じさせているのかもしれません。『推し』の私生活をリアルタイムで目にしている分、『推しだって人間なんだから、好きな人がいたら結婚するよね』と考える人が増えているのだと思います」と指摘。さらに「その一方で、推しと結婚相手は別物と考えている人が多く、推し活と婚活は共存が可能というのも興味深い点です。今後は推し活に寛容なパートナーも増え、推し活がより一般的になるのではないでしょうか」と、推し活の変化について予測しています。